【出前講義】岩手県立盛岡第三高等学校SSH課題研究中間発表会・コメンテーター(8/28)
2016年8月28日 (日)
台風が来る前兆なのでしょうか。。。今朝の仙台は、ずいぶんと涼しくて、1ヶ月ほど先の気温だとか。出張先の盛岡も晴れ間は見えましたが、風はずいぶんと秋風。何とか、暑くならないで、菜の花の実験が今年はできそうだなと。。。毎年、この時期には、暑さで頭を抱えますので。そんな日曜日の午前中。岩手県立盛岡第三高等学校SSH課題研究中間発表会へ。東北新幹線の高速化により、仙台-盛岡間が40minほどに。近くなりました。と言うか、便利になりました。
さて、6月には第1回の運営指導委員会で伺い、今年度の方向性などを。今回は、1年生のSSRで被災地に関する研修発表。開始のあと、ちょっとしてからの参加でしたので、最初の部分を聞けなかったですが、陸前高田の防潮堤などについて。。。渡辺も震災後、5年ほどたち、少し落ち着いて見ることができるようになりましたが、実際の建築物を長い海岸線で見たとき、これでよいのかと。。。質問はできなかったのですが、。。これに続いて、2年生SSコースの課題研究発表として、数学、物理、化学、生物、地学。ただ、実際には、数学と生物の融合のような研究もあり、うまく方向性を展開することがよいのではと。。。あと、実際のもので起きている現象を数学的に理解しようとするのであれば、実際に、それをやってみる。ルービックキューブが数学的に解くことができるというのは、聞いたことがありますが、実際の経験も重要なことでないかと。また、生物が進化過程で、なぜ、フィボナッチ数列を取り込むようなことをしたのか。黄金比との関係はあるのではないか。。。また、興味を持った現象から入るのはもちろんのこと。ただ、実験をするときに、どれだけ単純系に持ち込むのか。特に、数学、物理などは、大事なことのような。もちろん、生物であっても、変数は少なくするのが、基本ですから。それから、生物の中で起きている現象を調査するのであれば、生き物の中で起きているような物質を使って考えること。こうして考えると、いつも書くことかも知れないですが、実際のこれまでの経験が、実験の中に活かされていない。。。。小中高大連携と言うことが言われていますが、もっと、前の幼稚園、保育園の時代にいろいろな学習、経験をどれだけさせるのか、そんなことをまじめに考えないと、ミミズに刺激を与える方法さえも、あり得ないような方法。。。。これはかなりやばいなと。。。同じことは、スプラウトの実験。雑ぱくな集団採種したものではなくて、F1雑種育種の種子を使うこと、先日のみやぎ県民大学で話をした◎△□交配と書かれた種子を利用しないといけないことを、去年の先輩に伝えたはずなのですが。。。。これだけで、まずは、遺伝的多様性を避けて、均一な集団で比較することが大事なような。それより、根本的なことは、まずは、市販のたくさんのスプラウトを観察してみること。どの様なものの上に播種しているか。また、スプラウトの成功、失敗例は、渡辺の展開ゼミのHPにもたくさんあります。その当たりも是非、参考にしてみて下さい。
最後の運営指導委員の先生方からのコメントでは、目的と結果、結論が一致してない。これは、逆を言えば、結論から目的を再設定すること。1変数のみを変えて、それ以外の影響を除去すること。統計処理、つまり、複数回の実験dataをどう考えるか。専門家でない人にもわかるようなプレゼンをどの様にするか。プレゼンには、ストーリー性をどの様に持たせるか、それは実験系全体を理解できるようなるので。変数が多すぎる実験がよくない。実際に実験をするとき、いじることができるfactorは、3つくらいでしょうか。あとは、どの様にまとめるか。。。その結果に応じて、まとめる、結構、大事なことかと。。。最後になりましたが、山形校長先生、木村副校長先生、SSH担当の蒲生先生、高木先生をはじめとする関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。さらなる発展を祈念しております。
わたなべしるす
PS. 終わったあと、岩手大の時にお世話になった方と情報交換。ありがとうございました。また、新しいことにチャレンジします。