東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[中間発表]試行錯誤で日々栽培(工:吉田朱里)

2019年11月22日 (金)

最近ますます寒くなって、自転車に乗るときはマフラーが手放せなくなってきました。しかし周りはつけている人が少ないような。去年も思いましたが仙台の人たち薄着すぎませんか...??
少しでも暖かさをとこの夏の写真をあさっていました。


(1)ここまでの栽培において、一番驚いたことは何か。普段食している野菜に対する気持ち、感覚がどう変化したか。
ここまでで私が一番驚いたのは発芽から子葉がしっかりと開くくらいまでの成長速度です。もちろん過去の記事等からも早いのはわかっていましたが、スプラウトなどは室温がやや高めのせいかかなり早く、そしてそれらを実際に自分の目で見て体感するとなると、本当に圧倒されました。特に私は緑以外にも赤色のつくもの(赤茎かいわれ大根、ハツカダイコン)やおそらく紫色(ふあふあミックスの一部、紫たか菜)を選んだため、それらの色の変化も栽培しながら楽しんで、そして成長を感じ驚いています。まだ紫たか菜は他のふあふあミックスと比べてやや成長が遅く色は葉の縁がやや赤っぽいという状況ですがこれからが楽しみです。また、頑張れるわけではないですが、すでに同じ品種の物で大きくなっている人もいるのでまけじと育てていきたいです。
普段食している野菜に関しては、この授業前では野菜を見ても今日の料理をどうするかなどそのくらいを考えるだけだったものが、時々、この野菜を作るのにどれだけの手間がかかっているのだろうと考えることもありました。もちろん初心者である私たちほどの苦戦はしないことでしょうが農家の場合はもっと広大な土地で大がかりでしょうし、なにか病気が生じてしまった時にはその対処も相当なものだと思います。それらを考えるともっと大事に食材として扱っていきたいなと感じました。なるべく無駄を無くしたり腐らせてしまうことがないようになど、そして以前よりも色々な種類の物を買うように変化した気もします。具体的には最近だとアスパラをゆでてカルボナーラに入れるとおいしかったです。(666)
(2)自分の記事を含めて、誰の記事が参考になった、あるいは、なるほどということをに気がついたこと。
スプラウトを育てるとき、私は過去の受講生の方の記事ですが、去年の金あおいさんの記事が参考になりました。この方の記事はわかりやすく、特にスプラウトの下地による比較では並べられ、定規も添えられてとても違いが伝わってきました。種子を入れるときも丁寧で、観察も長さ等数値も多い中でも見やすくとても参考にしたいと思えました。実際はなかなか忙しくそこまで丁寧にはできませんでしたが、その比較の結果から下地の素材を参考にするなどかなり活用させてもらった気がします。
ハツカダイコンに関して、植え替え付近は去年の鈴木さんの記事、最近では過去の記事をまんべんなくハツカダイコンで検索して比較等をしています。植え替えの時[2]は記事に書いたように鈴木さんがやや遅めとのことだったのでそれよりは少し早いくらいかなといったタイミングに関して参考にしました。しかし実際は光に当てなさすぎて成長せず遅めとの結果になってしまいました。来週あたりにはまた物事が一段落つきそうなのでかなり遅めですがハツカダイコン二回目スタートもありかなと考えています。
ふあふあミックスに関しては過去の方の記事が無く、現在進行形の他の受講者の方々を参考にさせていただきました。特に松木さんの記事が参考になりました。鉢植え自体が大きめで見やすく、そして密度の変化がBefore/、Afterの写真で見やすかったです。それを参考に間引きをさせていただきました。また、最近ではミックス系の物の種類分けをしている方もおり私もそろそろ種類分けをしなくてはと思っています。
記事の書き方に関しては私自身結構がーっと書いてしまうタイプだったのでなかなか向こう見ずになってしまい、いつも他の方のupした記事を見ながら、私の物より見やすいなと感じている。そんな状況のまま来てしまいました。ただ、レイアウトなどは少しは参考にして自分の記事も変化させられたかなと思います。最初の頃に文章以外のレイアウト面は粥川さんの物が見やすく、基本的なことですがHRの機能で内容ごとに使い始め、後は初回の記事では色文字を使っていなかったのですがラボスタッフの増子さんの記事に書かれていたように色文字を使い始めるようにしました。(1439)

(3)栽培に関すること、それ以外のこと。そうした一連のコメントで、どの様な気づきがあったのか。その後の野菜栽培、受講することにおいて参考になったか。
私の場合(他の工学部生もかと思われますが)、生物は高校でほんのわずかにしか触れておらず、開始時はだいぶ知識が浅かったかと思います。かといって時間は限られており、とにかくどこかのホームページか過去の記事等で見た情報を元に試行錯誤といった状況でした。今現在もですが。そのため、特にLEDでの栽培など、やや効力の薄い方法を普通に育てることが可能だと勘違いしてしまったり、キッチンペーパーを貫通するかどうかでは写真の見た目からのみで判断をしてしまっていたりなど、これらの間違いに関してはオガタさんからのコメントでだいぶ気づかされ、とても勉強になりました。これらの勘違い以外にも植物の構造、性質についてもとても勉強になっています。今年度の日野原さんの記事に対するコメントでは"植物ホルモンのオーキシン局在による屈曲反応"というワードが出てきていました。これは去年履修した生命科学Bで出てきていたため、数少ない私の知識に含まれるものでした。このワードを見て懐かしいなと思うと同時に、たしかそのオーキシンで片側が成長して伸びていたようなと。つまり一度伸びてしまったらまっすぐに光の向きで変えても結果として徒長のような感じに上下方向に伸びてしまうのでしょうか。そこが少し気になっていました。(535)
(4)この講義の特徴は、双方向の講義ということです。他の講義とは違って、双方向の講義であってよかった、あるいは、そうではなかったその実例。
私自身はあまり自ら質問に行くことなどがなかなか無かったため、毎回自分の調べたり観察したりした結果にコメントをいただけての双方向の抗議は新鮮で、そのコメントの中で新たな学びも多く、良かった点が多いです。よく記事が長くなってしまっていますが、全てに対しいつも丁寧にコメントをしてくださっており、困っていたことやこれからのことの参考にとてもなっていました。これらのこともあって今では毎回コメントが楽しみになっています。(206)

