研究組織
公募研究班(R7-8)
自家不和合性の遺伝子構造と進化から解き明かす動植物に共通する生殖戦略のメカニズム
海洋脊索動物ホヤは、動物であるにも関わらず(1)移動しない、(2)雌雄同体である、(3)配偶子を周囲の環境へ放出する、(4)自家不和合性を有する、など多くの点で植物の体制と共通している。また、ホヤの自家不和合機構は植物における機構と酷似しており、植物界と動物界に分かれていても共通する生殖様式が存在する。一方、自家不和合性を示さない種や、自家不和合性の有無が明確でない種も多い。これまで公募班員として本領域に参画し、植物の自家不和合性の知見をホヤの機構に照らし合わせたことで、ホヤが自他を認識するためにどのように遺伝子多型を生み出してきたのか、その仕組みを解明するヒントが得られた。これらの知見を基に本研究では、複数種のホヤを対象に自家不和合性機構を比較し、その遺伝子構造と分子進化を解析することで動植物に共通する生殖戦略の原理を解明する。
メンバーリスト
- 齋藤 貴子
- 静岡大学 農学部 応用生命科学科