秋田南高校 1年 川﨑 拓二郎
今回は「UK-Japan Young Scientist Workshop」のプレゼンテーションを拝聴しました。このプレゼンはワークショップの先輩たちが、グループに分かれ、それぞれのテーマに対し何日間か調べた結果について行われました。グループは10あり、全てのグループがほとんどを英語で発表していました。先輩たちの半分ほどが外国の方で、日本の先輩たちの、協力するコミュニケーション能力や、コミュニケーションを可能にする英語力などプレゼン以外のところでも学ぶところがたくさんありました。
先輩たちのプレゼンは英語でスラスラと進んで、今の自分には理解できないものがたくさんありました。自分の英語力のなさを痛感して、悔しかったです。そのプレゼンの中でも資料を駆使して何とか自分なりに理解できたプレゼンがあったのでそれについて書きます。
私が少し理解でき、興味を持ったプレゼンはグループ9の「Visualization and analysis of hidden nano-technologies in our daily lives」です。これはプレゼン名にある in our daily lives のとおり、身近にある科学の工夫についてのプレゼンです。今回の身近にある科学の工夫とは、ヨーグルトの蓋の内側のぬれる特性を持つ表面の構造です。この構造について私はテレビで少しだけ見たことがありましたが、なぜそうなるのか、ということについては知りませんでした。それを今回のプレゼンを通して知ることができました。また高校1年生の自分にとって少し先の学習を取り入れたプレゼンで、先の学習にも興味をもてました。
まずは定義として知っておくべきことが二つあります。それは疎水性と親水性です。疎水性とは水に混ざりにくい、または溶解しにくい物質のことで、親水性は水に混ざりやすい、または溶解しやすい物質のことを指します。物質A(平面)に水滴を落としたとき水滴の外周と物質Aとの角度から疎水性か親水性かを見極めることができます。その角度が90°未満は親水性、それより大きい場合疎水性です。
その次に接触角の測定をします。上の定義の物質Aをヨーグルトの蓋と考えて、表面に小さなでこぼこがあるものとつるつるなものの二種類の蓋で測定します。すると、でこぼこの蓋のほうでは水滴がたち、角度90°より大きい状態、つまり疎水性の性質を表しました。逆につるつるの蓋は親水性の性質を表しました。蓋自体の性質は変わっていないのに、表面の形質が変わるだけで水に対しての特徴が変わったことにとても驚きました。
このプレゼンを聞いて興味と同時に疑問も沸いてきました。水滴をもっと大きくしたらどうなのか、それも蓋のでこぼこなんか気にならないほどの大きさに。水滴の大きさに関係なく疎水性を発揮するなら蓋の性質が変化したことで、逆に水滴の大きさに左右されるならでこぼこが水滴になにか干渉していることになるとおもうからです。小さなでこぼこといっても、どれほどの大きさまで許容なのか。でこぼこが大きくなると疎水性が発揮されないとしたら、それはなぜなのか。疑問はたくさんです。
また今回は角度の計算でシータというまだ習ったことのない記号に出会い、科学や数学にますます興味を持ちました。ほかにも英語の力を上げれば、今回の10のプレゼンをもっと理解できたはずで、難しい専門用語の意味を推測するための国語の力など、全ての教科はつながっていることを今回で改めて、強く実感できました。
投稿者:秋田県立秋田南高等学校