東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】アウトリーチ活動(宮城県高等学校理数科課題研究発表会、福島県立福島高等学校)(3/4)

2017年3月 4日 (土)

 天気予報の予想通り、日中になるにつれて北風が強くなり、場所によってはつむじ風のような所もあって。もちろん、歩いたり、自転車でというのは、かなり厳しい状況で。。。冬から春になっているのだろうなと。日長だけでなくて、気温という面でも。たぶん。。。


 2/24(金):平成28年度 宮城県高等学校理数科課題研究発表会・コメンテーター

 宮城県内のSSH実施校(宮城県古川黎明高等学校)、理数科(宮城県宮城第一高等学校)での講義・指導などをこれまでも行っており、その関係で、宮城県宮城第一高等学校の理数科担当の先生から、今日の発表会のお知らせを頂き、「科学者の卵養成講座」のメンバーとして。。。従来は、県内の理数科がある、宮城県宮城第一高等学校宮城県仙台第三高等学校宮城県仙台向山高等学校の3校での発表会で、これまでもコメンテーターを行ったことがあります。今年度からは、宮城県多賀城高等学校災害科学科も参加と言うことで。

20170303163922-bfd9729888866b479baff38c5f5f57b95687dca7.JPG20170303163941-5c1c89d5ba1f914a894e8e699eeb215b64aa24ff.JPG 研究課題は、身近にある現象を解析してみようというのは、おもしろい試みだったと思います。気になったのは、何故、その材料を使ったのか。生き物であれば、それでないとできない、あるいは、適しているという条件があるわけです。では、物理、化学という分野の場合、なにゆえ、その物性のものを使ったのか、その根強が不明瞭だと、実験結果がなぜ?と言うことに答えるに足らないのでは。。。また、基本的な背景(最近、よく言う、先行実験というのでしょうか。あまり好きな言葉ではなくて、その研究の歴史という方がfitするような。。。)は理解しておくこと。あと、自然条件はもちろん、場所によって違うわけですが、酸性土壌が、アルミニウムイオンの影響というのは、東北地方に見られる黒ボク土壌(Andosol)によると。。。もちろん、そんなことは、学部の土壌立地学の講義で習ったわけですが。。。そんなある実験系を考えれば、当たり前にfollowしておかないといけないこと、それは、しっかりと学んでほしいなと。あと、これは、企画タイトルから難しいことなのかも知れないですが、SSH実施校なども増えつつあり、せっかくなら、そんな風に、できるだけ多くの参加校がある方がよいのではと。。。こちらには何かできることでないですが、より多くの方々との交流は、重要でしょうから。次年度以降も楽しみにしておりますので。

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 3/4(土):平成28年度 福島県立福島高等学校・SSH発表会・運営指導委員会・コメンテーター

 福島市内も今年は雪が少なかったとか。校内に入ってすぐの所に10本近い「ウメ」が植樹されていますが、少し開花していました。紅梅と白梅が。植えられている品種が分からないので、植栽されている木々相互の和合性は分からないのですが、。。書くのを忘れていましたが、ウメもバラ科に属する自家不和合性で、先日の奈良先端大・久保博士の話によると、バラ科の自家不和合性は少し複雑だとか。。。。

20170304140819-5cc170330bb59dbace9f044c3fa9d13c23b27dbc.JPG20170304140927-c87931f764efff024b362f3b19982f8782f18a84.JPG 英語でのプレゼン、渡辺も苦手。ただ、大事なこととして、きちんと投影されているスライドを説明すること。あとは、抑揚の問題。これは、実際に海外でnative speakerとしゃべると、あるいは、他の国々の方としゃべれば、それぞれの国のイントネーションを引きずっていたり、どこの国の英語が聞きやすいとか、そうでないとか。そんなことをどこかで実感してもらえれば。。。あと、英語でプレゼンをしておいて、質問は日本語で。。。日本でもよくありますが、そんなことはないように。できればですが。。。英語のプレゼンの中でも、プレゼンしているスライドは、日本語で作成しておいて、英語でその内容を説明しているグループも。日本でやるプレゼント言うことを考えれば、これも1つの戦略として、niceなideaだなと。。。

20170304140954-02b695297dc00035aa4ebb1c3b5c01b95c50729e.JPG ポスター発表も最近話題のこと、趣向を凝らしたものなどもたくさんあって。なかなか、工夫をしていました。また、科学者の卵養成講座でがんばっている生徒さんたちも。研究内容もかなり進歩していて。科学者の卵養成講座も来年度が最終年度。爆発的な進展を期待しています。

