東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】平成28年度岩手県立盛岡第三高等学校・SSH第1回運営指導委員会(6/15)

2016年6月15日 (水)

 今年の梅雨の雨の具合は、どうなるのか。。ダムの水がずいぶん少ないと言うことがニュースでながれていますが、月曜日の仙台での雨も恵みの雨になったようでした。畑作をされている方は、かなりこの梅雨までの雨が少なかったとか。たしかに、片平キャンパスの研究科の中庭も草刈りの前後、乾いていました。その分、除草効果は大きかったように思いますが、雨が降れば降ったで、しっかり、雑草が生長を始めているのを見ると、さすが雑草と思いたくなるような。。。耐えるところは耐えて、勝負をかけるところで、勝負をかける、そんな「雑草」のような生き方、重要なのだなと。。。

20160615195438-1843a9a1e353f7caf340fbb308a86124e93610f3.JPG 前置きが長くなりましたが、今年度もSSHは採択が厳しく、渡辺が運営指導委員を行っていた盛岡三、仙台三、観音寺一は採択されず、盛岡三、観音寺一は1年間の暫定継続(経過措置)。この1年間をどの様に活かすのか、また、これまでの活動をどの様に評価するのか。5年間の本格継続でない分、なかなか難しいところがありますが。。。実際に活動をされる生徒さんたちにも影響が出るわけですが、それと並行して、運営している先生方にもストレスが大きいのでは。。。昨今の競争社会というか、ベースとなる予算を縮減して、獲得型の予算が大きくなっているのが、教育の中でよいことなのか。。。ずいぶんと考えさせられる会議となりました。もちろん、大学も「外部資金」という名目で「科研費」など、獲得することがある種、死活問題になっているところもありますので。。。

20160615195306-f188a9b37f40ab949e473750d5a3990fb26b1927.JPG ただ、教育に重きを置いたとき、その教育効果が現れるのが、5~10年という大きな単位でのスパンで考えないといけないこと。渡辺が研究室を運営していても、研究を通して教育したことが、社会人になってうまくいかされているのか。。。自問自答することはありますが、それを調査するというか、社会人になった卒業生の上司からコメントをもらうこともほとんどないので。。。また、この盛岡三でのSSH運営指導委員を仰せつかり、最初の会議でだったと思いますが、詰め込み型で、いろいろとやっていたものを「一端、生徒さんたちにその時間を戻す」ということで、この学校が復活したと。。。もちろん、SSHを実施する前の話だったと記憶しています。その意味では、今回の結果を踏まえて、同じようなことを考え、方向性、決断をするのか、難しいところだと思います。いろいろな物事の決断をするのは、学校であり、支援している県教委等にあると思いますが、運営指導委員という立場で、何かできるのであれば、何より5年間の蓄積は大きなものがありますので。。。

 最後になりましたが、山形校長先生、木村副校長先生をはじめとするSSHを担当されている先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。今年度1年間、よろしくお願いいたします。できるだけのサポートしたいと思いますので。

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 わたなべしるす

 PS. 盛岡三での会議の前に、渡辺が岩手大・農学部にお世話になっていた頃、お世話になった応用昆虫学の先生から当時からサンプルで使われていた「天蚕」(現在は、BAC libraryを使ったFISHなどで昆虫の染色体研究をされている佐原先生とか。渡辺がお世話になっている大阪教育大の鈴木先生がコラボされていると。。。不思議なご縁なのですが。。。)。その当時は、休眠か、何かの研究をされていたような。。。現在は、天蚕からカイコにシフトして「冬虫夏草」の研究を。こうした応用的なことを見すえて、20年以上の研究をされているのには、頭が下がります。。。伺ったときには、ベンチャー企業を設立されて、さらにpower upしていて、感動でした。学部の時から、Nature, Scienceを目指していて、ノーベル賞といつも言われていた鈴木先生ならではと。。。今後ともよろしくお願いします。天蚕をうまく使って、興味深いアウトリーチ活動になるように努力したいと思います。ありがとうございました。

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