東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

最終報告〜まだまだこれから〜(農:柚原結女)

2024年1月26日 (金)

こんにちは、柚原結女です。
今回は最終報告になります。

来週は試験が沢山あるというのに、今週木曜日から日曜日にかけては部活や留学関連や演劇関連でスケジュールが詰まり過ぎていて試験勉強を直前にあまりできないという絶望に襲われています‥
私には珍しく早めに試験勉強を始めたものの、決して順調ではありません‥!
ということで、最終報告は、諸々の合間にちょこちょこ進めてきました。

それでは本題に入る前に‥
写真は、帰省した時に撮った、地元福岡にある大濠公園です。
この辺りは街中でビルが多く、殺風景で固いイメージが強いけれど、やはり森に囲まれた公園の中は世界観が違いますね‥
私はこちらの方が好きです‥

目次

1. 作物栽培を通して大変だったこと、うまくいったこと
2. 他の科目・講義への波及効果
3. 毎日の観察により身についたこと・感じたこと
4. 文章を書くという点においての講義前後の変化
5. 自然科学的なものの見方という点において、習得できたこと、研鑽を積むことが大事と思うこと
6. 双方向性について、先生方のコメントにどの程度followできたのか、意味があったのか
7. 中間発表で目指した点がどれだけ達成できたか、反省
8. 講義で学んだことをどのようにしてこれからの生活に活かすか、今後の管理について


1. 作物栽培を通して大変だったこと、うまくいったこと

作物栽培を通して大変だったことは、継続的な観察です。
とても恥ずかしいことではありますが、窓を開けてベランダの鉢の様子を観察することが億劫になってしまうことが多々ありました。
そのような時に、自分に厳しく、鼓舞して取り組むということがなかなかできませんでした‥
これは、栽培初期から現在に至るまでの悩みでもあります‥

また、意外に大変だったことの1つとして、測定写真の撮影があります。
あるオガタさんのコメントには、測定写真の撮影についてのポイントが述べられています。客観的に大きさを提示すること、植物体は基本的には真上か真横から撮ることなどです。これらについては、記事を書くに当たって終始意識していたことの1つです。

IMG_6279.JPG

                 (写真①)                  

写真①は、種子の大きさがわかる測定写真を撮りたいものの、種子の高さに合わせて定規を設置すると、容器によって定規のメモリがぼやけてしまい、かと言っても、容器の上に定規置いたら、縮尺めちゃくちゃだよな‥と思いつつ撮った写真です。無論却下した物です‥

IMG_5820.JPG                           (写真②)

IMG_6289.JPG

                           (写真③)

IMG_5361.png

                            (写真④)

 
②、③、④は、縮尺や全体的な見やすさについて失敗している写真です。
実は、これまでのプレゼンに使ってない写真を4枚程度探してみたのですが、大抵は失敗してしまったために使っていないという場合が多かったです。
これらについて、どんな失敗なのか振り返ってみると、測定写真の撮影に苦労していたことが分かりますね‥
ちなみに、田中さんのように全体のサイズ感が分かるような写真を使用してもよかったなとも思っています。

うまくいったこととしては、カブの傾倒に対する対応です。
度々、傾倒に悩まされてきましたが、その度に自分なりに対応ができたのは、良かったと思います。
そして、その効果が見られたという点からもうまくいったと思います。
例えば、風から防御するために上面が開いたビニールハウスのような物を作ったり、個体毎に支えをつけたり、土寄せを行ったりなどです。


2. 他の科目・講義への波及効果

この講義で学んだ文章力などの力を実際に活かせるような科目や講義は今期にはあまりありませんでしたが、「野菜栽培」という視点からは、「野菜園芸学」への影響があります。
「野菜園芸学」は、その名の通り様々な種類の野菜の特性や栽培方法などを学びました。もちろん、少しですがカブも登場しましたよ‥!
やはり、カブやブロッコリースプラウト栽培を行っていたことで、自ずと野菜栽培に対する興味は増えました。
栽培方法はもちろん野菜の種類によって異なります。それぞれの方法の理由や植物の生理的特徴を考えることが面白く感じるようになりました。


3. 毎日の観察により身についたこと・感じたこと

毎日の観察については、あまりできていなかった部分が多いですが、カブよりもブロッコリースプラウトでは行えていました。
毎日の観察することにより身についたことの1つ目は、物を細部までじっくり見る力です。
実際に毎日観察をしていると、あまり前日との違いが感じられないことが多かったです。
しかし、例えば葉の大きさであったり、萎れ具合はもちろん、色の変化や硬さなど、自然とカブの細部まで見るようになりました。そうしなければ、記事に書けるような進展が見つけられない‥!というのも正直な部分ではありますが、続けるうちに自然と細部まで見るようになったような気がします。

