東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

News Release

【緊急告知】仙台放送ニュースアプリ「東北大コラム」に「遺伝学から見た食卓革命」と題した研究紹介を来週、8月17日から配信、第1回「江戸時代の遺伝学」(8/12)

2015年8月12日 (水)

 連載もののコラムをこれまで、愛媛新聞(2012年)河北新報(2013年7月)に書いてきました。愛媛新聞は、1年間の連載で、5週に1度、記事を書くというのは、とてもたいへんでした。執筆業の方がどれほどたいへんなのか、その一端をわかったような気分だけかもしれないですが、味わったのを、ついこの前のように、思い出します。

20150812142838-abc7cf0996005107f1bba14feb56176ef7883875.JPG 今回、東北大学のtopのニュース欄、6月3日に「仙台放送ニュースアプリで「東北大コラム」の配信を開始しました」というのがありますが、その中身は、仙台放送が提供しているニュースアプリを利用して、東北大コラムという研究紹介を配信するということ。6月くらいから、すりあわせをしていたのですが、ようやく原稿ができあがり、掲載予定は、秋口を考えていたのですが、諸事情により、繰り上げ登板に。お盆前で時間があるかと思いましたが、他案件もあって。。。ただ、せっかくのこうした機会ですので、そこは、気合いと根性で、繰り上げ登板に対応を。

 この「仙台放送ニュースアプリ」と言うとおり、携帯端末のアプリを使っての情報発信。近いうちにパソコンからもアーカイブスとしてみることができるようなので、そうなったときには、また、お知らせします。携帯端末がずいぶんと普及している昨今。もし、お手元にない方は、周りの方に見せていただき、そのうちにパソコンからも見えるようになるのをお待ち頂ければ。

20150812142858-85182456d110588cc6ddad7d57155dff3443d920.JPG それだけの告知であれば、よいのですが、そうではなくて、携帯端末で記事を読む文章の長さがあるとか。渡辺は使ってないので、イメージがないのですが。そこで、東北大コラムで書く記事は、各回のコアとなる部分。それよりも少し学びたいなという方に。【補足】という欄を設けて、携帯端末とパソコンの連動企画をすることに。編集の都合で、東北大コラムの本文が出る前に、【補足】がこのHPに記載されますが、来週から、こんな記事が載るのだなと言う予告のようなものととらえていただき、本編については、来週の月曜日以降までお待ち下さい。

 さて、前置きが長くなりました。渡辺が担当するのは「遺伝学から見た食卓革命」。普段食している野菜、果物は、渡辺が子供の頃から比べてもかなり品種改良されてきました。その品種改良を支えているのが、遺伝学。遺伝学の立場から、食卓を見たら、「へーーー」と思うことが。ということで、お楽しみ頂ければ。

20150812142953-a83864ad517c0e26c3a19e5a8cb352fc7687eb25.JPG その第1回は「江戸時代の遺伝学」。【補足】欄は「変化アサガオの原因と動く遺伝子」と題して。この記事の掲載は、8月17日(月)、10:00を予定しています。

 【補足】変化アサガオの原因と動く遺伝子

 本編で説明した変化アサガオが起きる原因は、アサガオの全遺伝子(ゲノム; 第2回本編参照)の中に存在する「動く遺伝子(トランスポゾン)」にあります。花や葉の色、形を制御する遺伝子の中に挿入されると、その遺伝子が壊れてしまい、劣性遺伝子となります。一方、挿入されていた遺伝子が「動いて」、ゲノム中の他の場所に移動すると、優性遺伝子に復帰できるという、ちょっと変わった特徴を持っています(図4)。アサガオのゲノム上には800以上のトランスポゾンが存在しており、現在でも新しい突然変異が生まれる可能性があります。なお、トランスポゾンが発見されたのは1951年のアメリカですので、江戸時代の日本人はトランスポゾンの発見よりはるか以前に、経験的にこの仕組みを利用して「変化アサガオ」を作出していたことになります。

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 わたなべしるす

 PS. コラムを読むためには、無料の仙台放送ニュースアプリのダウンロードが必要となります。詳細については、仙台放送ニュースアプリのHPを携帯端末でご覧下さい。

 

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