【アウトリーチ活動】夏休み大学探検2018, 米沢興譲館高等学校・SSH異分野融合サイエンス, 青森県高等学校教育研究会理科部会・全体講演(8/7, 10, 16追記)
2018年8月 7日 (火)
日曜からの降雨のおかげか、火曜は朝から気温は20oCを下回る状態。涼しさを通り越して、少し肌寒いくらいに。甲子園は100回記念大会と言うことで、様々な趣向を凝らしていたり、この春から導入された延長でのシステムが昨日の試合ではじめて機能したとか。。。そういえば、昨日の月曜はnetworkが夕方まで、ほとんど機能せず。。。どれだけ、netに依存しているかを、まざまざと。。。そんな火曜日。台風13号が近づいているのが、何とも不気味で。。。
夏休み大学探検2018(第17回サイエンス・スクール)「花を解剖してみよう」(8/7)
今年で何回目になるのか。かれこれ、5年近くは行っているような。去年は豪雨の関係で急遽中止に。今年もこの雨でどうなるかと思いましたが、思ったほどの雨ではなかったので。。。そんな中で、夏休み大学探検2018「花を解剖してみよう」を実施。例年のように、バラ、カーネーション、キクなど異なる形態を持った花を解剖してみること。昔であれば、学校の帰り道にそんなことをするのは、容易だったのですが。今となっては、なかなか難しいところもあって。
最初に事務局である市教委・田中先生から、このイベントが始まった経緯を。何でも、2002年のノーベル化学賞を東北大・工学部を卒業して、島津製作所におられた田中さんが受賞されたことがきっかけとか。。。そんなで、たくさんの花を解剖して、並べてもらうことで、実際にどうなっているかを実感。何よりも自分で経験して、なるほどと思ってもらうことが大事なので。また、解剖した花弁などをどの様に並べるかと言うことも、自分で考えてみること。どう並べることが、自分、他人に分かりやすいのか。そんなことも考えてもらいながら。いつもなら、院生の方にTAをお願いするのですが、今回は、科学者の卵の修了生であり、この夏休み大学探検2016の修了生の山本さんがお手伝いに。ありがとうございました。
実験の最後は、研究室見学を。色々な先端器機を見るのははじめてのことでしょうか。あと、4-6年もすると、大学生ですから。そんなことにも興味を持つことが大事ですから。
最後になりましたが、本企画を頂きました、仙台市教育委員会・岩田様、田中様をはじめとする関係の方々に、お礼申し上げます。次年度以降も、同じテーマかもしれないですが、また、コラボできればと思います。また、卵の修了生・山本さん、研究室のスタッフの方々には、資料の準備、設営、実施、後片付けなど、様々な面をお手伝い頂きました。ありがとうございました。
PS. いつもと違う場所だったこともあって、全体での集合写真を忘れていました。その代わりと言うことではないですが、お手伝い頂いた山本さんとの写真で。。。ありがとうございました。
米沢興譲館高等学校・SSH異分野融合サイエンス(8/10)
木曜日の夕方から夜にかけて、台風13号が太平洋岸を沿うようにして、北上。無事、上陸することもなかったですが、温暖化の結果なのか、かなりの強さを持った状態で、東北地方まで台風が。。。そんなで、無事、新幹線が動くのかなど、気になっていましたが。無事に。。。と思ったら、東北新幹線の方が朝からちょっとしたトラブルで。。。
前回、米沢興譲館高校に伺ったのが、7/12(木)。その時の講義は「バイオ産業科学と社会課題--アブラナ科植物における自家不和合性の基礎から応用--」。ということで、身の回りの野菜、果物について考えるところからスタートして、植物の生殖について。先週の研究室見学をはさんで、2回目の講義は「バイオ産業科学と社会課題--歴史・情報から、科学・社会を見つめ直し、どのようにどの様に考え、今の社会問題の解決に活かすのか?--」というような大きなテーマ。歴史は人間が行ってきた多くの失敗、成功を含んだこれからの道標。ということで、まずは、自分たちが所属している高校の歴史からと言うことで、貴重な「史料室」を見学。史料室のことを校内でよく分かっておられる原田先生から説明をいただきながら、江戸時代から現代に至るまでの著名な方々の歴史を。こうした先達が何を考え、何を実行しようとしたのか。そんなことの一端を学んでもらえたのではないでしょうか。
