こんばんは。仙台白百合学園高等学校1年の佐倉田綺羅です。
昨年12月15日に行われた第7回科学者の卵養成講座について、感じたことを述べたいと思います。
(まだまだゆったりのんびりじっくり...です)
第7回講座では、日本農芸化学会創立100周年に向けたシンポジウム「微生物と私たちの環境暮らし健康〜世界に誇る日本の応用微生物学研究〜」に参加し、日本の応用微生物学の分野で活躍されている6名の先生方の講義を聴講しました。また、講義のあとに、先生方と直接お話できる機会を設けていただきました。
私は、第7回講座の日が来るのをずっとずっと心待ちにしていました。なぜなら、私は農学部に進学し、微生物(細菌・麹菌・酵母など)の研究をしたいという目標があり、バイオテクノロジーの世界で、農業の発展のため、農業の豊かな未来のために役に立ちたいという夢があるからです。その微生物の研究において、日本を牽引する6名もの先生方の講義が一度に聴けるとなれば、心踊らずにはいられません。
私は小学4年生の時、カビやウイルス・発酵食品など、菌に関することに興味を持ち始めました。自分で寒天培地を作り、様々な菌を培養し、顕微鏡で見ていました。自家製培地の作り方を工夫したり、菌の正しい分析の仕方を研究したりしました。特に興味を持ったのが麹菌です。味噌やしょうゆ麹を家で造って日々観察しました。ですから、今日の「微生物と私たちの環境暮らし健康」について、ほんの少し予備知識があったのです。ほんの少しだけでも「知っている。聞いたことがある。やったことがある。」というのは強みになります。
第6回までの講座では、毎回、ただただ先生方の言葉を追って理解するのに精一杯というところがありました。講義後、次々と質問する仲間たちの姿に圧倒されました。同じ高校生なのに、みんななんて幅広い知識と深い専門性を身につけているのだろうと感心するばかりでした。でも、今回は自分の得意分野でした。
私が今回の講義を通してわかったことは、微生物を研究することは、農業の分野だけでなく、食品産業の分野や医療の分野などへもアプローチできる、非常に重要な取り組みであるということです。特に医療の分野への広がりは、とても興味深かったです。
シンポジウムの中の総合質問の時間に、私は勇気を出して挙手し、幸運なことにエンドファイトについて質問するチャンスをいただきました。とても貴重な体験でした。丁寧に答えてくださった先生方に感謝しています。
シンポジウム閉会後の先生方との交流会では、東北大学の五味勝也教授とお話しすることができました。今日の先生の講義「お酒や醤油造りに必要なこうじ菌の酵素はどのように生産されるのか?」についてや、応用微生物学の研究の今後などについて、さらに詳しく説明していただきました。私も他の参加者と共に、講義についての感想を話しました。そして、一般の人でも入場できる微生物についての講演会が開かれる時には出来るだけ参加して勉強していること。五味先生の講義を聴くのも、小学生の時から数えて実は3回目であること。などを伝えると、先生はとても驚かれていました。
人々の健康に対する意識の高まりから、日本食の良さが世界中に認められ、和食はユネスコ無形文化遺産に登録されました。麹菌や納豆菌に代表される発酵食品が 腸内細菌に影響を与え、その変化が様々な病気の発症に関係していることがわかりつつあります。私は日本の発酵食品の健康有益性を、グローバルに国や地域を越えて、異なる文化を持つ人々にも発信していきたいと思っています。今後も、今回の講座で学んだことを元に、応用微生物学に注目していきたいと思います。
明日の第8回講座は、英語交流会が楽しみです。さらに卵の殻を破り、成長できるよう頑張ります。
投稿者:仙台白百合学園高等学校