東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】今治市立常盤小学校「花の不思議な世界」(2015年度ふるさと出前授業-10、11/26)

2015年11月28日 (土)

 午前中が日高小学校。雨上がりで少し晴れ間が見えて、隣の校区になると思うのですが、午後からが常盤小学校常盤小学校がこの出前講義が今治で始まったきっかけになった小学校去年はちょうどこの時期、理科の研究会があり、その時にも参加させていただきました。日高小学校の所にも書いたように、寒さは仙台並み。ただ、暖房は昔ならがの今治並み。先生方のご配慮で、体育館には暖房が。ありがとうございました。

20151128202923-492785a5e81148aa3cd9443a0f0168950b8c0795.JPG20151128203005-da0b5473485a800d0f04790402279b803e8d8b16.JPG 前日の立花小学校に続いて「花の不思議な世界」。リンゴをモデルにした開花から結実までの講義。最初、少し横道にそれた話をしたのは覚えているのですが、撮影してもらった写真を見ても思い出せず。。。やっぱり、年は隠せなくなりました。たぶん、なぜ、科学者というか、研究者になったのか、小学校の頃に、テレビに博士、教授というのがたくさん出ていたので、その影響というのを紹介したような。。。間違っていたら、すみません。

20151128203029-8ceae7aca021d4bdb2fb9647c2caffa7efee65f8.JPG20151128203102-cb66e4121c78edb8556255f24752877c0e4b1e87.JPG20151128203520-fbb0d51cbbcde637cb223afabfd1dae3fc96ad5e.JPG 自己紹介では、子供頃は同じ今治に住んでいたと。。。導入はいつもの花の写真。常盤小学校で箱の写真のところで少し時間が。ヒルガオというのはわかったのですが、その理由。もちろん、形態的以外の。。。観察、考えること、大事にして下さい。よい機会なので、分類について。花の形で分類するので、キク科は春から秋までいろいろな花があると。ちょうど今頃もあると思いますが、正確な名前はわかりません。泥棒草と読んでいましたが、集合花の種子が集まった部分を投げて、背中にひっつけたり。小学校の頃はよくしていました。では、モデルで使う、リンゴはバラ科。他にはないのかなと。たくさん知っていました。ビワがでなかったくらいで。イチゴの開花、結実の時期を知っていた、つまり、旬がわかっていた児童の方がいたのは、すごかったです。普段から、よく観察ができているのだと。

20151128203545-f99e7aa12f0c5096af535857ef171668f25af942.JPG20151128203709-94b566787850c2c66ce286e97d9e9e0dae6886d8.JPG20151128203728-374c0252936535344329e9b434d18f1724c5bd10.JPG 花の形態を理解する上で重要なのは、蕚片、花弁、雌ずい、雄ずい。小学校なら、学、花びら、雄しべ、雌しべなのかも知れないですが。あと、花粉、柱頭を拡大した電子顕微鏡写真。さすがに10umという1/100mmの大きさを考えるのは、必死でした。それくらい小さいことを覚えて下さい。花粉発芽、花粉管侵入の動画は、やはり感動もの。それで済ませるのはもったいないので、なぜ、どの様な仕掛けでふくらむのか。給水と吸水のちがいも立場を変えて、理解してもらえたかと。。。

20151128204520-d1c899ba1e7cfdce602f62ee71a7f41e888feede.JPG20151128204537-cf0d91c7fb95f4399cfd0b2d0b69aab35213a0ba.JPG20151128204557-ee118c9254540c080f03707e21b776a9bf2a253c.JPG リンゴの開花から結実まで時間をおって考えて、摘果ということをすることで、こんなにも大きさが違うのだと。日本の農業でずいぶん、おいしい大きなリンゴを食べていることもあわせてわかったのではないでしょうか。リンゴの品種。これは、今治市内、どこの小学校でもあまり知らないと言うこと。地域性からしょうがないこと。でも、これを機会に覚えてほしいなと。もちろん、立花小学校同様に、カンキツの名前は、たくさん知っていました。確か、ブラッドオレンジの名前も。最近で始めたカンキツですが。身近にあるなしが大きな影響を与えるのだと。渡辺は、植物育種学を専攻していたこともあり、職業上、品種名には、すぐに目が行く方なので。。。