また、毎日観察する中で感じたことは、植物の成長速度の多様さです。
例えば、種子が裂ける、発芽する、子葉が出る、など、それらの観察される過程では、速度に違いが見られました。
これは、実際に栽培しなければ感じないことだと思います。本や教科書で文字で見ても実感は湧かないし、意外にもあまりこのような細かい過程に言及した内容には出会ったことはありませんでした。


4. 文章を書くという点においての講義前後の変化

私は文章を書くという点において、ブログやプレゼンなどの、ただ内容を報告するだけでなく、人の注意を引いたり、関心をもたせたりするような表現も交えた文章の作成が苦手です。特に、プレゼンは声や表情、動きでカバーできるのに対して、ブログでは文章のみの戦いになります。
文章の書き方については、初期からずっと清田さんがとても印象的でした。
言葉遣いや着眼点といい、ついつい読んでしまう文章のうまさがあるなと長らく感じていました。

私が講義を継続していく中で一つ意識するようになった点としては、文の構成という点での読みやすさです。
この講義では、1つの文章を書き上げるという形式ではなく、継続的なブログ形式になっています。そのため、読み手の人がいくつもの投稿の回を読み返したり、比較することができるという特徴があると思います。そこで、読み手が読みやすいように、毎回の文章構成の形式を大体でも統一して書くようになりました。具体的には、初めにお気に入りの風景と最近の状況を述べる、栽培植物の観察については、気温、湿度などの条件→変化→考察→課題と新たな取り組み という流れです。
当たり前と言われればそうかもしれませんが、この形式が統一したおかげで、個人的には過去のブログを見返しやすくなったと感じています。


5. 自然科学的なものの見方という点において、習得できたこと、研鑽を積むことが大事と思うこと

自然科学的なものの見方という点において習得できたこととして、数値などを用いて客観的に状態を捉えることがあります。
これは1. でも述べたことに重なりますが、植物体を、正確に数値として測定すること、またそれをデータとして残すことの重要性を感じてきました。習得できたかどうかは正直分かりませんが、出来るだけ客観的に、科学的に物事を捉えてみようと試みました。

自然科学的なものの見方という点において、研鑽を積むことが大事と思うことは、ある目標に向けてその過程を考え、構築する力です。ある目標を立てた時に、具体的にその過程においてどんな方法で、どんな時間でアプローチしていくかを考察し、実践していくことは自然科学的なものの見方という点においても非常に重要であると思います。
私は、これが苦手で、その苦手さは先を見通したスケジュールを立てることが苦手であることにも表れていると思います。
今後も向き合っていきたいと思います。


6. 双方向性について、先生方のコメントにどの程度followできたのか、意味があったのか

この講義の非常に面白い特徴の「双方向性」については、十分にfollowはできませんでした。
というのも、定期的で継続的な記事の投稿があまりできなかったためです。
これは、先生方も指摘されていた部分ではありますが、継続的なやり取りがあるからこそ双方向性が活きるのです。
時間があいてしまっては、こうすればよかったのに‥という反省で終わってしまうことになりかねないからです。

しかし、「双方向性」の意味は大いにあったと思います。
具体的には、栽培での疑問点や失敗点へのフォローや、文章の書き方の改善という点があります。
カブの栽培では、水やりの頻度、量や、気温に土寄せのタイミング、肥料の量など、何度もフォローして頂きました。


7. 中間発表で目指した点がどれだけ達成できたか、反省

中間発表では、目標として以下のことを挙げました。
定期的に観察、記事の作成を行うこと
カブの観察頻度をもっと増やすのと同時に、特に今後の徒長の状態に気を付けつつ、追肥やまだ足りていないと思われるカブの間引きを中心に取り組む。カブを用いた土壌の比較実験のスタート。

①に関しては、残念ながら実行できたのは12月後半からです。言い訳のようになってしまうので、その理由はあまり述べたくはないですが、私自身が色々なことに挑戦しすぎて、スケジュールが詰まって柔軟な対応ができないことが挙げられます。
逆にその後から現在までは多少のバラつきがありながらもなんとか続いています。その理由を考えてみました。
理由は、ブログを書きはじめる工夫です。書く内容が思いつかなかったり、観察記録をするのが面倒になった時、とりあえず新しい記事を書き始めることをしてみました。それは、題名だけ書いてみたり、目次だけ書いてみたり、写真だけ添付したり‥‥
なんでもいいから新しい記事を「一旦書き始めること」が以外にも効果的だったような気がしています。
また、スケジュール帳に記事を書く日時を書き込んでみたりもしました。結果的に完全にその通りにはいきませんでしたが、やる気を増やすことができたと思います。(これは柳澤さんの記事も参考にしました)

実際、今回の投稿もぎりぎりではありますが、前回と圧倒的に違うのは、記事の書き初めのタイミングと進行です。確か、前回は恥ずかしながら締め切り当日までほぼ何も書いていなかったはずです‥
早めに書き進め、少しずつでも書き進めたことは、前回よりもほんの少しだけ進歩している気がします。本当にまだまだ良くないのですがね‥

