東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

栽培の様子:春菊と豆苗の成長②(宮一高:直江彩花)

2017年10月22日 (日)

こんにちは。先週は、春菊の生育にこの時点ではまだまだ不要な窒素肥料を撒いてしまい、反省です。

今日(10/22)は朝から、宮城県高校駅伝予選会の応援で若柳に行ってきました。台風が来ているため、雨がすごく降っていてずぶ濡れになりました。風邪をひかないように注意したいと思います。さて、気を取り直して今週の春菊と豆苗の成長について報告したいと思います。

「前回の投稿」を再度見直しながら今週は取組みました。

先輩方の投稿を拝見しながら、冷静に対応していくことを心掛けようと思いました。また、水のやり過ぎだったことも反省しました。感覚だけで野菜を栽培することなく、様々な情報を吸収して知識を増やしながら育てることの大切さを実感しました。ますます気温が下がり、ベランダの春菊の成長が気掛かりです。今日は台風が来ているので、一時的に部屋の中に避難させました。

1.栽培の様子

(1)春菊

10月16日(月)19:00~栽培11日目~

不要な窒素肥料を全て取り除き、土寄せしました。茎の周りに土を寄せ、安定感のない茎をなるべくまっすぐになるようにしました。根に傷をつけないように、優しく丁寧に土寄せしました。

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10月17日(火)7:00~~栽培12日目~

昨晩、土寄せした後は安定してまっすぐ伸びています。先週までは、激しく徒長を起こししていましたが、少し安定しています。茎の成長を見ていると、ほぼ毎日光が当たってないので早く太陽の光が出てこないか待ち遠しいです。光が必要になるほど、茎は光に向かって曲がって行くことが、分かりました。光の側の成長が遅く、反対側の暗い方の成長が速いため曲がっていくのだ、ということを徒長を通して気づきました。

「昨年の武田さんの記事」も参考にさせていただきました。

10月19日(木)7:00~栽培14日目~

子葉と子葉の間に、とても小さい葉が見えました。とても小さい赤ちゃん葉です。カワイイです!この赤ちゃん葉がこの後どのように成長していくのか観察していきたいと思います。

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10月20日(金)20:00~栽培15日目~

2日前よりも、春菊の子葉の間の小さい葉が成長して0.5㎝ありました。調べてみるとこの小さい葉は、後の本葉になることが分かりました。

20171021233015-c0215e50b38cbacd1d045e9bc4f2ab78f787ca42.jpg≪春菊茎の長さ調べ≫(地表から子葉までの長さ)

17日(火)3.6㎝  18日(水)3.7㎝  19日(木)3.8㎝  20日(金)4.0㎝

※毎日0.1㎝~0.2㎝ずつ成長しています。

20日(金)には子葉の長さは端から端まで全体で2.0㎝になりました。

水遣りはほぼしていません。しかし、春菊の外周の土は依然色が違うので、週初めにあげた水がそのまま残っています。今までやり過ぎていたことに改めて反省です。

(2)豆苗

10月17日(火)19:00~栽培11日目~(気温22度 湿度63%) 玄関にて

豆苗は順調に育っています。豆をよく見てみると、豆と豆の根どうしが絡み合うように密集してきていることが分かります。根から根がまた生まれて、次々と根が増殖しています。

今週は、まずはじめに豆苗が出来る原因を考えるために、自分が育てている豆苗と比べるためにも、市販で売っている豆苗を購入して根がどのようになっているのか、見てみました。

(下の画像は市販の豆苗です)

自分の育てている豆苗も根が豆の殻を破り、根っこが多岐に渡り延びていますが、市販の豆苗も根が絡みあい密集度がすごいです。成長した「根」と「根」が豆の土台となり、茎と芽の生育を育てているようです。それにしても市販の豆苗は豆の数がすごいなって、思いました。豆から出た栄養がそのまま茎や芽にいっているわけですから、食べればきっと豆の味がしますよね。自分の豆苗も、調理する時はよく味わって香りを確認したいと思います。

20171022164103-527237b9b48d8ebfa85348b3679ff7bcad9775c3.jpg市販の豆苗の底の部分をひっくり返してみました。THE根っこですね。下の画像ですが、これはすごい。根の主張が激しい分、根の果たす役割が重要なのではと思いました。人間でいう、口の部分でしょうか。水を飲み、空気を吸い、体に栄養を送る大事な器官ですね。

