こんにちは。新庄北高等学校1年の、 川崎謙太です。
今回の科学者の卵養成講座では、日本学術会議シンポジウム「AIとIoTが拓く未来の暮らしー情報化社会の光と影」を聴講しました。今回のような一般の参加者も含めての、研究者や専門家の方々の講演会に参加するのは初めてだったので、最初は会場の雰囲気に圧倒されていた部分がありましたが、次第に話を聞きながらメモをとったり、また質問にも耳を傾けたりできるようになっていきました。
今回の4つの講演の中で、私が特に興味を持った2つについて書きたいと思います。
1つ目は、丸山宏さんの「深層学習とその意味するもの」です。
深層学習とは帰納的なプログラムの作り方のことで、訓練データセットがあれば作ることができるということがわかりました。これの進化によってAIが注目されています。私は、このままAIが発展し続けていったら、いずれ人間を攻撃してくるかもしれないと思っていましたが、汎用型のAIはSFの世界に過ぎず、鉄腕アトムのようなロボットはできないと知り、少し安心しました。近年、自動運転技術が実用化され始めました。これは、深層学習によって膨大なパターンをAIに覚えさせたとお聞きしました。しかし、訓練データにノイズが含まれている可能性もゼロではありませんから、事故も起こり得ます。この際に、一体誰が責任を負うのだろう、と思いました。また、総合討論のときの、土井さんのお話の中にもあったように、AIの進歩にともなって、人間の仕事の約半分が代替されてしまうかもしれません。だから、これからの情報化社会に生きる私たちが、人間にしかできないようなひらめきや、臨機応変な対応力、創造力を身につけていかねばなりません。そのために、やはり主体的な学びが重要になってくると感じました。
2つ目は、堀田龍也さんの「AI/IoT時代の学校教育のあり方」です。
AIやIoTは、教育にも使用されてきました。私の出身中学でも、電子黒板やタブレットを授業で使っていましたが、私の個人的意見としてはメリットよりもデメリットの方が大きいと思います。なぜなら、このような電子機器を使う上で、不具合が生じてしまうことがあったからです。電子黒板の起動が遅かったり、急にシャットダウンされてしまうなど授業の進度に影響を与えかねないことも多々ありました。また、もう1つ私が心配していることは、デジタルデバイドが生じてしまうことです。これがきっかけとなって、地域間の学習能力の差につながってしまうかもしれないのです。また、プログラミング学習に先生がついていけていない現状や、生徒によって意識の差が生まれてしまうなど、まだまだ課題は山積みです。しかし技術の発展は待ってはくれません。だから、デジタルで学ぶための素養を身につけることの重要性を、改めて痛感しました。
今回の講座でも、皆さんの積極的な姿勢や、一般の参加者の方の多様な視点から、とても刺激をもらいました。自分もすぐに意見を組み立てて、疑問に思った点は自分から質問していかなければならないと思い、''受け身にならない''ようにして、次回以降の講座も頑張ります。
投稿者:山形県立新庄北高等学校