こんにちは。宮城第一高校2年の秋澤彩乃です。この前始まったばかりだと思っていた科学者の卵も、6回目を迎えました。早いものですね。
午前中のサイエンスカフェでは、3人のグループになり、10年後や20年後に実用化されていそうな技術をそれぞれ考え、それらについて広げていく方法で活動を行いました。現在実用化されている技術が10年前、20年前に予想されていたかどうかを考えることは容易ですが、現在から未来を考えることは案外難しいものであると感じました。「こういう技術があったらいいな」という漠然とした希望は多くあるとしても、10年後、20年後となった場合、現実味のあるものでなければなりません。また、現在では世界的に普及しているスマートフォンのように、十数年前では、一般人にはとても想像できなかったような機能を持つものも数多くあります。だからこそ、まだ存在しないものを想像することは難しいものでした。このように頭を悩ませつつ、3点ほどの案は出たもののの、ディスカッションの中でそれらについて同じグループの人から批判を受ける場面も見受けられました。自分では気づかないような欠点とその対策について指摘・意見されることがどれほど大切なことなのか、はっと気がつかされました。ひとつの目標に必死に突き進むことはとても輝いていて素敵なことだと思います。しかし、目標に必死に突き進むがゆえに周りをおざなりにしたり、周りが見えにくくなくなったりすることも事実です。ここで、周りの意見に耳を傾けないことが非常に危険なことだという本当の意味を理解した気がしました。
午後の渡辺教授の講義では、厳しくも自分の甘さを指摘するようなお言葉が多くありました。問題集のお話では、答えに導くためのプロセスを考えることが一番大切なのであって、すぐに答えを見ようとしてはいけないとありました。私もその通りだと思いましたが、実際に解法が示されていないワークを渡されたならば少なからず困惑してしまいます。しかし、解法が示されていないならば示されていないなりに参考書で調べる、ノートを見返すことなどで得たヒントをもとに別の解決策を考え出していくことが大切ではないかと思いました。だから、これからワークを使った勉強をするときには、答えを見ることで解法を学ぶのではなく、参考書を読むなどして自分の力で取り組んでいくように意識したいと思います。また、渡辺教授の講義の中で最も印象深かったのは、人として大切なことは「師匠を超えること」という言葉です。師匠のように尊敬している人を目標にするということはよくありますが、そこを最終目標にするのではなく、さらに上を目指さなければいけないのだと気づかされました。
その後、大学生・大学院生との交流会が開かれました。どの先輩と話していても、研究に対する熱意が伝わってきて数えきれないほどの努力を重ねてこられたのだと感じました。大学へ進学するにあたって、勉強だけでなく高校時代から研究に力を注いでいて、受験する大学を名前と偏差値から決めるのではなく、やりたい研究ができる大学を探して進学したという先輩のお話は特に来年受験を迎える私にとって参考になりました。そして少しでもきになる研究室があれば訪問させてもらうべきだとアドバイスを頂いたので研究室を調べて申し込んでみたいと思いました。
科学者の卵も後半にさしかかっています。少しずつではありますが私自身、科学への意識が増してきたように感じています。残り少ない科学者の卵ですが、これからの講義等で最大限に良いものを吸収できるように努めていきたいと思います。
投稿者:宮城県宮城第一高等学校