東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

News Release

【緊急告知】仙台放送ニュースアプリ「東北大コラム」、第3回「すごい『トウモロコシ』の作り方」補足を掲載(8/12)

2015年8月12日 (水)

 2つ前のニュース記事に書いたとおり、仙台放送ニュースアプリ「東北大コラム」に「遺伝学から見た食卓革命」と題した研究紹介を8月17日(月)~21日(金)で行うことになりました。ちょっと、緊急なことで、ばたばたの対応ですが。。。

20150812154034-0b36d6605458d47ceabf001d67eaee92cf4d08dd.JPG 携帯端末で読みやすい原稿量というのがある関係上、deepに知りたいと言う項目などについては、渡辺のHPとの連動企画としました。【補足】という項目をつけて。。。第3回はすごい「トウモロコシ」の作り方。【補足】欄では、「雑種強勢」を取り上げました。ホットな内容です。なお、この記事の掲載は、8月19日(水)、10:00を予定しています。

 【補足】雑種強勢

 「雑種強勢」という耳慣れない言葉が出てきましたので、概略を説明します。これは、ある両親を掛け合わせた雑種第一代(F1)に、両親系統が持っている形質よりも優れたものが表れる場合がある、という現象です。例えると、「細くて長いダイコン」と「太くて短いダイコン」、それを交雑してできたF1が両親の良いところを受け継ぎ、「太くて長いダイコン」となる、というものです(図5)。ただ、この時に両親がどんな「細くて長いダイコン」、「太くて短いダイコン」の系統でも良い訳ではありません。両親が双方とも遺伝的に純粋であること、遺伝形質が遠く離れていることなどが、雑種強勢を充分に発現するための条件になってきます。実際の品種改良の現場では、両親系統にそれぞれ由来の異なる5~10系統を用意し、全ての組合せで交雑を行い、雑種強勢が生じる組合せを探索します。全組合せのうち、わずか数組合せのみに雑種強勢が表れることがあります。なぜ全部の組合せで起きないのか不思議なところですが、この雑種強勢が起きるメカニズムは詳細にはいまだに分かっていません。

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 わたなべしるす

 PS. コラムを読むためには、無料の仙台放送ニュースアプリのダウンロードが必要となります。詳細については、仙台放送ニュースアプリのHPを携帯端末でご覧下さい。

 


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