根が空気を沢山吸って、水を吸うことで栄養を茎と芽の部分に送っているんですね。

「一昨年の山口さんの記事」 から、根っこの果たす役割の重要性が分かりました。そして「とても大事な根の働き(参考)」から、豆苗など、スプラウトの成長に欠かせない栄養の仕組みを知ることが出来ました。養分・水分を吸収する主要部は根の先端付近にあるので、根は前に前に伸びようとしているのも納得です。

また根の中でも本当の主役は、若い根と根毛で、若い根の先端は、表皮の細胞の一部が細長い管のように伸びていき、活発に養分・水分を吸収しているシステムなのも面白いです。根は根毛を生やすことでその表面積を数十倍にし、効率的に養分・水分の吸収しているんですね。だから、豆苗、すなわちスプラウとの根っこは多岐に絡み合って成長して伸び続けるんですね。

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10月18日(水)19:00~栽培12日目~(気温23度 湿度65%)

いよいよ、透明カップに巻きつけていたアルミ箔をとりました。玄関から、部屋の中に移動です。そして、照明の下に置きました。薄黄色っぽかった茎と芽が、時間とともに少しずつ黄緑色に変化してきました。明日の朝はどうなっているのか楽しみです。

10月19日(木)20:00~栽培13日目~(気温24度 湿度62%)

20171022170441-cc4b36276cf9483c36883123febc1f4c7592524d.jpg部屋の照明の下に置いてから半日おいただけで、緑化しました。上の画像は光をあてて1日経ったものですが、茎も新芽もしっかりとした緑色になりました。

10月20日(金)20:00~栽培14日目~(気温25度 湿度65%)

20171022173435-294f865fe1d9aab4c47a1d0f327ac8da9f520cd1.jpg豆苗の茎の下部の方から小さな新芽の出始めのような白いものが、見えます。ここの上の部分あたりからカットして調理して食べてみようと思います。

≪豆苗茎の長さ調べ≫

17日(火)16㎝  18日(水)18㎝  19日(木)23㎝  20日(金)25㎝ 

21日(土)28㎝ 22日(日)30㎝  ※毎日2㎝~3㎝ずつ成長しています。

照明の下において、光をあてることで茎の長さも緑化も急成長しました。来週の報告の時は、食した感想を報告したいと考えています。豆の香りがするかもチェックです。


2.感想

今週は、先週の失敗(肥料と水遣り)を反省しつつ、観察と調べ方にを工夫してみました。そして、毎朝野菜たちの生育に目を向ける時間が出来たのはとてもいいことだと思います。それによって少し早起きも出来るようになりました。成長の著しい豆苗は面白いですね。目に見えて日々成長しているのが分かります。そして、春菊も本葉が小さく生まれてきたので、次回報告の楽しみがまた一つ増えました。そしてさっき台風にやられないように一時的に部屋の中に避難させました。

コメント

宮城一高・直江さん

 こんばんは、遺伝の渡辺でございます。肥料はうまく除けたでしょうか。他の受講生の投稿、去年までの受講生の投稿、さらには、Googleなどを使って、調べ物をすることも大事です。書いてあった、感覚でできるのは、プロの農家です。長年の経験と勘があればこそできる技ですから。大事して下さい。ベランダでは、太陽光が当たるところでしょうか。明日の早朝の台風通過のあと、また、戻したとき、置く場所も考えて下さい。部活の駅伝、この時期に県予選ですか。応援とはいえ、大変でしたね。風邪引かないようにして下さい。自己の体調管理、植物の管理、同じですから。

 シュンギク、見る限り、本葉が展開しているので、水管理がよくなってきていると思います。簡易の温室を作った先輩のようなことをしてみるのもよいですよ。自宅でしょうから。あるもので工夫はどうでしょうか。あと、土寄せの具合が分かるようにするためには、やる前、あとの写真を横から撮ることですね。ぜひぜひ。

 豆苗。ぜひ、自分で栽培したものと市販のものを食べ比べしてみて下さい。茎の長さを測っているのは、よいこと。グラフにしてみるとか。理数科なら、来年の課題研究のことを考えて、やってみて下さい。最後のところで、今週の反省というか、まとめをしているの。とてもよいことですね。なにより、植物の観察に伴い、早起きになっていること、niceです。早起きは三文の得といいますので。


 わたなべしるす