研究経過

発熱植物ザゼンソウの生存戦略に手がかり〜ザゼンソウは積雪に強く多様性が高いことが明らかに〜

August 24, 2023 10:35 AM

Category:プレスリリース, 論文発表

main:白澤班

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かずさDNA研究所と宮崎大学は、国内に記録されているザゼンソウとヒメザゼンソウの分布情報と環境データを突き合わせることで、発熱するザゼンソウの方が発熱しないヒメザゼンソウより雪深い地域に生育すること、2万年前の最終氷期にはザゼンソウはすでに現在に近い分布を示していたことを明らかにしました。
また、日本各地で採取した両種の葉緑体や核のDNAを比較すると、ザゼンソウの方が遺伝的な多様性が高いことがわかりました。

本研究の成果は、発熱する植物としない植物の異なる生存戦略を解き明かすための重要な手がかりなります。

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研究成果は、国際学術雑誌 Ecology and Evolutionにおいて、7月15日(土)にオンライン公開されました。

詳しくはかずさDNA研究所のプレスリリースを御覧ください。

論文タイトルPotential contribution of floral thermogenesis to cold adaptation, distribution pattern, and population structure of thermogenic and non/slightly thermogenic Symplocarpus species.

著者:Mitsuhiko P. Sato, Ayumi Matsuo, Koichi Otsuka, Kohei Takenaka Takano, Masayuki Maki, Kunihiro Okano, Yoshihisa Suyama, Yasuko Ito-Inaba

掲載誌:Ecology and Evolution

DOI: https://doi.org/10.1002/ece3.10319

メディア報道

2023-08-03 農業協同組合新聞