東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】宮城県宮城第一高等学校・特別講義「進路、人生をこれと思う方向に進めるために!!」(4/26)

2016年4月26日 (火)

 今週末から春の大型連休、いわゆる、ゴールデンウィーク。悲しいかな、この時期は、アブラナの開花と重なることもあって、いわゆる農繁期。花がちょうどよい時期は、1ヶ月ほど、。。。ということで、まともな連休というのは、きっと、あと15年ほどはないのかもしれないですが。それくらい今日は交配実験をするのに適した快晴。花が咲く分、水やりと追肥が欠かせないというのも、植物の管理という点では、たいへん。そんな研究室の状況の中、渡辺は先週から、春の出前講義シーズン。ちょうど、高校1年生になったこの時期から、進路選択を考えると言うことで、サイエンスの講義と言うよりは、キャリア教育の講義。先週は、仙台一高古川黎明高福島高に。今週は、宮城第一高。毎年書いていることかもしれないですが、研究室スタッフの増子さん卒業生の曽根さんの母校。そうした関係者がいるところに訪問できるのは、ありがたいことです。


20160426210251-dd86ed1026e98505838a82a2c2e5e89cb6260458.JPG 講義全体としては、前半が渡辺自身の小学校から現在までを振り返るところから。渡辺も田舎でしたが、一応、進学校と言われていて、そうしたとき、中学校からは、その高校に一定の水準の生徒が集まるわけです。つまり、それまでトップクラスでいたものが、そうはいかなくなるわけで。。。定期テストをしたら、1番から順番がつくわけです。中学校までは見たことがないような順番の時もあるでしょう。でも、それは、ものすごい狭い中での競争。ちょっとの差にへこむことなく、がんばることが大切なのではないかと。もちろん、当時は、担任だけでなくて、●△にもずいぶんとあれこれ言われて、頭を抱えましたが、最後は自分自身の問題ですから。後半は今の職になり、出前講義等をするようになって高校生に思うこと。いろいろありますが。。。と書いてしまうと、全てが終わりですが。。。

20160426210327-e3b91d676420aa2590c80d50607d970c73b39c15.JPG 例年通りと思いますが、座長は生徒さんが。最初に学年主任の先生から、渡辺の紹介。愛媛県今治市出身。今治市といえば、最近は「バリィさん」、「タオル」、「造船」、「B級グルメの焼豚玉子飯」といったところでしょうか。もちろん、それ以外にもいろいろあると思いますが。。。まずは自分の地元を知ること。それがグローバルにつながると。。。そんな田舎で帰り道には、信号機もなくて。その自然の中で色々なことを学んだというか、知らないうちに経験していたというか、よくないこともずいぶんと。。。そんな渡辺が子供の頃に「科学」がすごいと思わせてくれたのは、マジンガーZ、ガッチャマン、仮面ライダーというテレビ。そんなものと思われるかもしれないですが、今でも実現できていない科学力はあるわけで。もちろん、空想だから、自由というかもしれないですが。そんなちょっとしたことでよいわけです。きっかけは。また、小学校、中学校時代に繰り返して覚えた「あやとり」、「ルービックキューブ」。渡辺は、あやとりしか、今となっては覚えてないですが、ルービックキューブをあきらめず、最後までできた生徒さん。ぜひ、これからもいろいろなことを最後まであきらめず、がんばって下さい。

20160426210408-3de6cfd9c41ea203b3c6e9e465615c2df44a397a.JPG 高校時代に得意だったのは、数学。後に化学。他は、だめでした。それでも何とか。。。平均くらいは。。。ただ、思い返したり、その後、大学での師匠から言われたのは、「論理的な文章力」を育成することが、当時、今もかもしれないが、国語にはかけていると。。。読書感想文は苦手でしたが。。論理的な文章なら書けたかも。。数学は、その論理的な思考を担保するものですから、大事にしてほしいと。。。その後、大学で学んだこと。というか、大学でなにをやるか。これも高校時代のテレビの影響。それがきっかけで、植物の遺伝学をやろうと。品種改良をやろうと。これが今につながっているわけですが。。。そんな大学で何を学ぶのか、いろいろあると思いますが、ちゃんとしたまっとうな師匠の元で仕事をすること。

20160426210453-826914ff6fb6c4790da0af923058bb7770e90760.JPG そんな渡辺の人生は、1つのサンプル。色々な道があるはずですが、大事なことは、たぶん、継続すること。簡単そうに見えて、結構たいへんなこと。今でこそ、土曜半ドンが少し復活しつつありますが、土曜日に学校、仕事というのは、元に戻すことでさえ、たいへんですから。今回のことがきっかけで、進路、人生のことを考えることになればと。。。

20160426210513-1d017da7538071b909802aafe1ec1306d81e8c33.JPG 質問では、例年通り、たくさんの質問がありました。進路と職業の関係。歴史上の尊敬する人物。なぜ、歴史を学ぶのか。などなど。。。今回の講義が意義あるものだったと言うことを感じることができました。時間をすっかりoverしての質問timeでしたので。質問のあとには、1年生代表から、とてもしっかりしたお礼の言葉を。今回のことをきっかけとして、進路、人生を考えるようになってもらえればと思います。最後になりましたが、今回の講義を設定頂きました三文字先生をはじめとする、関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 先週の仙台一高での講義のときにも確認したのですが、仙台市内の小学校出前講義を始めて、ずいぶん立ちます。その関係で、高校に行くと、どこかで教えたことがある生徒さんにあうような機会が増えて。。。講義のことを覚えていてくれたのは、ありがたいことです。課題研究などで、また、お目にかかることができれば、幸いです。

 PS.のPS. 講義のあとに、科学者の卵養成講座の今年度の募集計画についての概要説明。すでに1度、昨年、一昨年の受講生が、こうしたものだと言うことをずいぶん語ってくれたようですが、改めて、渡辺の方から、領域融合的なことを考えることがこれから先大事であると。そんなことを東北大の科学者の卵養成講座が目指しているのだと。基礎コース、発展コースなど。もちろん、海外研修の可能性も。また、欠席をせず、しっかり参加してほしいと。そうでないと、今年は、入れ替え戦をやるなど、いろいろ策を講じたいと思いますので。そのあと、受験生である3年生の佐藤さんからも今年も語ってもらいました。受験で大変なところ、ありがとうございました。チャレンジする生徒さんにもよい刺激になったと思いますので。

20160426210821-3d7ea5c213c429a7fae0414bbbb94970fa1b8adf.JPG20160426210840-d2235f82ff0c0d58c6c9ce19d9a3b262dfa738d8.JPG

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