東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】アウトリーチ活動(岩手県立盛岡第三高等学校)(2/24)

2017年2月24日 (金)

 2月最後の金曜日。今月から月末の金曜日には仕事を15:00で終わって、消費に貢献する取り組みである「プレミアムフライデー」が開始とか。大学での対応についての説明会もないので、たぶん、通常の金曜日になるのかと。といっても、こちらはアウトリーチ活動で、盛岡出張。この「プレミアムフライデー」があるからと、途中でイベントが中止になるとも思えないし。。。今月のアウトリーチ活動は、沖縄に始まり、香川、青森、岩手。25oCを超える沖縄。雪の青森、岩手。風が強かった香川。いずれ、日本が南北に長いことを実感。


 2/24(金):平成28年度 岩手県立盛岡第三高等学校・SSH発表会・運営指導委員会・コメンテーター

 先週、青森県立五所川原高等学校への出前講義で盛岡を通過したときは、路面に雪もなく、これなら出張は困らないだと安心したのが、間違いの始まり。今週に入り、かなりの積雪があったと。。。そんな中、岩手県立盛岡第三高等学校でのSSH発表会と運営指導委員会。朝の気温は、-2oCくらいだったでしょうか。盛岡にしては、さほどでもない最低気温でしたが、前日が暖かく、雪が解けて足下はかなり不安定に。。というか、会場の体育館は防寒して、加温しても、かなりの寒さで。。。そういえば、岩手大学農学部にいたころ、ガラス室には加温しないと植物がだめになったのを思い出したり。

20170224115108-789043b7deefc61a157b6a97d55c62ae7cc283b7.JPG 前半は、震災から6年目ということもあり、被災地見学から学んだこと、ディベートも原発問題について。SSHが始まった頃のディベートのjudgementがずいぶんあれ??と思うものだったですが、それから見るとかなりの進化で感動。また、英語でのディベートにチャレンジというのもなかなか。。。ただ、英語でのディベートとなったとき、相手とのバトルを瞬時に英語で文章を作るのは、かなり難行苦行のような。。。また、最終的に、どちらが勝利を収めたのか、不明であったのは、ちょっと疑問がたくさん残ったところで。。。このあたりは日本語でと言う方が、思考力養成には重要かと。。。何よりも、英語力は母国語力を上回るわけではないので。母国語である日本語でのプレゼンを原稿を読まないで行う、大事なことのような。。。

20170224115132-07c46537da2656832e7a4e2e9baed51650bfc7f5.JPG 後半は、課題研究発表会。夏の中間発表からずいぶん進化したものもあり、なかなか興味深いものでした。ルービックキューブでの実演は数学分野でのわかりやすさを示すものだったかと。時間ももちろん大事ですが、どこがどこに移動するかをもう少し説明があれば。。。福島での東北地区で話を伺ったものもあり、なるほどと思いつつ、改めて、再認識できたものも。また、得られた結論が何故そのようなことになるのかというような根源的な部分にもチャレンジしてほしいなと。。。それが自然を理解すると言うことなので。最後の講評の所では、渡辺を含めた運営指導委員の方々から、「研究のきっかけ・テーマ設定」、「歴史的背景を踏まえたストーリー性」、「緻密な観察」、「反復実験・10,000回(シミュレーション)」、「結論のあり方・モデル構築」、「質問をすること」、「統計処理の根本の理解」、「魅力的でfitしたタイトル」、「飛躍のないdeepな考察」、「課題研究を将来に活かす」、「数値の解析手法の改良」など、たくさんのコメントが。。。他のSSH実施校・理数科などでの課題研究だけでなく、大学、大学院での研究活動でも大事な点だろうなと。。。

20170224152100-5bc0bcb5457902b300ec63d054bdaac7d7e0072f.JPG 運営指導委員会では、SSH事務局から今年度の実施内容(講演会、基礎実験、課題研究など)の概要。諸事情で第1回運営指導委員会では、記してなかったですが、次年度に向けてのSSH実施校へ応募をせず、自主財源でと言うことに。理数科がなく、普通科だけでのこれからの次期学習指導要領に向けてのmodel caseとして。。。よい意味でもそうでない意味でも。。。難しい議論な訳ですが。。。学校側と県教委側でうまく連携頂き、こちらからもサポートできればと。。。。

20170224154831-403fccce9e72c0073fb050a95e24474aee38efb2.JPG 最後になりましたが、今回の発表会でお世話になりました岩手県立盛岡第三高等学校・校長 山形先生、副校長 木村先生、SSH担当・蒲生先生をはじめとする関係の先生方には、たいへんお世話になりました。6年間、とても成長したSSH活動だったと思います。ありがとうございました。いつの日かの復活を期待しつつ。。。


 わたなべしるす

 PS. 渡辺が岩手大学農学部にいたころ、1つ上の階の植物病理学の助教授の方とあれこれと議論をしたような。年代も近いこともあって。21st-COEの特任教授を仰せつかっていた頃には、あれこれと議論する時間もあったのですが、そのあとはなかなか。そんな中。植物病理学と渡辺が行っている植物の生殖過程との融合的研究をしていると。海外のHPにも取り上げられていて。。。感動でした。是非、コラボできればと。。。

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