研究組織
公募研究班(R7-8)
移送性Argonauteによる生殖組織・細胞内ダイナミクス
Small RNAは、Argonauteタンパク質 (AGO) に取り込まれ、small RNAとAGOによる複合体を形成する。これら複合体は、small RNAの塩基配列依存的に転写を抑制するサイレンシング機構の中心を担う。 現在までに、三種類のAGOとsmall RNA複合体によるイネの雄しべ空間制御モデルを提唱した。また、独自の3Dイメージング技術により、三種AGO-small RNA複合体のコンビネーションによる雄しべの組織、及び、細胞内の局在特性を明らかにしている。さらに、二種類のAGO-small RNA複合体が、雄しべの体細胞層から花粉母細胞へ移動し、small RNAのキャリアとして機能する 「モバイルAGO」 であることを報告している。
本研究では、細胞間コミュニケーションの中核を担う植物の「モバイルAGO」を軸に、生殖組織のライブイメージングを立ち上げ、モバイルAGOが細胞間移動する様子の撮像を試みる。さらに、作動因子による移送性評価、核内RNA構造体形成の分子メカニズムを明らかにし、生殖組織・細胞内ダイナミクスによる植物の生殖研究を展開する。
メンバーリスト
- 小宮 怜奈
- 理化学研究所 開拓研究本部/環境資源科学研究センター