②に関しては、毎日とはいきませんでしたが、カブの観察頻度は増えたと思います。また、徒長対策については1. でも述べましたが、自分なりに試行錯誤できました。追肥については、同じカブを栽培している田中さんや先生方のコメントを参考に追肥を行いました。
「カブを用いた土壌の比較実験」に関しては、残念ながら行うことができませんでした‥結局測定方法に行き詰まり、カブ栽培スタートの時期も見失ってしまったからです。
一方で、ブロッコリースプラウト栽培の再スタートに挑戦しました。
まだ、収穫までは長そうですが、これまでの観察結果を参考に工夫をし、新しいことに挑戦できたという点では、よかったと思います。


8. 講義で学んだことをどのようにしてこれからの生活に活かすか、今後の管理について

今回の講義で学んだことをどのようにこれからの生活に活かすか。

ここからはとても具体的な話になります。
私は3月中旬から1年間留学をします。場所は、ウズベキスタンカラカルパクスタン共和国内で、現地のカラカルパクスタン農業大学と公益財団法人オイスカです。その目的は、砂漠地、塩害地の土壌改良、乾燥地農業について、その実践研究について学ぶこと、NGOの活動を通して、科学的視点のみならず、経済的視点、健康的視点、人と人の繋がり、未来へ向けた継続性などの多角的な視野を学ぶこと、日本とウズベキスタンの新たな関係性の構築などがあります。
今回の留学は、トビタテ留学Japanの奨学金を利用します。そのため、アンバサダー活動の1つとして、自分の留学について「発信」を継続的に行う必要があるのです。同時に、オイスカでも、ウズベキスタンでの植林プロジェクトの経過や現地の現状などを「発信」を継続的にブログ方式で行う予定です。
つまり、今回の学びを活かすことができそうなのです‥!
こんなにも直結するとは思っていませんでしたが、ぜひこの講義を活かして挑戦したいと思っています!

次に今後の管理についてです。
現時点で、カブの肥大はまだまだな状態です。しかし、途中の元気のない状態からはかなり回復しており、少しずつではありますが肥大は継続しています。
そこで、カブの状態にもよりますが、2月中旬辺りまでを目安に栽培と記事の投稿を継続しようと思います。
また、ブロッコリースプラウトについても継続したいと思います。前回の失敗を活かした栽培方法により、前回よりも美味しいものに仕上げたいと思います。

最後に、今回のブログのタイトルは「最終報告〜まだまだこれから〜」です。
これは、改めて振り返ってみると思うことですが、自分の弱みや改善点は簡単にポン!とは変えられないけれど、少しづつ継続、試行錯誤する中で変化させることは可能であるということです。
ですから、「まだまだこれから」としました。もっと試行錯誤できると思いますし、何よりこのブログもしばらくは続きますしね‥

最終報告はここまでです。
それでは、よろしくお願いします!

(5398字)

コメント

農学部 柚原さん

 最終報告拝見しました。受講生に限らず、皆さんの持ち時間は24hrです。それをどのように配分してなにをするか。やりたいことでの順番付けもありかもしれないですが、やらなければならないことでの順番付け、どれくらいの時間をかけるのかということ、そんなことも是非、考えてみて下さい。中間発表からの反省事項にも書かれている通りかと思います。何事もバランスかと思いますので。

 継続することの大変さは、毎週の投稿というこの講義の大命題に対する対応でわかります。この後、留学をしたり、農学部での学びを考えるとき、「植物」との関係は切れないと思います。農学部で助手をしていた時代に国内留学に来られていた農業高校の先生から植物にとって大事なことは「毎日のあなたの足跡です」、と言うような言葉をもらいました。大事なことだったのか、肥料だったのか忘れましたが。何を物語っているのかというのは、理解できると思いますが、植物を日々、観察してどのように変化したのかを踏まえて、対応するということです。加えて、植物というか、農作物を栽培して、それが適切な条件で何かを計測したり、ということがこれからのまなびの大事な点になります。その意味で植物を継続して観察すること、また、何を観察するのかと言うことを自分で決めることの大切さを理解して下さい

 学部の講義に影響しているのはよいことですね。教科書では学ぶことが難しいような実際の感覚の一端を理解できたのは大事です。この先、留学、学部での卒論に限らず、何が起きているのかなどを誰かと議論して、それを起きている現象・事象に対応する。それも大事な「双方向性」になります。コミュニケーションというのかも知れないですが、そんな一端を垣間見たことをこれからに活かして下さい

 トビタテ留学Japanを使っての留学ですか。いわゆる、乾燥地での農業への対応、これから地球環境に求められている事象かと思います。植木鉢での栽培がどれくらい活かされるかわかりませんが、水分が少ないことは作物の生育環境としては劣悪です。継続力を持って対応することが、日本の環境以上に求められると思います。できたこと、反省事項を留学、その先の学部での学びに活かして下さい。


 わたなべしるす