こんにちは。青森県立青森東高校2年の加藤優喜です。卵ブログ2回目の投稿になります。
講義の感想
さて、今回の講義は安藤晃先生による「プラズマと核融合」でした。理学と工学の両方のアプローチからプラズマを軸にした物理のおもしろさを知ることができ、大変貴重な時間を過ごすことができました。プラズマは医療や宇宙開発、そして核融合発電の研究にも応用されていることを知り、プラズマの幅広さを実感しました。
そもそもプラズマとは?
プラズマとは、分子が陽イオンと電子に電離した状態のことであり、固体・液体・気体に次ぐ第4の状態とも呼ばれます。また、非常に高温であることも特徴です。身近なプラズマの例として挙げられるのは蛍光灯でしょう。蛍光灯内部のプラズマはなんと10000℃。どうして溶けないのでしょうか?
蛍光灯、なんで溶けないのか問題。
これには、空気とプラズマの粒子密度が関係しています。蛍光灯内部の気体は圧力が小さいので、密度も小さいです。そのため、温度が高温でも蛍光灯のガラスが溶けることはないんですね。身近な例で考えてみましょう。私たちは100℃のお風呂には入れませんが、100℃のサウナには入ることが出来ます。これは、空気の密度が水の密度よりも小さいためです。(厳密な説明には比熱容量も関わってくるようですが。)そのため、プラズマの10000℃は密度が小さいために大した熱さにならないんですね。物性について考えるときは、決して温度だけで考えてはいけないことを改めて実感できました。
核融合発電のエネルギーはどこから取り出してきているんだ問題。
核融合発電は、核融合反応(1億℃以上のプラズマ状態であることが条件の1つ)を利用した発電方法で、現在研究が国際的に行われています。私はこの講義を受講する前、核融合発電の大元のエネルギー源は反応による熱だと思っていました。しかし、先述したように、プラズマは温度の高さに反して大して熱くなりません。では、どこから発電のエネルギーを取り出しているのでしょうか?それは、反応によって飛び出す中性子による運動エネルギーです。核融合反応によって超高速で飛び出す中性子は、ブランケットと呼ばれる部分にキャッチされます。すると、中性子の運動エネルギーは熱エネルギーに変換されます。ブランケットはいわば、エネルギーの変換器ですね。これによって得られた熱で蒸気をつくり、タービンを回します。(この辺は火力や原子力と同じですな。)講義を通じて、今まで知らなかった核融合発電の知識を増やすことができました。まだまだ核融合発電の仕組みを理解した気にはとてもなれませんが、着実に今後も知識を深めていきたいです。次回も読んでいただけると嬉しいです。それではまた。
投稿者:青森県立青森東高等学校