【出前講義】愛媛県立今治西高等学校・蛍雪大学・特別講義、実習「農学研究に求められるもの--観察力、異分野融合力--」(8/23-24)
2015年8月24日 (月)
また、猛烈な台風15号が西南諸島から九州を北上するコースで。石垣島での最大風速が70m/hとか。。。子供の頃の台風も結構すごかったイメージがありますが、50m/hを超えてくると。。。ちょっと想像できない風速で。。。仙台はその影響というよりももう1つの日本の東側を通過する台風16号の影響でしょうか。金曜日からぐずつきはじめ、週末もかなり湿度が高かったような。。。いずれ、気象の変化に合わせて考えないと。。。
そんな中、金曜日の「楽しい理科のはなし2015--不思議の箱を開けよう--」は、かなり好評でした。ちょっとfollowできないかなと思えるような人数でしたが、それでもTAの学生さんたちとお手伝いstaffの方々の頑張りで。なんとか。TAの学生さんたちからも大変だったけど、楽しかったので、また、来年もというような声も頂き。。。少しほっとしています。土曜日をはさんで、日、月と母校の愛媛県立今治西高等学校での出前講義。例年、1ヶ月くらい後に、2年生向けに進路教育というか、キャリア教育というか、そんな講義が計画されているのですが、1ヶ月早く昨年から始まったという「蛍雪大学」の講師をお願いされ。。。久しぶりの母校へ。この「蛍雪大学」が始まったのは、卒業生で、現在大学院生の方々が、母校に何か恩返しをできないかと言うことだったと。渡辺がそんなことを考えるというか、出前講義を始めたのは、5年ほど前。そう考えると、立派なものと言うより、感動でした。さらに、蛍雪大学を行うまでにも、数多くの前打合せなどをしており、まさに次世代を担う若い人材がさらなる若手を育成しているなと。ということで、。
日曜日の最終打合せには、渡辺は最後のところで参加してくれている大学生、大学院生に挨拶を。こうした経緯を知っていれば、もうすこし話す内容を変えたのですが、しっかりと将来を見すえて、やられている学生さんたちには、少し失礼だったなと。反省でした。
月曜日は、7:50という高校時代でもかなり早い集合時間。やられる学生さんたちの熱意と気合いを感じながら。もちろん、集まる生徒さんたちも、講義が始まる30minほど前には、全員そろっていて、これも感動。ということで、1コマ目の講義の時間は少し長めだったですが、「受験・大学体験談」をスタート。渡辺と一緒にやってくれたのは、広島大・医学部の学生さん。農学の専門ではないですが、農学についての概要とご自身の受験談。年齢が近い分、受講生にはインパクトがあったのでは。
渡辺の受験は、30年以上前。センター試験と言うよりも、共通一次の時。ただ、なぜ、農学をやるようになったのか、理工学系志望だったので、物理、化学の受験だったけど、遺伝学をやるという点では、問題ないというか、有利という感じのこと。また、遺伝学をやるきっかけになった「謎のコメが日本を狙う」という番組を見たこと。さらには、東北大を受験するきっかけになったこと。などなど、少しは、受験についてのヒントになったのではないかなと。また、多くの高校生が大学に進学することが目的になっていて、そのあと、なにをするのかが明確でないというようなことを別の機会に伺い、大学で渡辺としては、何を学んだのか。それがどの様に今にいきているのか。さらには、いろんな選択肢があったけど、東北大・農で植物育種学を日向教授の下で学んだので、今があると。なので、ぜひ、将来のことを考えてほしいと。また、農学という分野が、みんなが考えているよりも遙かに広い分野をカバーしていて、名前としては、あまりかっこよくなかも知れないですが、いろいろな角度から物事を考えるという意味では、よい学問分野だと。。。
この後の2, 3コマは、「体験型進路授業」ということで、金曜日のイベントで行った「花の解剖」。金曜日の小学生ではない訳なので、キクの花の分解が中心でしたが、その花を分解することで、花弁にどんな特徴があるのか、花弁の内側がどうなっているのか、という普段は考えないようなことを考えてもらいながら。。。農学という分野に進む方は少ないかも知れないですが、ものを壊して、はじめて組み立てることができるわけです。そんなものづくり、科学をする、考えるということの基本的なことを学んで頂けたのではないでしょうか。
本来なら、この分解をすると言うことに終始する予定でしたが、生物の小野先生が、とあるところとのコラボで、日立の走査型電子顕微鏡をレンタル(中部大学・井上徳之
先生提供)されており、せっかくでしたので、花のいろいろな部分を拡大してみることで、なぜ、植物が水をはじくのかなど、現在の工業製品にも応用されていることがわかったのではないでしょうか。
午後からは、大学生、大学院生と高校生との受験相談会。渡辺ももちろん、welcomeでしたが、あまり出番はなく、最後に東北大を受験することを考えているという方に、東北大のすごいところは、工学部の電気、金属、材料系だと。ぜひ、仙台、東北大にいらしいて頂ければと思います。楽しみにしておりますので。
最後になりましたが、今治西高・山田校長先生、玉井教頭先生、村井進路課長、蛍雪大学・大屋代表、佐伯副代表をはじめとする関係の先生方、蛍雪大学を支える多くの大学生、大学院生の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。こうした卒業した大学生中心のイベントに渡辺のようなものを加えて頂き、ありがとうございました。若い後輩たちががんばっているのを拝見して、感動でした。次年度以降も継承され、さらには、このつながりでできたメンバーでのさらなる別の形でのコラボができればと思います。ありがとうございました。
わたなべしるす
PS. 秋以降の出前講義に向けて、西条農高・別府先生とも時間を頂き、話をすることができました。ありがとうございました。また、うまくコラボできればと思いますので。