山形県立酒田東高校1年の 後藤誠司です。
今回は初めて書くブログとなりますが、科学者の卵養成講座第3回「日英高校生サイエンスワークショップ発表会」について書かせていただきたいと思います。
今回の発表会では、自分と同じ高校生が言語の壁を越えて研究していたということに大きな刺激を受けました。自分が好きな英語で科学に触れられたことは嬉しかったですが、同時に自分の英語力がまだまだだということも感じさせられました。質問の際も、自分の質問したかったことをうまく伝えられたかどうかわかりません。そんな自分が、今回英語でコミュニケーションをとって研究をしていた日本の高校生を見て、「使える英語」というのがどれだけ求められているのか、そして自分の英語力がいかに生きていないのかを痛感させられました。まずは今回の発表会をしっかりと振り返り、これからは積極的に声に出す英語の勉強をしていかなくてはと思います。
発表会の内容ですが、私は中でも特に「Analysis of the difference of speech emotion between English and Japanese」に関心を持ちました。他の研究が科学や生物についての理科的なものだったのに対し、言語と感情というところに着眼点を置いたところが興味深く感じました。英語力のなさでしっかり内容を理解できているかはわからないのですが、内容は「様々な感情を込めて決まった文章を読み、強弱とHzで分析、日本語と英語で比較する」というものだったと思います。これによって、音声で感情を読み取れるようになれば、将来なにかしらの形でそれを生かしたシステムを開発することにつながるのではないか という目的の上で研究を進めていました。結果は、"sad" は弱く、低Hzという結果に、"joy" と "angry" は共に強く、高Hzという非常に近い結果になっていました。また、言語間での感情の読み取りは、日本語と英語で近い結果となっていました。
私はこの研究は、もっと掘り下げていくことができればとても有益なデータが得られるのではないかと思います。今回はメンバーや時間の関係もあってか、とても少人数での少ないデータをもとに結果を出していました。しかし感情という不確定要素の実験で正確な結果を出すにはもっと多くのデータが必要です。
以前TVでこんな特集を見たことがあります。最新の防犯カメラの技術で、ビッグデータに基づいた分析をするAIによって、これから盗みや犯罪を犯すであろう人をキャプチャするものが開発されたというものです。ここで私が驚いたのが、TVクルーが行った実験で、わざと不審な動きの演技をしたらAIによる検出は為されるのか という実験です。結果はNOでした。ビッグデータ、つまり何万人もの人々の動きを学んだAIだからこそ、嘘か本当かの違いを見破れたのです。私は本当に驚きました。人間の動きという不確定要素でも、ビッグデータをもってすれば精度は非常に高くなるのだということにです。
話がそれてしまいましたが、このことは感情にも通ずるのではないかと思います。もっと多くの何万人という母体からデータをとり、強弱やHzだけでなくもっと多彩な要素による分析ができれば、精度が上がり、実用化もすぐそこなのではないかと思いました。それだけでなく、これは第2回の講座で学んだ、データの整理と活用、深層学習やAIにも繋がっていきます。
今回の講座では、ほかにも様々な発表を聞いて、研究をした学生たちの身近なことから研究につなげる発想力と、日本人学生の英語力に刺激を受けたと同時に、自分も負けていられないなと感じました。まずは使える英語力を学び、科学のニュースにもっと関心を持つこと、身近な疑問や発見を大切にすることから始めていきたいと思います。
投稿者:山形県立酒田東高等学校