岩手県立花巻北高等学校1年の佐久間結菜(さくまゆうな)です。
科学者の卵第2回に参加しました。今回は「日本学術会議第三部、東北地区会議、国立大学法人東北大学 共同開催 AIとIoTが拓く未来の暮らしー情報社会の光と影」というシンポジウムの聴講でした。
そもそも、私たちは日々、AIだとかIoTだとか簡単に話していますが、それらの定義とは何なのでしょう。調べてみると、AIは、『「AI(Artificial Intelligence:人工知能)」技術は、「学習」「認識・理解」「予測・推論」「計画・最適化」など、人間の知的活動をコンピュータによって実現するもの』IoTは、『あらゆる物がインターネットを通じてつながることによって実現する新たなサービス、ビジネスモデル、またはそれを可能とする要素技術の総称。』となっていました。つまり、人々をの暮らしを豊かにするという点ではその通りのようです。しかし、私の中のAIのイメージは、人々の仕事を奪い、人間社会を侵し、ついにはそれらだけの世界になっていってしまうのではないかと思うくらい恐ろしいものでした。今回のシンポジウムを通してそのイメージが払拭出来たのが大きな収穫です。
4つの講演の中で、1番印象深かったのは「AIから量子コンピュータまで先進技術による社会の変革」久世和資(日本IBM株式会社執行役員最高技術責任者)でした。この講演では、AIと社会生活の関係性を学びました。現在、世界では様々なところで人工知能が使われていると知りました。特に、医療の現場では人を救うまでの存在になっていると学ぶことが出来ました。アメリカの「Watson」というAIは、同国のクイズ番組で長年勝ち続けている人間と勝負し、初めのうちは勝てないでいたものの、だんだんと学習して、ついにはたった1秒あまりの時間の中で、事前にインプットしておいた情報を元に初見のクイズの答えを見出し、自分自身の自信度も加味して早押しクイズに答えるというものでした。この存在を初めて知った私は、少し恐ろしくなりました。これでは私たちがやることはもう無いと。しかし、その後に、この「Watson」を医療やほかのビジネスで、人間の他のもうひとつの頭として使用していると知り、そこはとても便利だと思いました。ここでポイントだと思ったのは、AIはあくまでも人間の『助手』。最終的な判断は人間が行う!ということです。人間が生きている中で、学習出来る時間というのはある程度限られています。だから、人間より多い量をより早くインプットできるAIにある程度学習をさせて、人間はそれを生かして最終的な判断まで持っていくという、分業が大切だと強く感じました。また、医療では特に、最終的な判断が人間、つまり医師に託されているという点が、患者目線からしても安心できるため、人間とAIの最善の共存方法であると思いました。考えたことは、大量のデータをインプット出来るのなら、どんな論文でも出来ると思うので、医療に限らず様々な場所で活用できるとともに、そのインプットした情報をわかりやすい言葉に直してアウトプットできる機能を搭載すれば良いのではないかということです。誰もが正しく詳しい情報を手に入れられ、世の中に正確に広まれば、明るい未来が拓けると考えました。
投稿者:岩手県立花巻北高等学校