東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

仙台市教育センターとのコラボによる夏休み企画「みんなで力を合わせて発電に挑戦しよう」(8/17)

2016年8月18日 (木)

 昨日は台風7号が仙台を昼頃通過。時間帯によっては、仙台の中心部も10mmを越えるような雨。その時間帯は、さすがに、台風を感じましたが、それ以外の時間帯は、風が強い程度で。。。ただ、鉄道、飛行機などには、かなりの影響が出たと。。。子供の頃、猛烈な台風一過のあと、木々が折れていたり、川でないところにたくさんの水が流れていたり、。。そんなのをイメージすると、これでこんな被害というのは。。ちょっと、想定外でした。台風通過の日程にあわせるかのように、仙台市教育センターとのコラボによる夏休み企画。。。さすがに、台風の動向、雨雲を身ながら。。。難しい判断でした。

20160818135740-cfbcf7f8fbd07242ba08b5b5d557d9dcc635493a.JPG そんな中、開始時間をずらして頂くなど、仙台市立片平丁小学校の先生方のご配慮もあり、無事、四国中央市川滝小学校からお招きした村上校長先生の出前講義を開催。開始時間の11:30頃には晴れ間も見える状況で、ほっとでした。渡辺はいつもは出前講義をする側ですが、こんな所は、こんな風に対応するのだということを拝見できる貴重な時間。出前講義だけでなく、普段の教育研究を行う上でも貴重な時間でした。

20160818135823-68eaeb6724d0400e8457e1f783ef127c496a26d6.JPG20160818135843-f1d02d00febb0cd58bf646df1961ae0e7889d0a7.JPG 最初のつかみの部分。ちょっとした仕掛けで塩ビのパイプ上をクリップで留めた紙製の「コアラ」が上下に。。さあ、ここで問題。何が起きているのか。今回参加してくれたのは、1年生から6年生。その幅広い学年をうまくカバーするために、1-3年生と4-6年生に分けて、答えを促す。なるほど。。。それに続いて、今日のお題の「電気、発電」。渡辺が子供の頃はなかったような。手回しの発電機。震災のあとにそのたぐいのものが、どこかで配布されていたような。それを使って、前日の渡辺の所でのセミナーと同じように恐竜を動かす。工夫をして、考えながら、やってほしいと。なるほど。早速、参加者の皆さんは、チャレンジ。こけたり、また、上の学年が下の学年の方をサポートしたり。大事なことです。

20160818135916-3bf4edd93ce829c2c30316285e9b27e56cb89b82.JPG そんな「電気」。普段は、コンセントに刺したり、電池を使えば、簡単に使うことができる。では、日曜大工であったり、職人さんが使う、電動ドリル。これを手回しの発電機で動かす。もちろん、高速でというわけにはいかないですが、わかるように、子供用の小さな傘を使って。このあたりの発想の深さというか、考えないといけないなと。なんと、手回し発電機3台で、回り始めて。。。これには、子供たちも感動。

20160818135950-e61f8903788392f296779927704d849d24624805.JPG20160818140010-1fb9d8f92b862adeb3bec26b923b9bd719738111.JPG そんな電気というか、電気を作るものを自分たちで作る。材料は、アルミのお皿、食塩水、炭。電池の仕掛けを考えると、なるほどと思うわけですが、実際にモーターが動いたら、自分たちで作った電池と言うことで、さらなる感動。ただ、プロペラが回るけど、飛び上がらない。。。そのために、いわゆる、直列に結合して。。。名付けて「ハンバーガー作戦」。このあたりも、niceなnamingで。。。こうしたちょっとした工夫が興味の深さを変えるのだろうと。。。また、実際にどこまで、上がるのか、それを直接、村上校長先生が計測。ほぼ、1m近いグループも。驚きとともに、こうやっておもしろかった、楽しかったと言うことから、次につながるのだろうと。。。

20160818140032-9c2f777ec46d590de9905067680eaf2de4fa41be.JPG20160818140057-86519834445b06b86c013c95a1dc726148c85ab3.JPG20160818140121-146692c95efcfcd2b242b8e3944e1db3f3b22ee3.JPG 最後に、イントロで使ったプレゼンとの不思議な仕掛けの組み立て方。なるほど。。これは使えるなと。。。また、子供たち同志でも楽しめるだろうなと。。。で、普通はここで終わるのでしょうが、ここで終わらないのが、理科の鉄人のすごさ。使い終わったあとの電池作成に使ったアルミのお皿。どうなるのか。。。実は「穴」が空いてしまう。つまり、電気というものを作るために、他の何かを失っている。つまり、地球で生きている限りにおいて、何かを犠牲にして、今の生活があると。。。とても重い言葉でした。その話を聞きながら、渡辺が植物の生殖の講義で、「種子」が次の世代へつながるものであり、その種子を食べると言うことはということを話します。こうした理科の裏側というか、社会とのつながりを教える。大事なことなのだなと。。。最後になりましたが、講義のために愛媛からきて頂いた村上校長先生、さらに、場所と運営を頂いた仙台市立片平丁小学校の成田校長先生、浅野教頭先生、理科の武田先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。

20160818140146-543272d6a3b6ae7f7886f1b679bc18c79850fc13.JPG20160818140158-eb724bf258ced880abf8918ace45d7232d5e3d09.JPG20160818140212-fcc60e860f91c5b53265d248e17c61a7bfb42fa2.JPG
 わたなべしるす

 PS. 話の流れから、どこに入れるか、難しかったのですが、物事を好きになるというか、興味を持つための基礎的なこと。それを「博士のそしつ」ということで、いくつ当てはまるか。。。なるほど。

20160818140232-8e9c72f6eee675b9378e8189ad9c4887a8d158ea.JPG PSのPS. 今回の企画に参加してくれた方の中には、7-8月で行った「セミ」の脱皮を観察すると言うことを一緒に経験した方も多く参加。うまく脱皮を見たという方もいたし、早々に、外に逃がしたという方も。。。さすがに夏の終わりなので、これからは難しいかも知れないですが、来年の夏に観察したり、樹木の下の「穴」を見つけたら、注意するようにしてみて下さい。その注意力が、いろいろなものを見つけるきっかけになると思いますので。







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