東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成30年度 活動ブログ

平成30年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2019.02.16

第八回講座「英語交流会及び講義」

    こんにちは。岩手県立盛岡第一高等学校の金澤青空です。



 前回の講座が終了し,「次回は二月か。遠いなあ。」と少々の寂しさを覚えていたのですが,光陰矢の如しで「あっ」と言う間に12月から2月へと時が経過してしまいました。



 最近興味深く思っていることがありまして,それはThe Beatlesです。ビートルズのファンがこの文章を見たら難癖をつけたくなるかと思いますが,まあ,気楽に見てください。ビートルズの初期の曲に"A Hard Day's Night"という曲があります。この曲はあるコードから始まるのですが,最近(と言っても五年前ですが)ようやくそのコードが何か分かったのです。このコードが何かを明らかにするため,数学者のジェイソン・ブラウン教授はフーリエ変換を用いてアプローチしたようです。フーリエ変換については,自分も雑誌Newtonで読んだことがあるくらいで,「波に対して何かしらの操作をする」という,なんとも曖昧な解釈しかしていませんが,数々の実験および議論を重ねた上でようやく解明に至ったようです。他にもケビン・ヒューストン博士らがこのコードについて研究したようです。しかし,よく考えてみるとおかしい話です。そうです。バンドの曲なので楽譜があるはずじゃないですか。実はビートルズ側があまり明確に公表していなかったらしいです。



 閑話休題(実は完全に無駄話というわけでもないのですが)。今回の科学者の卵についてまとめましょう。



 始めの留学生との交流会では自分グループはAman(印)とJin(中)と交流しました。まず第一の印象は英語の聞き取りの難しさです。同じアジア系(で口の形が似ている)からか,Jinの発音は聞き取りやすかったのですが,Amanはなんだかインド訛り(?) があった気がして聞き取るのが難しかったです。自分たち日本人も訛りに訛ったジャパニーズイングリッシュを話していると思うと,「相手にもこう聞こえているんだなあ」と思って,英語の発音は気をつけようと思いました。途中でAmanから好きな歌手について聞かれました。自分はもちろん"My favorite
band is The Beatles!"と,ここぞとばかりに答えました。すると,AmanとJinが口を揃えて"The Beatles!"と共感してくれました。さらに加えてAmanがHey Judeを歌い始めたので自分もそれに乗っかって歌いました。Amanは中々面白い人でした。改めて,The Beatlesの偉大さを実感したことに加えて,音楽によって言語が異なっても楽しく交流できることが理解できました。



 次に講義の一つ目である,「薬を創る科学技術」です。一番の印象は,「薬学は薬学といってもほぼ化学なのだなあ」と思いました。実は昨日,自分は岩手県の理数科課題研究発表会に参加して,秋田大学大学院理工学研究所の小笠原先生からも化学的なお話を伺ったところでした。「中々ケミカルな週末だな」と思っているところなのですが,やはりそこで実感するのは,化学というのは情報量が多いということです。物質の種類は数えられないくらいありますし,化学式の種類も豊富ですし,しまいには構造式がスライドの半分以上も占めてしまうほどです。学校ではまだ化学をやっていないので少ししか予習をしていませんが,頭がパンクしてしまうのは予測できます。



 最後に(本当に最後の)講義である「国際リニアコライダー」です。科学者の卵の最後の講義がこれで,とても満足感に溢れた状態で終わりを迎えることができました。自分はこの講義を待ち続けていたと言っても過言ではありません。自分はもともと素粒子物理学に興味がありましたし,岩手県民なので今回の講義の内容のほとんどは復習状態でした。(岩手県民にとってはILCという言葉は当たり前です。)今までも数回ILCについての講演を聞いたことがあったのですが,今回は今まで疑問に思っていた質問をぶつけてみました。自分はやっと得ることができた質問のチャンスを少しながら興奮して「ヒッグス粒子と作用するかどうかというのは何によって決まるのですか?」「それはまだわかっていません。」--あっさり返答されました。自分は一瞬残念に思いましたが,それも束の間,すぐにそれは感動へと変わりました。もしここで明確な答えを出されていたら,自分は満足して興味を少しながらでも失っていたでしょう。科学はわからないから面白い。わからないから人々を惹きつける。惹きつけられた人々は科学を発展させ,新たな謎を残す。そうして科学は発展してきました。京都大学の湯川秀樹先生は言いました。(物理学に終わりはあるかという質問に対して)「いつまでも終わらんというのは,私にはおかしいですよ。それは,人間のやることには終わりがあるに決まっている。人間のやることは無限大ではないでしょうね。いずれ分かるか,それより前に嫌になるということがあるかもしれん。そういうことにならんとは限らないでしょうね。」果たして,科学というのは我々の疑問を全て解決してくれるのでしょうか。それとも,我々は何をしても真理にたどり着くことができないのでしょうか。我々科学者の卵ができることは,この世の謎を見つけること。そうすることによって卵から成長したときに,我々人類の知識の枠を広げることができるのだろうと思います。//

投稿者:岩手県立盛岡第一高等学校

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