報告12(ハツカダイコンの間引きとルッコラの観察、温室の作成;2416文字)(文:鈴木亮祐)
2018年12月29日 (土)
① はじめに
先日ウィンターアクアリウムに行ってきました。ライトアップされた水槽と、様々な種類の金魚がいてとても綺麗でした。
今回はハツカダイコンの観察結果と、ルッコラの観察結果について載せようと思います。
② ハツカダイコンの観察結果
12月25日(1回目のハツカダイコン:79日目 2回目:53日目)の全体像
このまま順調に膨らんでいけばいいなと思いました。しかし、まだ私が想像しているラディッシュの形ではないため、まだまだかかるかなとも思いました。また、8枚目の本葉の大きさは2cm前後でした。
2回目のハツカダイコンは、いつも測っている本葉は2.5cmでした。前回と比べてあまり成長していませんでした。寒さのせいかそれとも1回目のハツカダイコンが根を広く張っていて、多くの栄養を持って行っているからかなと思いました。
また、他の個体については、本葉を測った結果、2.5cmでした。
加えて、今までは小さくて大きさを測っていなかった本葉についても大きさを測りました。その大きさは1.5cmでした。
12月26日(1回目:80日目 2回目:54日目)の全体像
この日に、1回目のハツカダイコンの本葉の大きさをすべて測りました。
また、さらに小さい本葉が出始めているのを確認しました。4枚目の本葉と5枚目の本葉は、6,7枚目の本葉よりも小さく、亀裂も入っていませんでした。この本葉はもしかしたら、亀裂が入らないタイプなのかもしれません。
2回目のハツカダイコンは、いつも測っている本葉の大きさは2.7mでした。たった1日でしかも冬に2cmも成長することは考えにくいので、おそらく定規がずれていたなどの、ミスがあったのではないかと思います。申し訳ございません。
12月27日にようやく間引きを行いました。切った葉は、みそ汁に入れて食べました。
薄味にした小松菜のおひたしのような味がしました。
12月28日(1回目:82日目 2回目:56日目)の全体像
1回目のハツカダイコンの本葉の大きさをすべて測りました。
このように、大きくなった葉や変化がなかった葉がある一方で、小さくなってしまった葉もありました。また定規がずれていたのか、本当に小さくなっているのか、あるいは葉が曲がっているため、定規に押さえつけるときに押さえつけ方によって変わっているということもあるかもしれません。
加えて、膨らみがだんだん丸みを帯びてきました。丸いまま大きくなっていくのかそれとも再び縦に伸びてから横に伸びていくのか気になりますが、その変化は土の中で起こるため、観察するのは危険が伴って大変そうです。
また、2回目のハツカダイコンについては、いつも測っている本葉は2.8cmでした。
順調に成長しているので良かったです。ほかの個体については、本葉の大きさは大きい方は2.9cm、小さい方は1.8cmでした。さらに、この日に温室を作りました。
温室作成のために使ったものは、段ボール、プチプチ、そしてビニールテープ(2巻)です。
手順は以下の通りです。
① 段ボールを開いて、一番大きい面を底面と定める。
② そこに鉢とペットボトル4つを置き、少し余裕をもって線を引く。そのあと余分な部分を切り離す。(ただし縦どうし、あるいは横どうしどちらかの折れ線が付いた部分は残す)
③ 段ボールの他の面や、底面の切れ端から柱になる部分を切り出す。切り出したら半分に折る。
④ 縦の長さが違う側面を切り出す。(大きい方は背面に、小さい方は前面になります。)
⑤ 柱を張り付ける。(この時、②で残しておいた部分が役立つ)
⑥ プチプチを敷く。
⑦ 側面、柱に沿ってプチプチを付ける。(ただし1か所開閉部分を設ける)
以上です。なお、これを使うときには、ペットボトルの中にお湯を入れておいておきます。理由は、以下の2つです。1つ目は、熱源を確保するためです。熱源がないと寒い状態を保存しているだけになり、意味がないと考えたため、そうしました。2つ目は、水のほうが比熱が高いからです。お湯を置いておくことで、温室全体が温まり、さらにそれが長続きすればいいなと思います。しかし、ムペンバ効果という現象もあるらしいので、どうなるかは分かりません。さすがに凍るようなことはないと思いますが。
③ ルッコラの観察結果
12月24日(栽培開始から4日目)の全体像
今回はカビが生えている様子はないためよかったです。しかし、個体差が大きく、まだクッキングペーパーの上を這っているものもあります。
12月25日(栽培開始から5日目)の全体像
この時にはさらに成長し、最大のものは4.7cmほどに成長していました。
