研究組織
公募研究班(R7-8)
遺伝子発現多様性を生み出す転写因子の機能分化
遺伝子発現は転写因子が遺伝子発現制御領域(CRE: cis-regulatory element)に結合することで制御される。転写因子の機能分化は多数の下流遺伝子の発現を変化させうるため、両性花の自殖・他殖の切換えに代表される挑戦的な繁殖適応戦略の根源と考えられる。これまでに377個のイネ転写因子のゲノムワイドな結合領域をカタログ化し、DNA結合ドメイン-認識配列の相互作用だけでは結合領域の多様性を説明できないことを明らかにしてきた。本研究では、転写因子-CREとの相互作用におけるDNA結合ドメインとそれ以外の領域による寄与程度を網羅的に同定し、遺伝子発現多様性の根源となる転写因子の分子進化による機能分化を解明にする。さらに、転写因子ヘテロ複合体の結合領域を網羅的に同定するcompDAP-seqを開発し、転写因子ヘテロ複合体形成による機能多様化による遺伝子発現多様性への寄与を解明する。
メンバーリスト
- 川勝 泰二
- 理化学研究所 バイオリソース研究センター・実験植物開発室