【出前講義】今治市立桜井小学校「花の不思議な世界」(2016年度ふるさと出前授業-2、6/28, 30追記)
2016年6月28日 (火)
梅雨のこの時期に雨が強く降ることはあまりないのですが、前日の香川県立観音寺第一高等学校での出前講義、課題研究発表会のコメントのあと、予讃線での移動中、ずいぶん雨降りが強いところがありました。予報では、火曜日も朝から雨降りと言うことでしたが、何とか日中は曇りで持ちこたえてくれるのではと。そんな梅雨のなか。水田を見ると、田植えが終わったばかりというものから、少し前に田植えを終えて、ずいぶん育っている水田も。渡辺が知っているのは、ずいぶん前の田植え。その頃に植えていた品種とは違うでしょうから。その影響もあって、こんなに田植えの時期が違うのか。ふと、そんなことを考えながら、今治市内での出前講義のスタートとなりました。
2016年度で、ふるさと出前授業も5年目の節目。今年度も今治市立吹揚小学校の高橋校長先生が日程調整等の統括をいただき、6, 7月のシーズンは、最初が3週間前の四国中央市立川滝小学校からスタート。いつもなら、10日ほどで、愛媛、香川、大阪などをと言う日程が多いのですが、学部生向けの講義の調整が不調に終わったこともあり、2回に分割。ちょうど梅雨のたいへんな時期に、お願いしてしまい。。。ただ、一方では、先週は、西日本、特に、九州、中国地方で、ずいぶんの豪雨となり、愛媛県でも警報が出たようで。そのため、子供たちは早めの下校。ということで、いつも通りの日程であれば、逆に、出前講義をこなすことができたのか、心配になったわけでもあり。。。そう考えれば、このプロジェクトに対して、お天道様がちゃんと見ていてくれたのかもしれないなと。。。そんなで、今日、6/28~7/1の4日間で、5つの小学校へ。出前講義のテーマには、「キャベツとブロッコリー」というのと「花の不思議な世界」を用意しているのですが、今回は不思議なことに、5つの小学校全てで「花の不思議な世界」と言うリクエスト。この時期に、リンゴをたくさん用意頂くのは、心苦しいのですが、日本が誇るリンゴ品種「ふじ」の貯蔵性のおかげで、この時期にもリンゴを使うことができるわけで。。。最初は、渡辺の母校である今治市立桜井小学校へ。
渡辺が小学校を卒業したのは、40年近く前。その当時から校庭にある「ユーカリ」の木。これを見ると、ほっとします。帰ってきたなと。仙台、盛岡での生活の方が長くなったので、今治に戻ってもなんとなくお客さんという感じですが、この木を見て、体育館の効果が書かれたボードを見ると、子どものことを思い出します。学校の帰り道に、いろんな探検をしたり、稲刈りのあとには、田んぼで野球をしたり。そんな自然を見てきたおかげで、今があるのだろうと。色々なところで、キャリア教育の出前講義をするとき、そんな話しをするわけで。。。やっぱり、自分の原点なのだなと。。。こんなことを考えていたからだと思います。白衣を着て講義をするところが、失念したまま。もちろん、ずいぶん湿度が高かったのがあったものあり。。。
講義の最初に、昔、変わってないもの。ユーカリの木、校歌、そして、学校に着てくる制服。名札は今は、刺繍で作られていますが、昔はそんなものでなくて、よく壊れて。。。イントロは、花の名前。よく知っていましたね。ガーベラも出てきて、茎の特徴はタンポポに似ているのも、観察できていました。意外と手こずったのは、ヒルガオ。植物だけでなく、写真全体の特徴を見るようにして下さい。では、花は何のためにあるのか。もちろん、子孫である種子形成ですが。。開花から結実までの所は、リンゴをモデルに。リンゴを見たことがある方は、いなかったかもしれないですが、ナシの花を見たことあるのは、素晴らしかったです。日本では、リンゴを全部結実させないで、摘果する。それによって大きさが違うというと、かなりびっくりのようでした。
そのあと、受粉反応。花粉がつくためには、訪花昆虫が必要だし、花粉がふくらみ、花粉管発芽するためには、吸水が必要。その水、どこから来るのか。空気中であったり、雌しべから。こんなことはなかなか考えたことがないのかも知れないですが。。。あと、リンゴの名前は、愛媛ではほとんど知らないというのが普通でしたが、驚くことに、5つの品種(ふじ、王林、つがる、さんさ、北斗)の全てを知っている方が。感動でした。間違いなく、初めての方。あと、ミカンの品種は、たくさん知っていました。いつものことです。これからも新品種ができると思います。しっかり覚えて下さい。
自家不和合性という仕掛けが、花粉と雌しべの相互作用であると言うのは、かなり不思議なことのようでした。動画というのはインパクトがあります。では、なぜ、遺伝子を混ぜる必要があるのか。かなり難しいことのようでしたが、身近な例として、イヌの純系と雑種。少しイメージが難しかったのが、何となく、わかってもらえたのでは。また、リンゴの食べているところは一体どこなのか、その根跡を実際のリンゴで観察。この時期にリンゴを用意頂き、ありがとうございました。講義のあとに数名の方から、鋭い質問が、よくいろいろなことを考えています。是非、これからも、桜井の自然からたくさんのことを学んで下さい。
最後に代表の方から、今日の講義へのお礼の言葉。とてもしっかりしていました。ありがとうございました。とても素晴らしい後輩でした。そのあと、いつもの世界に向かって情報発信。
講義が終わったあと、奥村校長先生、日浅教頭先生と昨今の教育問題について、deepな議論する時間を頂戴しました。小学校にもアクティブラーニングの流れが。。。これをどの様に扱うのか、出前講義を高校で行っていたり、また、大学の実情。さらに、実施に伴う将来への影響など。。。何より、大学での実情は10年近く前からの小学校に始まる教育の終着点。そう考えると、これからの日本国の教育をどうするのか、とても難しい問題だと。貴重な議論の時間を頂戴したこと、ありがとうございました。最後になりましたが、本企画の立案、計画を取り仕切って頂いた吹揚小学校校長・高橋先生、桜井小学校校長・奥村先生、日浅教頭先生、6年担任の先生方をはじめとする関係のみなさまに、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。最初が順調なスタートでしたので、4日間、がんばってできそうです。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。
わたなべしるす
PS. 講義をしたのは、体育館。昔、講堂があった場所。校歌であったり、書き物が。その中の「よく見、よくきき、よく覚え、そして考える」。渡辺が使っていた講堂の時代から会ったのか、そうでないのか、不明ですが。よい言葉だなと。
PS.のPS. 渡辺が6年生時にできた当時の「新校舎」。いまは、2, 3年生が使っているとか。また、講義の最後に、小中学校の同級生の子供さんが挨拶に来てくれて。感動でした。懐かしく、ありがたいことだなと。。。
PS.のPS.のPS. 今年度の6年生担任の先生方は、去年に引き続き、お世話になった先生がいらしたり、以前、富田小学校でお世話になった先生だったり。この企画が長く継承されているからこそ、こうした機会があるのだと。ありがとうございました。また、次年度もよろしくお願いします。
PS.のPS.のPS.のPS. 10/30(木), 19:50. 遅くなりました。今日、桜井小学校のHPを拝見したら、渡辺の出前講義の記事が。タイトルがうれしかったです。「渡辺先生母校に帰る ふるさと出前授業実施」と。。とても素晴らしい後輩たちでした。ありがとうございました。