こんにちは、宮城第一高等学校一年の大場春佳です。第二回、三回目の科学者の卵養成講座も楽しく有意義なものでした。今回のブログでは第三回の日英高校生サイエンスワークショップ発表会について、書かせていただきます。
私の中で最も印象に残っている発表は、「Visualization and analysis of hidden nano-technologies in our daily life (私たちの日常生活における隠れたナノテクノロジーの可視化と分析)」です。この発表では、ヨーグルトのふたの内側の表面のぬれる特性がどのように食品工業に利用されているかを研究していました。それぞれのヨーグルトのふたに水を滴下したときの高さをa、表面に接触している面をb、として、表面と水滴の接線の間の角度θを求め、θが90度より大きいか小さいかで親水性であるか疎水性であるかを判断していました。その結果、ふたの表面がでこぼこしている素材は疎水性が強く、逆に突起が無く滑らかな素材は親水性が強いということが分かった、という内容でした。
この疎水性が強い蓋、蓮の葉が水をはじいていることから生まれたそうです。蓮の葉とヨーグルトの蓋の突起の構造は、電子顕微鏡で見るとよく似ています。このように生物や植物からヒントを得て活用することを「バイオメティクス(生物模倣)」というらしいです。しゃもじやマジックテープが例にあがりますね。
話がそれてしまいました。私はこのグループの発表を聞いて、親水性の素材は、食品工業だけでなく、うまくいけば医工学にも利用できるのではないかと思いました。例えば、人口骨。人の体はほとんどが水で構成されています。そのため、人口骨も水となじむような材料を使わなければなりません。現在は主にチタンが使われていて、ある研究所では光触媒による親水性を利用してより良い人口骨を作ろうとしている、と聞いたことがあります。もしかしたら、ヨーグルトのふたのぬれる特性は人口骨に応用できるかもしれません。
今回の科学者の卵養成講座では自分の英語力の無さが痛いほど分かりました。すぐに英語が出来るようになるわけがないので、まずは今回もらった資料をしっかり読んでいこうと思います。また、今回の講座では、第一回の講座で話した方と再び話すことが出来ました。他校の方の実験や研究を聞くことは面白いし、たくさんの刺激をもらえるので、とても嬉しいです。これからも科学者の卵養成講座も自分の研究も頑張っていこうと思います。まとまりの無い文章で申し訳ありません。ありがとうございました。
投稿者:宮城県宮城第一高等学校