(5) 最後に、以上の(1)~(4)を踏まえて、残りの展開ゼミの講義を続けるに当たり、どの様なことに注意して、また、何を目標として、この展開ゼミの講義から何を学び、記事にしたいか。
以前土をもらいに行ったとき、オガタさんからみんなこまめすぎるといったことを伺いましたが、最近は逆にだいぶおおざっぱになってしまい葉のサイズも調べないことが続いてしまっていたのでもっと理系らしく細かい観察(数値的な物など)を再開して続けられるようにします。これは今後のためにも。特に、過去の方の記事でも葉のサイズをこまめに記録している受講者の方々が多かったので、今からだとやや遅いかもしれませんが何かしらの数値を記録していきたいです。(現状かなり不規則な生活になってしまっているのですができる限り同じスパンで行いたいです。)
また間引きや収穫など全体的に遅くなりがちなのは自分でも感じているので忙しくてもせっかく育てているのだから時期の見逃しはなくしていきたいです。これからふあふあミックスも、竹本さんへのオガタさんのコメントより、本葉7枚程度が終了目安とのことで収穫が近づいてきそうですし、ハツカダイコンはまだ少し先ですが遅くなると"す"が生じるとのことだったので個人的にはこれはほんとに気をつけなくてはと思っています。
続けていくことでの目標はやはりもっと文脈、流れ等を意識した文章をすらすら書けるようにしていくことです。私自身、他人への説明も下手で、順序が悪くなってしまうのが悩みだったので克服していきたいです。(556)
(計3402文字)

前回の記事の後、結局土が乾燥し表面が風に吹かれて一部根が出てきてしまいました...また、さらに一本折れてしまったのでそちらもカットを。これ以上の被害が出ないように少しでもと支えを作りましたが、徒長気味とのことで、まだ光を取り入れつつの風よけは未作成のためこのような形でひとまず対処しました。基本今まで折れたのは鉢の外に向かってだったので。(外に置くときには竹串の先にも支えを置きました。)
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記事自体はまあまあ早くから書き始めていたのですがやはりぎりぎりになってしまいました。期末の時はより忙しくなると思うので早め早めを心がけたいです。

コメント

工学部・吉田さん

 育種の渡辺でございます。この講義は基本、1年生向けと言うことで設定していますが、数年に1人くらい、2年生以上の方が受講してくれています。栽培面では、あれこれと苦労されているようですが、まずは、文章として情報を記事にするというところは1学年の差が出ているのではと思っています。最後の写真にあったような工夫をしているのは、よいことですね。ただ、気になったのは、外に置くときとありましたが、基本は外で大丈夫ですというか、外での栽培にして下さい。今日など、少し日差しが弱いですが、こんな時に、家の中だと気温が高くなって、弱光になるので、徒長しやすいですから。

 植物の生長の速さ、それも初期生育の。それは工学部という観点からはすごいと思えるのでしょうね。種という丸いものからあっという間に小さな本葉まで出てくるので。ただ、一方で、種の中のからくりを見たら、種の中には、子葉が折りたたまれて、準備されています。場合によっては小さな本葉の原基もあります。給水と言うことでふくらませるようにそれが広がると考えると、初期生育があっという間で、本葉が出てくると遅くなる。それは、光合成をして、根っこから栄養分を吸い取る必要があるから。そう考えるとどうでしょうか。フェイズの違いとでも言うのか。工学部でも活かせる発想ではないかと思います。

 ミックス系の栽培は今年がはじめてです。徒長をしやすいということで、多少徒長しても収穫ができるようなものとして、今年度は考えて見ました。混じっているものが何で、その違いを細かく見ようとしているのは、教養での基礎実験をやってきた結果でしょうか。よく見ていると思います。もちろん、10枚以内の小さな植物で収穫するという設定ですが、全てを収穫する必要もありません。例えば、生長がよい、気に入った植物、味がよいなどで、その植物をミックス系から残して栽培を続けてみるというのもありです。1つ前の経済学部の馬渡さんにも書いたように、新しいことにチャレンジすることが大事ですから。

 工学部なので、確かに生物についての知識が少ないのはありますが、生命科学Bの講義を思い出しているのは、なかなかのもだと思います。そんな風に、講義と講義をつなげて考えるようになることも大事なポイントですから。是非、習慣づけてみて下さい。工学部の化学バイオなので、いくらかの植物についての講義もあるでしょうから。そんな意味で、生長スピードが少し遅くなったこの時期。何かの特徴に目を向けて、物差しを当てて観察して、その変化をグラフにするなど、理系らしさを出してもらうのがよいかと思います。あとは、最後のところにあるように、ストーリー性を持った記事にすると言うこと。今日は何がポイントで、そのために、イントロから結論までどうするか。そんなことを考えて見て下さい。卒論、修論などの論文の小さなものと考えることもできますので。では、後半戦も楽しみにしております。


 わたなべしるす

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