東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成30年度 活動ブログ

平成30年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2018.11.10

多角的に視る

こんにちは。山形県立米沢興譲館高等学校の鈴木 悠世です。今回はサイエンスチャレンジ、浅井先生による航空機に関する講義、堀井先生による分子病理学の観点から、がんに関する講義の3本立てでした。

サイエンスチャレンジでは、初対面の方とコミュニケーションをとりながら活動することができました。自分の意見を伝えつつ、相手の意見を受け入れて、より良いアイデアを生み出していくことの大切さを再確認できた機会となりました。また、渡辺先生の「やっても結果を残さないと、やってないことと同じだ」という言葉が深く印象に残っています。特に、学者の世界では、1分でも1秒でも早く結果を出すことに意味があります。そのため、今後は自分の研究内容だけでなく、研究の効率についても、もっと考慮していきたいです。

浅井先生の講義では、航空機の発展と、これからの航空機のカタチ、システム工学的アプローチによる思考法について学ぶことができました。今まで飛ぶことに特に疑問も持たなかった航空機。受講したことでその航空機の奥深さを知り、もっと学んでみたいと思いました。翼の形状や、重心の位置など、様々な工夫が施されて今日の航空機があることを学びました。特に興味を持ったのはライト兄弟の学ぶ姿勢とバイオミメティクスです。
ライト兄弟の学ぶ姿勢については、教科書の記述と自分の経験との差異に「N」と記し、そこについて深い考察と様々な検証を行なったということに考えさせられました。これこそが探究的な学習なのではないでしょうか。勿論、教科書の内容を受け入れて理解することも大切です。しかし、「自分の知識と違う」と思った時に、ふと立ち止まって考えてみる。それが、より深い理解や、新たな発見に繋がると思います。これからは、僕もライト兄弟のように、ありふれた知識に疑問が浮かんだ時には深く考えていきたいと思いました。また、その時には、ロジックツリーや、フィッシュボーン、ベン図などを使うだけでなく、システム工学的アプローチで思考することもあると思うので、様々な視点で考えられるようになりたいです。
次にバイオミメティクスについてです。バイオミメティクスは生物模倣という意味で、生物の形状や生き方を工学や医学分野で活かすということです。僕は生物学に興味があるので、こういった形で生物が工学に活かされていることが、とても面白く感じました。気になって調べてみたところ、フクロウの翼の形状が、新幹線の騒音問題を解決していたり、ハスの葉の形状が、ヨーグルトの蓋にヨーグルトが付かないようにするために利用されていたり...。例を挙げるとキリがないほどに生物は工学にも活かされていました。身近な形が何かを生み出す可能性があるので、常に色々なものに着目していきたいです。

堀井先生の講義では、がん治療について学ぶことができました。正直、難しかった為全てを理解することはできませんでした。しかし、病理学に触れることができたうえ、そこからどういった治療に転換していくかということを学ぶことができました。まず感じたのは、病理学の面白さです。今まで病院でもらう薬剤について、成分が書いてあっても特に疑問を持たずに服用していました。しかし、病理学について知り、その薬は病原菌を殺すのではなく、人の身体の仕組みを利用して効率よくサポートするような位置づけであるのだと思いました。例えば、胃腸炎の時に病院でしてもらう点滴の成分は薬ではなく、生理食塩水であり、脱水症状を回復するためであるなど、効率よく治療するために病理学が利用されていることが素晴らしいと思いました。がん治療についてはpersonalized型の分子標的治療薬の有効性について学ぶことができました。この薬は、現段階では多額のお金がかかり、合う人には効き目をしめすという性質を持つため、もっと多様な分子標的治療薬ができ、広く普及できればいいと思います。一人ひとりの遺伝子に合わせた治療の大切さ、抗がん剤の副作用を軽減しようとする学者の熱意を感じました。また、このpersonalized型の対応は、医学だけでなく、教育分野でも活かせる考え方だと思いました。一人ひとりの理解度に合わせた教育などが確立できれば、がん治療の副作用軽減が可能になったように、日本教育の質もよりハイレベルになるのではないかと思いました。

このように、今回も学びの多い講座となりました。この学びを日常に戻ったときに活かせるようにしていきたいです。また、同じ受講生の皆さんとコミュニケーションをとることで、この学びをより深いものにしていきたいです。

投稿者:山形県立米沢興譲館高等学校

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