第28回生命科学セミナー「植物の自家不和合性における非自己認識機構」開催(2/28)
2017年3月 1日 (水)
先週の土日が国公立大の二次試験。東北大でも受験があったと思うのですが、。。そんな時期なのだなと思うのと、ずいぶん昔、そんなことがあったと。渡辺の当時は、受験は1つの大学に限られた時代。なのもあってだとおもいますが、3月1日の卒業式が終わってすぐくらいだったような。。。何かのdataを調べると、分かるかも知れないですが。そんな日程の中、以前、お知らせしたとおり、奈良先端科学技術大学院大学・バイオサイエンス研究科の久保健一 博士にセミナーをお願いしました。
久保博士は本学工学部、工学研究科の出身で、渡辺が日向研で助手をしていた頃、おなじ青葉山キャパスにおられたと。指導教官だった西野教授に農学部の日向先生のところでおもしろい研究をしているので、大学院の講義を聴いてきたら。。。と言われたこともあるとか。世の中、不思議なご縁なのだなと。また、渡辺が岩手大に異動してから、農水省のプロジェクトに参画していたのですが、その時のプロジェクト長のところで、研究をされていた時期もあったと。昔の資料を探したら、確かに、久保博士がfirst authorになった論文が記載されていて。。。こんな所でもつながっているとは。。。そのあと、実験材料がペチュニアを使われていたと言うことで、奈良先端大の磯貝先生、高山先生の研究室で研究院として。。。
セミナーは、最初に自家不和合性の総論から。そのあと、ペチュニアでの花粉側因子である、SLFを巡る話が中心に。研究を始めた当時は、雌しべ側因子はT2型RNaseのS-RNaseと言うことは、決まっていて、そのあとに、花粉側因子としてSLFが同定され、ただ、アブラナ科植物の自家不和合性のSP11-SRKのように、1:1対応というのでは、説明できないような。。。と言う話になってきて。それを1つずつ潰すように、確実に。そんな時に、大学院生時代の研究が活かされたと。。。いつの時代もそうですが、かつてやったことが必ず、活きてくるもので。。。そんな1:多のモデルを構築したのが、Science (2010)。実証したのが、Nature Plants (2015)に。というか、こちらの方は日本語の概要もありますので。読んで頂ければ、いずれ、感動でした。このモデルであれば、SI, SCを集団内で、維持できるというか、うまれたり、きえたり、。。。ここが渡辺には衝撃でした。4月から東京大・農学部に異動されると言うことで、お忙し中、ありがとうございました。とてもよい刺激になりました。
わたなべしるす
PS. セミナーをしてもいつもは分野内のメンバーのことがほとんどなのですが、今回は、研究科の他分野の方。他学部の方も。ありがたいことです。いずれの方も、不思議なご縁でつながっていると。。。
PS.のPS. 講義の途中(16:49頃)で、福島県沖を震源地とするM5.7の地震が。仙台市青葉区は震度3。結構揺れました。研究室に被害はありませんでした。もちろん。ただ、セミナーは途中で中断。少し落ち着いてから。こんなのもはじめてでした。。。
PS.のPS.のPS. 講義のあと、当時の指導教官というか、それに近い工学部の先生もご一緒頂き、3hrあまりでしょうか。deepな議論も。この議論の時間も楽しい時間でした。また、こうした機会ができればと思いますので。。。ありがとうございました。