第29, 30回生命科学セミナー「昆虫学セミナー from UC Riverside」開催(7/7)
2017年7月 7日 (金)
九州北部でまだ、豪雨の状態であるにもかかわらず、仙台は快晴。。。なんか申し訳ないとしか。。。そんな中、カリフォルニア大・リバーサイド校から3名の来仙。1名は、科学者の卵養成講座でお世話になっている、日本語学の佐藤先生。あとの2名が昆虫学の山中先生、Adams先生。佐藤先生には、昨年度末の科学者の卵養成講座で、リバーサイドでの実習中、最初から最後までお世話に。山中先生には、昆虫学の実習の時に。今回、栃木県・那須で「国際昆虫ホルモンワークショップ」が開催されるということからの来日。それにあわせての、セミナーのお願いでした。昆虫に関わる、山中先生とAdams先生にtotal 2hrのセミナーをお願いすることは、以前もHPで情報発信したとおり。子供の頃、色々な虫を捕まえて、遊んでいた渡辺には楽しみなセミナーなのでした。
前半が山中先生から、昆虫の脱皮などに関わるホルモン、エクジソン。昔、応用昆虫学概論を害虫研の松田先生に習ったとき、このホルモンを制御して、カイコに処理をすると、齢数があがって「モスラ」ができないのかと、話をしたら、。。。「それはね、昆虫が外骨格で、食道が神経で押さえられているのを忘れたのですか??」と言われたのを、今でも思い出すのでした。ショウジョウバエとはいえ、1.5倍に大きくなったのでも、十分なのだと、今なら、思うわけですが。その当時は、カイコをモスラにしたくて。。。そんなちょっと外れた話は、渡辺の脳みその中でのイベントで、講義はステロイドホルモンである「エクジソン」の分泌に関する話。なるほど、と思いつつ。植物にも存在するような遺伝子の名前もあって。。。ちゃんと勉強しないといけないなと。。。というか、植物にも「ブラシノステロイド」というステロイド骨格を持つ植物ホルモンもあるわけだし、アブラナ科植物ではじめに見つかったホルモンなので。。。山中先生の研究の細かな中身。その当たりは。。。ただ、普通を普通としないで考えること、大事なことを改めて、再認識したのでした。教科書を書き換えるようなことをやるためには、誰もやらないことをやらないといけないのだなと。。。昔、岩手大・農学部にいた頃、奈良先端大・磯貝先生の特定領域研究で「チャレンジングなことをやってみて下さい。そのための5年間ですから。」と行って頂いたのを思い出したのでした。
2つ目のセミナーは、Adams先生。スライドと話はもちろん、英語。と思いきや。英語のスライドに、ひらがな、カタカナ、漢字が。山中先生の粋な配慮が。ありがとうございました。また、セミナーの最初で、ホルモンの機能を説明するところでは、日本語での発音も。こちらも粋でした。脱皮を説明されるところで、セミの脱皮の様子。今年も仙台市立片平丁小学校の子供たち対象に、予定していることもあり、こんな動画を作るのは、大事だなと。。。改めて。タイトルにあった「失恋の記憶」、虫の世界でも大きな問題なのだなと。。。。これに「ホルモン」が関係する。。。植物の花粉と柱頭の相互作用を考える上で、ホルモンというideaはなかったので。。。なるほどと。
いずれ、あっという間の2hrでした。ありがとうございました。また、今年度末、リバーサイドへの科学者の卵養成講座での訪問の時に、お世話になります。
わたなべしるす
PS. セミナーを始める前というか、labにきて頂いたときに、こちらの最新の実験結果であるNature Plantsの話をしながら、リガンド-レセプターという意味で、植物と昆虫で共通性があると言うことで、盛り上がれたのはありがたいことでした。
PS.のPS. セミナーのあとは、科学者の卵養成講座の統括をされている工学部・安藤先生も交えて、交流会を。昆虫、日本語、植物、電気というheteroな組合せでしたが、とても盛り上がったのは不思議なもので。。。ほっとできた時間でした。
PS.のPS.のPS. この日の午前中は、科学者の卵養成講座の今後と言うことで、佐藤先生を交えて、懇談会。よりよいものができればと。よろしくお願いいたします。