12月28日(栽培開始から8日目)の全体像
そろそろ太陽光に当てるべきかと思い、ついにこたつから出しました。
質問
最終報告の項目の中で、使っていない写真を3枚以上使うようにと書かれていたのですが、使っていない写真がありません。基本的に撮った写真は全て使うため、使わない写真が出てくるということがないのですが、どうすればよいのでしょうか。
昨年の受講生阿部美里さんの記事に出てきた「す」とはどんなものなのでしょうか。
お答えいただけると幸いです。
今回の文字数2416文字。
コメント
鈴木さんこんにちは
ウィンターアクアリウムですか。そんなイベントが仙台であったのですね。金魚がなんだか和風ではなく、おめかし(死語)しているようです。ちなみに、金魚の品種もさまざまあるもので、和金、琉金、コメット、ピンポン、更紗、出目、ランチュウなどです。
私は飼うなら黒出目がいいですね。金魚すくいで和金に黒出目が多少混ぜられている場合が多いのですが、私はせいぜい和金一匹で終わります。黒出目に挑戦しても絶対無理だろうと最初から諦めてしまってます。いつかはどかっと投資して黒出目にトライしようかと思っているのですが、生涯見果てぬ夢に終わるのでしょう。私の中では、黒出目がキングオブ金魚すくい、です。
さて、ハツカダイコンは順調に育っていますね。葉の大きさの計測が細かくて、とても丁寧です。クローズアップを有効に使っています。
写真を見ますと、鈴木さんの場合、土が湿っている写真の割合が多いかな、と思います。水やりの頻度をもう少し減らしてもいいかもしれません。ダイコン類は土の水分が多いと根が中にあまり入らないことがあるからです。受講生はたいがい水不足になっている場合が多いのですが、珍しく逆かもしれません。
間引いた葉の味噌汁もまたいいですね。写真の画質もよく、その角度で見るとまるで味噌のCMのようです。
そして今回のメインは温室作りですね。段ボールの加工も良く考えられています。柱部分を上から見るとL字型にしているところがポイント高いです。強度的な面で良い工夫です。また、切るだけではなく、テープで留めるという手間がかかった作品なのですね。
プチプチ(登録商標)を張り巡らせています。これは乱反射で白く見えますが、それほど光の透過性は悪くありません。ですが、日照が充分ならともかくこの場合にはただのビニールの方がベターではないかと思います。とにかく展開ゼミでは日照で出来が左右されますので、そこを保つのが主眼になります。
ペットボトルのお湯、これは毎日ユタンポということでしょうか。植物は30℃以上にしてはいけませんし、特に夜間の高温は致命傷です。植物は動物とは違いますので夜間の保温のための温室ではありません。あくまで光のある日中、光合成できる温度に温度にするためです。お湯を入れる必要はありません。私が温室を作る受講生に対しペットボトルの水を入れておくのを推奨するのは、もちろん夜間の保温という意味もなくはないですが、日中上がり過ぎる温度を緩和するためなのです。
ムペンパ効果というのを初めて知りました。知らないことはまだまだありますね。そのホームページで、理由があれこれ考えられているのが面白かったです。
ルッコラの栽培は今度はうまくいっているようです。コタツの効果でしょうか。バラツキはありますが、総じて素直に伸びていますね。ご自分で書かれた通り、ぼちぼち日に当てて収穫までもっていきましょう。
さて、最終報告の写真のことですが、なぜ未使用と書いたのかというと、非常に内容の薄い報告が続いて最終報告まで薄くなるだろうという受講生が出る懸念があるためです。写真の使いまわしでなんとか分量を満たす可能性を無くするためです。鈴木さんの場合は写真がこれまでの報告で多数使われていて、内容も濃いものでした。未使用がないのであれば、今気付いていることで何枚か撮ればいいかと思います。葉の形態が気になるなら、例えばそのギザの超クローズアップを撮っておくとか、間引き株を使って根の分岐を見るとか、何か考えられると思います。
ダイコンの「ス」について、これは生理障害の一種ですね。外見は普通に見えても、中に裂けたような空洞が入っていて、ダイコンとしての商品価値が下がっている状態です。原因は未だよく分かっていませんが収穫適期を過ぎるとこうなりやすいものです。ただし展開ゼミは多少の「ス」で食べるのに不都合があるわけではなく、また最近の品種は「ス」が入りにくく改良されています。なので気にする必要はあまりないですね。ただし収穫適期を過ぎると全体硬くなりますから、このハツカダイコンでは3~4cmで収穫して下さい。
ではまた
ラボスタッフ オガタ