研究組織
公募研究班(R7-8)
被子植物の花粉管受精を駆動する原理と進化の構成的理解
被子植物はオスの花粉管細胞の機能を革新し、乾燥した陸上で効率的に受精を行うための生殖システム「花粉管受精」を進化させた。花粉管受精システムは被子植物が両性花に基づいて生殖を行なうための屋台骨と言えるが、それが実現するために必要な花粉管挙動のバランス調節機構はほとんど理解されていない。本公募研究では、花粉管の複数の挙動の制御に重要な鍵分子モジュール群に注目し、遺伝学、分子細胞生物学、生理学といった実験的アプローチにより、各モジュール内における分子の使い分けやモジュール間の結び付きを包括的に理解する。加えて、生物情報学や構造生物学をはじめとした本領域の技術を組み込むことで、花粉管受精システムの成立に関わる進化を分子レベル・ゲノムレベルで明らかにする。これらを相互還元しながら研究を進めることで、分子の機能と進化を構成的に理解・実証し、30万種を超える被子植物に共通した両性花原理の解明を目指す。
メンバーリスト
- 武内 秀憲
- 東京大学 大学院総合文化研究科