東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2017.05.27

第一回講義を終えて

こんばんは。県立前橋高校三年の山田桂一です。

本日は第8期生の代表として平成29年度の第一回講義で海外研修報告をして参りました。第9期生の皆さん、第一回講義はいかがでしたか?きっと刺激の多い1日を過ごしたことだろうと思います。

さて、私は一年前にも同じタイトルで記事を書いたのですが、記憶を遡ってみると1年とは短いもので、昨年のことを未だにはっきりと覚えています。

前橋高校から参加していたのは私1人で、私は第一回講義の日は周りに知り合いが1人もおらず非常に緊張していました。
ひとたび始まると、まず簡潔で非常にわかりやすく且つ堂々としていた一昨年度の受講生の方々の発表に大きな衝撃を受けました。そして、私は一昨年度の受講生の方々の姿に憧れを抱きました。その場にまさか一年後の私が立つことになるとはその時はゆめゆめ思いもせず......。
そして、渡辺先生の自家不和合性の講義。非常に勢いのある話に引き込まれました。渡辺先生が投げかける質問に果敢に回答していく周りの受講生の姿にも大きな感銘を受けました。
自分の高校内だけで完結し満足してしまっていた自分を恥じるとともに、「この一年間を最大限自分のものにしてやるぞ」と火がつきました。

それから一年、私が興味を抱いていた生物系の講義だけでなく、疎遠だった物理系の内容の講義も受けました。生物が好きで生物を選択しているからそれだけ知っていればいいや」といった気になっていましたが、どの講義も非常に興味深い内容で、興味・関心が広がりました。英語や生命倫理についての講義もありました。
ここでできた友人たちの研究活動の話も、必ずしも私の興味と一致していたわけではありませんでしたが、同期の友人たちのレベルの高い活動に刺激を受けていました。このことも視野を広げることに繋がったように感じています。
科学者の卵養成講座では素晴らしい出会いが待っています。同期の友人たちと意見を交わしたり、海外研修のレポートや活動ブログへの書き込みを読んだりした中で、自分の考えの甘さや至らなさを痛感したことが多々ありました。レポートの内容に先生方・メンターの方がつけてくださったコメントを読み、それらを痛感したことも当然ながらありました。こうしてこの一年、私の考え方は磨かれてきたように感じます。

発展コースにも選抜していただき、研究活動とは無縁の生活を日頃営んでいる私にとっては、最先端の研究をされている先生の研究室で学ばせていただき、科学者というものに近く触れる貴重な経験でした。
学校で研究活動を行なっているといった特別なキャリアがなくても選抜していただけるほど、科学者の卵養成講座は門を広く開いています。このことはこの講座の大きな魅力の一つなのではないかと私は感じています。

さらに、本日の報告会でも話したように、私は海外研修にも選抜していただきました。海外研修では、初海外渡航ということもあって挫折もあり辛かった思い出もありますが、帰国後しばらく経ってから、研修で無意識のうちに得ていたものの大きさに気付かされることがしばしばありました。また、冷静になって海外研修を振り返り、ただ選ばれて、学んで、それだけで終わりにしてはいけないと強く感じました。学んだことは活用し、発展させなければ意味がありません。

選抜していただいたことは大きな自信に繋がったのですが、その根底にあったのは一昨年度の受講生の方の発表の中にもあった、レポートにはわからなくてもとにかく書くことや、英語サロンでは文法や語彙の拙さを補うくらいの積極性をもって交流をすること、日常の中から些細な「違い」を見出すこと、などを意識していたことだと思っています。
自分の考えを文章にすることや、日々の生活の中で素朴な「なぜ」を科学的に考えることは、科学者の卵としての一年目の活動を終えた今でも続けるように心がけています。決して簡単なことではありませんが、昨年に得られたものを活用し、発展させることはきっと将来の私に有益なことであると考えています。
私はまだ一年間の科学者の卵養成講座を終えただけで、これは何の終着点でもなく、慢心してはいいはずがありません。常に上を見続け、その場で出来ること・取り組みたいことに挑戦していこうと思っています。

ここまで、備忘録的に昨年度のことを書き綴ってきました。

最後に、第9期受講生の皆さんへ。

本日の我々の発表に感銘を受けてくれた方も中にはいるのではないでしょうか。しかし、みなさんがこの1年を終える頃には、本日我々が話したことは手に取るようにわかるようになっていることでしょう。
皆さんが選抜された研究基礎コースでは学べることが非常に多くあります。研究発展コースや海外研修に選抜されることは非常に大きな自信になりますし、その結果非常に有意義な経験をできます。
しかし、そこに選ばれることに捉われすぎずに毎月の基礎コースに真摯に臨んでみてください。

・毎月のレポートには自由な発想でとにかく書き込むこと
英語サロンではたとえ英語が苦手でも文法や語彙力の拙さに萎縮せずに留学生の方々と楽しんで話してみること
始まる前や講義の合間には周囲にいる他校の人たちと科学の話をしてみること
・講義を受けて考えたことを活動ブログに書くこと

例えば私はこんなことを意識していました。活動ブログに毎回記事を投稿することは非常にオススメです。講義の復習に、科学的な思考力・文章力の向上に、と全て同時にできてしまいます。一年間継続することは大変かもしれませんが、続けることに大きな意味があると感じています。もうすでに投稿している方もいますが、それを根気よく最後まで続けてみてください。
まずは周りの受講生や未知の学問分野など、対面する相手に興味を持ってみてください。自然と次の行動につながるはずです。皆さんは、選ばれて科学者の卵という素晴らしい環境を与えられました。その中でいかに楽しみ、いかに学び、いかに自分に吸収できるか、全てはみなさん次第であると思います。
「楽しい」と思えることがあったなら、それはきっと、あなたたちが飛翔するための大きな原動力になります。それはこの講座のことかもしれません。そんなものを、丁寧に、大切に温めてあげてください。そうすればきっとあなたたちの未来は変わってきます。そうした先の未来のあなたたちとどこかで出会えることを楽しみにしています。
一年間、頑張ってみてください。応援しています。

投稿者:群馬県立前橋高等学校

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