続いて、科学が何をもたらしたのか、その結果、何が起きたのか。プラスの面もあれば、逆の面も。それらについて、いくつかの事例を挙げて、考えて見る。高校1年生には、少し難しいことかも知れないですが、それぞれの人の歴史、生き様を学ぶことは、自分が生きるヒントになると言うことで。そんな他人事に近いことではなく、もっと、身近な例と言うことで、渡辺自身の小学校から現在までを振り返って。。。最後は、世界に向かって情報発信。
歴史というのはもちろん、社会科学になると思いますが、それを理解することが、自然科学を学ぶ上でも、大きな影響を与えると言うことを実感してもらえたのではないでしょうか。そんな歴史にも目を向けながら、自然を考えることをしてみて下さい。思わぬものが見えてくると思いますので。。。最後になりましたが、実施に当たり、今崎先生、熊坂先生、原田先生をはじめとする関係の先生方には、大変お世話になりました。歴史を振り返ることの大切さを改めて、強く実感できた3hrの講義でした。ありがとうございました。次回は受講される生徒さんたちが入れ替わり、10月に訪問だったかと。楽しみにしております。
PS. 最初の史料室のところに写真を載せてもよかったのですが、バランスもあって。ここにも。歴史があるということは、色々な重みがあるということだと。つくづく。。。
青森県高等学校教育研究会理科部会・全体講演(8/16)
お盆のこの時期。ちょうど、地方から東京への帰省のラッシュ。この時期に出張というのも珍しいこと。今回は、青森県高等学校教育研究会理科部会からの講演依頼。青森県内には、これまでもいくつかの高校に伺って、出前講義を行ったことがありますが、今回の会場は青森県立青森北高校。北海道新幹線の並行在来線になる津軽線・油川駅が最寄り駅。並行在来線の反対側には、北海道新幹線の高架が。。。このような場所にいると、北海道は近いのだなと。。昨日は終日かなりの雨が降ったようですが、この朝は少し落ち着いている状態で。。。足元が少しよくなったですが。この雨のあとは、これまでの暑さも一段落するとか。。。
講演のタイトルは「これからの高校での教育・課題研究を考えるためのヒント」。100名を超える青森県内の理科の先生方を前にしてお話しするのは、さすがに緊張。以前、宮城県総合教育センターからの依頼で、実験助手の先生方向けに話をしたことがありましたが、それよりも人数が多く、。。話の内容は、こちらがいつも話している内容を3つつなげる形で。最初のところは、ここ数年で「課題研究」が普通科でも実施されるということから、この話を。形あるものにまとめるというところ。話を聞かれている先生方の中には、SSH実施校の先生方もおられて、。。。実験をどの様に組み立て、論文という形にするのか。論文を書くための「お作法」というか、ルールというか。知っている先生には、申し訳ない部分もあったのですが。。。
2つ目の話が「キャリア教育」。渡辺の子供時代から振り返り、今の生徒さんたちにやってほしいことなど。青森という自然がたくさんある分、たくさんの経験をできると思いますので。最後の話は、自家不和合性。青森と言えば、リンゴ。リンゴも配偶体型自家不和合性を持っている植物。最後のところで、接ぎ木で増やすというのを話したのは、少し余計だったのかも知れないですが、。。お許しください。最後になりましたが、実施に当たり、白戸先生、高坂先生をはじめとする関係の先生方には、大変お世話になりました。これを機会に青森県内の高校にも出前講義でうかがうことができればと思っております。ありがとうございました。
わたなべしるす
PS. 会場では、科学者の卵養成講座でお世話になっている青森県教委・福士先生にもお目にかかることができ、講義開始までの時間、白戸先生も交えて、これからの教育、地方の産業をどうするかなど、20年先を考えたとき、どうあるべきなのかと言うことまで、議論の時間を頂けたのは、とてもありがたいことでした。渡辺の出身の四国・愛媛も東北と同じように、人口減と言うことでは、同じ状況で。。。
PS.のPS. 午後からは、物理、化学、生物、地学に分かれての分科会。生物では、コケの話。最近は、ゼニゴケなどモデルとなっているコケもあって。講義をされた青森県立郷土館・太田先生の話も、さすが、元職ではあれ、教員をされていた方の話の技というか。学ばせて頂きました。ありがとうございました。