20151128204707-e6a737e16a6e7079b57426662da17f78aaa2d0b1.JPG20151128204724-8e19ede6e6286b7ff5b34bbf7c8655e45d69d8a5.JPG20151128204747-9e9ec27cd2ed734d5155142c4ec32e09f245dbee.JPG 後半の課題は「自家不和合性」。人間などの動物の多くは脳みそという中央制御系があるわけですが、植物は分散型の制御、処理系。柱頭上で、自己花粉と非自己花粉を識別できる動画は花粉管侵入の動画よりもやっぱり衝撃的なようです。植物が考えている、ということが動きとして見えるので。ただ、ここでも自分の遺伝子を混ぜてはいけなくて、他人の遺伝子を混ぜる理由。これは少し難しいようでしたが。それでも、遺伝的多様性を維持することの重要性は理解してもらえたかと思います。最後は、リンゴの果実を見ながら、どこに花が咲いていたのか。ちゃんと理解している児童の方も。よく観察できています。みんなで見るために、列の最初の方に説明して、伝言ゲーム。後ろの方で、これおいしそうとか。。。ちゃんと、蕚片の名残など、理解できたか、少し心配でしたが。

20151128203343-a317433f75410515b704327571b14525e0be0343.JPG20151128203402-c88cb4cc7f70a6719e25297fc917bd903db45a39.JPG20151128203417-b700506ab0acc1f7b9f279e35ee16404a121a07e.JPG ここで講義は終わり、代表の方から今日の講義についての感想とお礼の言葉。ありがとうございました。これをきっかけに、今まで以上に理科だけでなく、いろいろなことにチャレンジして下さい。最後は、いつものように、世界に向けて情報発信。全体でというのでなく、クラスごとに。それも久しぶりかも知れないです。

20151128203145-7c0e1bbbd0d7702c6a7c9480b9cc61015d644c1d.JPG20151128203202-e1919c290d1fb4a11bf28a44301ccbe2704a0323.JPG20151128203220-9bbf78af9e4253a3c64227daec675a7aded98739.JPG 講義が終わったあと、渡部校長先生と昨今の教育事情であったり、理科のことであったり、たくさんのことを議論できました。今治の理科のレベルが高く維持されているのが、渡辺が小学校時代から継承されている「理科専科」にあることを改めて、実感できました。また、地域の特性をどの様に活かして、なにをするのか。少子高齢化が進む日本で、どうしたらよいのか、そんなことを考えるきっかけとなりました。ありがとうございました。最後になりましたが、常盤小学校校長・渡部先生、5年担任の井手先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 5, 6時間目の間の休憩の時、渡辺と同世代の先生がいるというので、児童の皆さんは、盛り上がっていました。みんな、勘違いをしているようだったので。。。あれ??でした。渡辺が小学校時代、1, 2年生以外、男の先生が担任だったので、そんなことで盛り上がることもなかったのですが。。。そんなことよりも、「昆虫」の研究はしっかりやって下さいね。その成果を楽しみにしております。子供の頃は、昆虫採集に明け暮れた、渡辺。小学校時代に覚えたことは、忘れないですからね。

 PS.のPS. 記事のuploadが遅れ気味というか、かなり遅れているのは、今治の気温と仙台の気温がほぼ同じで、少し風邪気味。というよりも、ちょっと風邪引きに。。。何とか週末で対応しますので、少しお待ち下さい。

PS.のPS.のPS. 写真撮影をお願いして、実際に撮影いただいたのは、担任で一番若い先生。まさに「若いの」。こちらは誰にお願いしたらよいかわからず、と思っていたら、しっかり若手を指導される体制が。よいことだなと。子供たちももちろん、次世代をになう人材ですが、先生方の技術であったり、いろいろな心がけなどを若手に継承するのも大事なことで。。。大学での教育研究も同じように若いのをしごかないと。。。ふと、そんなことを。ありがとうございました。

 PS.のPS.のPS.のPS. HPを書いている時点ですでに、小学校のHPには記事が。その日の夕方には、upload。光速の対応に感動です。ありがとうございました。