【出前講義】今治市立国分小学校「花の不思議な世界」(2016年度ふるさと出前授業-3、6/29, 7/1追記)
2016年6月29日 (水)
前日が渡辺の母校の桜井小学校。この日の午前は、渡辺が小学生の頃、児童数が1,000人を超えたような。プレハブの校舎を建ててたりして、対応していたのですが、それでも対応できず、卒業したあとにできたのが、この国分小学校。朝方は雨が上がっていたのですが、学校に伺う頃から雨が降り始め、講義を行った体育館の屋根にずいぶん強い雨が。。。午前中に大雨警報が出たようで、そんな中で出前講義をするのもはじめて。少し緊張でした。玄関先には、welocme boardを出して頂き、ありがとうございました。気持ちが引き締まりました。
最初に、今日の講義の題材である「リンゴ」について。この時期にリンゴがあるのは、実は不思議なこと。収穫は、去年の秋から冬。長期保存ができるからなのですが。では、同じ頃に収穫するミカンなどの柑橘類はどうか。今あるのは、甘夏くらいで。。。2つの違いは、。。。1つは、ミカンの場合、中の水分が蒸発して、ぱさぱさの砂のう(砂じょう)になるので、日持ちがしないのだと。
そんなイントロのあと、いつものように、花の写真と名前。驚いたのは、1問も外さずに、全てを正解。たぶん、出前講義史上初の快挙。感動でした。もちろん、ヒルガオがヒルガオたる理由の所もきちんと。さすがでした。ここで、あとのリンゴにつなげるために、植物の分類について、バラ科、キク科、などなど。キク科は、学校の帰り道に遊ぶ、通称「どろぼう草」。今もあるようで、秋になると、帰り道で遊んでいるようです。しっかり、経験を積んで下さい。後々、そのことが活きてきますので。また、バラ科の果樹でリンゴ以外というのも、ほぼ、全て、出てこなかったのは、プルーンとアーモンドくらい。いろいろなことに注意が届いているのだなと。
で、雌しべの先端につく花粉。なぜ、模様があるのか。また、動画を見ながら、花粉が吸水するわけですが、それがどこからどの様に来るのか。花粉管発芽などは、中学校で習うことですが、よく考えて、今まで学んだことを統合できていたと思います。これからも、そのような違ったところで学んだことをしっかり連携することができるようにして下さい。
では、リンゴの開花から結実まで。リンゴでは見たことないようでしたが、ナシでは見たことがあると。もちろん、開花くらいまでだったですが。あとは、収穫の時期でしょうか。ここで、小さな果実形成の時に、摘果作業をするわけですが、それがなぜなのか、また、しなければ、どれくらい小さくなるか。へーーーということのようでした。是非、外国に行くことがあれば、日本のリンゴだけでなく、果実がおいしいことを実感してもらえればと思います。
自家不和合性への橋渡しに使う、リンゴの品種。例題にした5つの品種全部を知っているのは、昨日の桜井小学校でも、感動でしたが。国分小学校でも。桜井、国分地区で何か、リンゴの勉強をしているのではないかと思うくらい。さらに驚いたのは、最近のリンゴの新品種、シナノ系についても知っていたこと。よく観察しています。観察力・注意力は、今の子供時代に育成することがとても大事。しっかり、学んで下さい。
では、自家不和合性はなぜあるのか。遺伝的な多様性を確保するため。これもしっかり答えてくれました。何ともいえない感動の講義でした。最後は、リンゴの果実を見ながら、花との対応付け。これから見るリンゴが違って見えるのではないでしょうか。あと、大事なこと。リンゴの種子。何のためにあるか。もちろん、子孫繁栄。でも、人間は種子の部分は、捨てる。これでよいのか。◎リンゴ罪でないか。。。もちろん、種子をまいて、育てることはできないのですが。。。そう考えると、野生動物は種子まで食べて、排泄するので、あちこちに散らばるわけです。今までとは違って、種子を見ることができれば、楽しくなるのでは。
最後は、質問の時間。なぜ、赤くないリンゴの品種があるのか。これも野生動物に食べてもらうというか、それと関係していると。最後は、世界に向かって情報発信。
最後になりましたが、国分小学校校長・八木先生、教頭・宇高先生、吉田先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。
わたなべしるす
PS. 講義の前後に、八木校長先生と教育問題などについて、お話しする時間を頂戴できました。お忙しい中、ありがとうございました。その中で、今治市としてのよいところとして「理科専科と自然科学教室」、「うしお」のことが話題に。理科専科と自然科学教室については、これまでもHPであったり、愛媛新聞に掲載した記事を紹介してきましたが、「うしお」のことを書くのは、あまりないので。。。渡辺も正確に覚えていませんが、短い文章、短歌、俳句のようなものを投稿して、よい作品は選ばれて、数ヶ月おきだったと思いますが、発刊される「うしお」という冊子に掲載されるもの。定期購読もできたような。今にして考えると、読書感想文を書くことは苦手でしたが、短いものであれば、書き直しながら、考えることができ、そんなことをしていたから、今の文章力の基礎があるのだろうと。その意味で、この理科と国語の取組、是非、大事にしてほしいなと。そんなことを。
八木校長先生には、前任の波止浜小学校時代にも大変お世話になりました。講義が終わったあとに、校長先生自らが、片付けている姿を拝見して、どの様な立場であれ、こうして率先して、後輩たちにその後ろ姿を見せることの大切さを実感しました。八木校長先生の教えとして、心に刻みたいと思います。ありがとうございました。(今年度で退任されるような記憶だったのですが、正確でないこともあり、そのご挨拶を最後にできず、申し訳ありませんでした。今後ともよろしくお願いします。)
PS.のPS. ちょうど、渡辺が次の常盤小学校へ移動する頃、午後からの研究授業に関連しない児童の皆さんは帰宅。その慌ただしいなか、渡辺の講義のこと、午後からの研究授業のこと、警報に伴う帰宅のことなど、国分小学校のHPに記されていました。ありがとうございました。また、学年の先生方からHPに記載されましたら、改めて、紹介したいと思いますので。ありがとうございました。
PS.のPS.のPS. 昼食の時、ご一緒した先生方の中に、渡辺の小中学校の先輩の方が。渡辺は学校まで2kmを歩いて登校でしたが、その方は、それより遠い地区なので、バスで通学。同級生の名前を挙げると、とある方のとなりの方だと。。。びっくり。世の中、狭いです。これからもよろしくお願いします。
PS.のPS.のPS.のPS. 7/1(金), 21:00. 仙台にもどりついて、それぞれの小学校のHPを拝見しているとき、国分小学校のHPに渡辺の詳しい記事を見つけました。ありがとうございました。