福島県立福島高等学校第2学年、安斎 公記(あんざい・まさき)です。ここでは第3回「探求型『科学者の卵養成講座』」を受講したご報告の4番目の記事を書かせて頂きます。第3章からの続きです。
7.プロジェクト⑦「英語と日本語における演説感情の差異の分析」"Analysis of the difference of speech emotion between English and Japanese"
続いての発表は、日本語と英語それぞれでテキストを様々な表情をつけて読み、コンピュータにそれを認識させるというものでした。当然といえば当然なのかもしれませんが、その認識には齟齬が生じていました。
より正確なデータにするためには、多くのデータ、サンプルが必要なのだなと感じました。そういえば前回の講座の報告をさせていただいたときもこのような内容を書いた気がします。
8.プロジェクト⑧「共生関係にある微生物による窒素循環」"Nitrogen cycle by symbiotic microorganisms"
次のプロジェクトは、ブラディリゾビウム属ダイズの呼吸について理解するというものでした。この植物は2種類の呼吸をすることや、酸素の無い環境下でも適応することができることなど、多くの結果が得られていました。
窒素循環は生物の分野の中では自分が特に興味を持っていたところだったので、この研究はとても興味深く聞かせていただきました。英語が聞き取れず肝心の内容を全て網羅できませんでしたが...。
9.プロジェクト⑨「私たちの日常生活に隠されたナノテクノロジーの可視化と分析」"Visualization and analysis of hidden nano-technologies in our daily life"
続いてのプロジェクトは、タイトルが何となく難しそうです。「ナノテクノロジー分野」と言われると「こういう講座に出るのだから、例えば『シュレディンガーの猫』であったり『素粒子物理学』であったり、用語も用法も知っていて当たり前な前提で進むのではないか、遠い世界を無理やり見ることになるのではないか。」そんな印象を、悲観的にならなくとも持ってしまいます。しかし、今回のテーマは「食べ物のプラスチックの容器の蓋の内側」。表面の細かい構造が濡れる特性を見つけるそうです。非常に身近です。カップ麺が3分経ったときの蓋のあの感じです。「ナノテクノロジー分野」ってそういうものなのか。親水性と疎水性を表面と水滴の接線との角(接触角)が鋭角か鈍角かで定義し、接触角を測定し、クラスタの存在が疎水性にしていることを示していました。
感じることの少ない先端技術が身近にあることが伝わりました。先端科学は非日常的に扱われることが多いように感じます。実際のところ私も先述の通りです。そういった先進的で取り付きにくそうだな、と思ったものにも敬遠せず触れていきたいと感じました。
まだまだ長くなってしまいますが、次回はついに最終章です!是非最後までご覧ください!
安斎 公記
投稿者:福島県立福島高等学校