東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】仙台市立片平丁小学校・夏休み作品展・コメント(9/1)

2016年9月 2日 (金)

 オリンピックのあとは、W杯アジア最終予選。1-2での敗戦ゴールラインを割ったのか、そうでないのか、科学技術の力が必要な時代のような。。。他のスポーツでもビデオ判定があるくらいですから。。。

 そんなことはさておき、今年度学校評議員を仰せつかっているのが、片平キャンパスが校区となっている仙台市立片平丁小学校。夏休みには3回(7/20, 7/21, 8/3)のセミの幼虫の探索とその後の観察。観察は、それぞれの自宅でということでしたが。。。

20160902134829-90b92aaa3a96117da49bb7711df20b3c8bad5f41.JPG20160902134847-a4ed5e42fa26a8a6a3424d7131a952cce0cde2e6.JPG20160902134858-fe0110a24489072ffe1d6e49208b987a9484227f.JPG そんな中、夏休み作品展があるとのお知らせを頂き、諸般の事情で、夕方と言うよりも18:00を回ってからの訪問となりましたが。。。渡辺が子供の頃は、何かの工作物を作成する、何かの絵を描く、あと、自由研究をする。場合によっては、習字の作品も出す、というくらい宿題があったような。あわせて、夏休みの宿題帳のようなワークブックもあって。。。結構大変で、覚えているのは、小学校1年生の時に、昆虫の標本を作ったこと、学年は忘れましたが、紙飛行機の翼の形状を変えての距離の測定。家庭にある塩類を使っての凝固点降下の違いが、自由研究で覚えているもの。工作物は、木製の糸巻きを使って、ゴム動力で動くもの。いずれ、大変だったなというイメージが。そうそう、一番大変だったのが、読書感想文。いつも何を読んでも、何を書くのという感じで、。。。苦手でした。

20160902135321-50dbdb4a5a3380067c05a0316e96c25d771c9a7e.JPG20160902135335-3cf80547902156eb20d47fcaecf6c160eacd5fa5.JPG20160902135348-721012b5e24bb35385768560b8be067a94d1c6ea.JPG 今はよくわかりませんが、1年生から6年生の夏休み作品展が1つの教室で。教頭先生にご案内頂き、1-6年生のものを拝見。学年によって、それぞれ、特徴というか、学年進行に伴う発展性というか、楽しいものがありました。6年生の中には、先のセミの幼虫の探索と観察。観察をしましたというお知らせを2件ほど、頂き、このHPでも紹介したかと(7/22, 8/8)。その時の様子を細かく写真に。まさにタイムリーなテーマでした。感動です。渡辺が去年、観察したのを思い出すような。観察会に来ていた方々は、10-20名くらい。その中の1名が、最後までがんばったと言うこと。そう考えれば、素晴らしいことだと思います。まず、参加すること、そのあと、それをつなげること、大事ですから。

20160902135423-3c5f9054314e2a010cb09aad87d0a4ac9df78820.JPG20160902135505-c273f034861a22d2d8d1312773d70f7fb907550e.JPG これらの作品とは別の部屋に仙台市の理科科学展に挑戦する2つの作品も拝見。1つは、昆虫の羽がどの様にたたまれ、広がるのか。確か「展翅板」というのがあり、昆虫採集の道具に。その上に、パラフィンの紙を敷いて、翅に傷をつけないように、広げて固定すると言うことを習ったというか、害虫研にいくと、よく見かけました。羽を広げなくても固定できる鞘翅目(甲虫目)などは、よいのですが、鱗羽目(チョウ目)、トンボ目などはうまく広げないと、というか、結構難しいもの。さらに、先の鞘翅目の後翅を広げるのも、難しいですね。生きているカブトムシが飛ぶのを見ると、かっこいいのですが、広げるのは。。。自分で。そんなことをいろいろな昆虫で。チャレンジ。niceでした。

20160902135617-a47c64bd366cb683021483b78b80cd5c46ba00ff.JPG20160902135723-88c490cecda9a093ed301561efbb9ba5e7f54743.JPG もう1つは、ほぼ、半年間をかけて、学区内の植物の調査。普通は、夏休みに何とかすると言うのが普通なわけです。そうでなくて、長きにわたっての調査をする。なかなか、小学生にできることではないなと。それも、渡辺が扱っている、植物、それも花を観察してくれている。感動でした。さらに、そうして見つけた植物を植物標本にするだけでなくて、分類の根拠となる「花を解剖」して、並べているところ。蕚片、花弁、雄ずい、雌ずいと分けて。。。感動でした。先週、母校の高校で同じように花を解剖をしてもらいましたが、その時に、そんな感性とは異なる生徒さんがいたことを思うと、この小学生が以下にすごいか。。。また、自由研究のイントロに、きっかけが、去年、小学校で行ったときの「花を分解して観察してみよう」だったと。。。ありがたいことだなと。渡辺が探している花が意外に近くにあるのもわかって、今度、実際の場所を見に行ってみようかなと。。。

20160902135754-e946e8ec2c003109a4d211027877897b69d16979.JPG20160902135817-bb8fb594cba7e233ff2fdb39c77a2f38e808ca25.JPG20160902135831-5047d90030d2d48b35ce2bd022d5905954b190fd.JPG これら2つの作品が、市内の学校全体として集まったとき、高く評価されるのではないかと、楽しみにしております。お知らせ頂きました、成田校長先生、浅野教頭先生、ありがとうございました。10月の出前講義でまた、お世話になります。


 わたなべしるす

 PS. 今日の新聞にはなかなかniceな記事がたくさん。読書感想文について。。。これは、難しいところですが、いずれ、何か見本がないと。実験も最初は、先輩から見よう見まねで覚えますので。あと、褒めるのがよいのか、しかるのがよいのか。渡辺などは、あとの世代ですが。。。なるほどと。。。よければ、是非、ご一読を。また、グローバル、グローバルといって、外国のことがよいように取り上げられがちですが、海外の著名な大学の経営大学院の必須教材に、日本の新幹線が。。。確かにあれは、学ぶべきものがあるなと、出張のたびに。。。

 PS.のPS. 成田校長先生が、HPにコラムとして、校長室だより「みちくさ」というのを出されており、そのNo. 28の前半の記事が、先のセミの幼虫の話。その中に、いろいろと学ぶことがあったとあるわけですが、一番楽しんでいたのは、渡辺と。。。。。確かに。ただ、やっている方が楽しい様子でなければ、周りも楽しくないはずなので。なかなか見つからないときは、結構必死だったのですが。。まあ、子供心が抜けないまま、今の職をやっていることがよいことなのか、どうなのか。いずれ、新しいこと、不思議なことを見つけるのには、役立っているような。。。

20160902140509-b5d37fd966cf37b3c1c479c931476a6fdf73e820.JPG PS.のPS.のPS. 学校の玄関にはいつもきれいな生け花が。。。今日のは、また特別。何が、。。何かが逆さま。。。こんなやり方もあるのだと。まさに発想の転換でした。。。

20160902134748-475df13151e9c66ddb8308258d519f3091415bd0.JPG




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