20170304141114-db3b91289baaa3e5e4b44055f39975a57c007378.JPG20170304141141-47182722fdd2003ef9228e0d0386a36fab3be1d2.JPG20170304141232-721050bf8dcbbe87db0ce6dde53357f7f2b84679.JPG20170304141250-9486896d1e01427ec0b29f025c7da917cc7e92e9.JPG 先週の岩手県立盛岡第三高等学校のSSHでもディベートがあり、その時は英語で。どうも、これはちょっと限界を超えている感じが。。。議論を戦わせる訳なので、英語で「けんか」ができるか。。。これはさすがに。そう考えると、今回の日本語でのディベートは論理的思考力を醸成するという意味では、大事なことかなと。福島高等学校では、1, 2年生が「成人年齢」、「男女共同参画」と言うような問題について、。。論理的な展開ができていたのではと評価できる反面、反対側に賛成する心がどこかにあるのではというような論理に少し破綻が来ているような所を感じるようなプレゼンターも。。。ディベートは、心はどうあれ、賛成、反対を論破するもの。と言うことで、さらなる鍛練を積んで頂ければと。。。ディベートの集計の合間に、工学部の安藤先生と渡辺から好評と言うことでコメントを。上記に書いたようなことがメインでしたが、ディベーターの入場曲は、福島市が生んだ音楽家の曲を使ってはどうかと。ちょっと余計かも知れないですが、偉大な先人に敬意を表することは、大事かと思いましたので。

20170304141944-88d217e361451b8d09065fc6be8ae276cd3a84c4.JPG20170304142006-ca109bfd7f5ca7d36fd0e3f17bb37cfc666647d3.JPG 午後からが「運営指導委員会」。今年度が2期目の最終年度。次年度から継続に向けて、あれこれと。今年度の実施内容、2期10年間を振り返って、3期目に向けてと言うことで。deepな議論ができたかと。。。その中で、PBL(Project-Base Learning)と言うことが少し議論に。。。今はそんな言葉になっているようですが、子供の頃に、広場で上下のつながりで遊ぶことが少なくなったことが、ルールを自分で決めたり、おもしろいことを自分たちで計画することが難しくなりつつあるのかなと。。。そのようなことも考えながら、小学校などへの出前講義も間が寝ないといけないと。。。渡辺自身の問題ですが。。。最後になりましたが、福島県立福島高等学校、菅野校長先生、SSH事務局・国分先生、細谷先生、高橋先生、橋爪先生、原先生、金澤先生、遠藤先生、鈴木先生をはじめとする関係の先生方にお礼を申し上げます。無事、3期目が次年度からスタートすることを祈念しております。


 わたなべしるす

 PS. 金曜のイベントで、最初の校長先生からの挨拶にもあったのですが、今の小学校4年生が高校生になったとき、「総合の時間」というのが「総合研究の時間」の様に変わるとか。。新学習指導要領の改訂に伴い。。。結構大変なことが起きるなと。。。というか、もっと前の教育環境で、しっかりと自然に触れるという方が、よいような。。。そんな原稿も抱えていることもあって。。。

 PS.のPS. 福島高校での口頭発表でDiscussionをした生徒さんたちが、プレゼンが終わったあとに、deepな議論のためにいらして。。。そのあと、時間を見つけて、こちらからの質問に対して、答えとおぼしきものを見つけ出し、こちらを見つけて、さらに議論を。そのどこまでも食い下がるというか、やってみること。大事です。がんばって下さい。というか、最後は和解というか、相互理解もできて。。。何よりでした。

20170304141453-d9c55d09095904c124d217a6b8dd5a3578766e6d.JPG PS.のPS.のPS. 体育館にバトミントン部が活動するための原則のようなことが記されていました。感動ですね。昔、師匠の日向先生が院生がいた2研の流しの前に、研究をするために、こうあるべきと言うか、そんなことを記した紙が。それに近いものが。高校生に見習って、がんばろうと。。。

20170304142056-b8da5f12a9aa3d31abc9daa65f1362c673303477.JPG20170304142116-35146a8b8979f5c863703952ef40eab35b7264c4.JPG20170304142137-d32e0a1121590b6c19c7423f52abd625d834737e.JPG









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