東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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令和元年度 活動ブログ

令和元年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2019.07.19

予 感

どうも。

青森県立青森高等学校のおっちょこちょいちょい、

新岡 昂也

(ニイオカ コウヤ) です。

はじめまして。

今回、私は初めて県をまたぐ大冒険をしました。新幹線による「ぶらり一人旅」です。

車窓からは、緑だらけの壮大で Beautiful な景色が広がっていた!!!!

のも束の間、すぐに寝落ちしてしまいました......。

もったいないことをしてしまった。やっぱりアラームはかけておいてよかったです。


今回の講義のテーマはズバリ 「自家不和合性」。あのダーウィンも注目しています。

やりますねぇ!

何が不思議なのかというと、「なんで自分の花粉なのか、そうじゃないのかを識別できるのか」という点です。

渡辺先生は今回、自らも研究に携わっている「アブラナ」を例に、その仕組みを解説してくれました。

簡単に言うと(簡単には言いづらいですが) 「鍵」と「鍵穴」の関係で識別しているそうです。

「SP11」という鍵を「SRK」という鍵穴に差し込んだ時、違う花粉であればそのまま花粉管がのびて......となるのですが、

同じ花粉であると分かったら、その花粉管が伸びるのを妨げる物質を出す、つまり生殖できない!

という仕組みになっています。

これが他殖性植物の「自家不和合性」です。反対に、自分の花粉で大量に受精し、数を増やす自殖性植物もいます。

ちなみに、なんで識別できるのかというのは、まだ完全にはわかっていないそうです。また、判別の方法(自他識別方法)もさまざまあるそうです。

不思議ですねぇ。今後の解明に期待です。


それと今回、衝撃を受けた場面がありました。


 みなさんは「ジャガイモ飢饉」という出来事をご存知でしょうか?

時は19世紀、アイルランドで主要食物の「ジャガイモ」疫病により 枯死 したことで起こった「飢饉」のことです。

歴史を飢餓前と飢餓後に分けるほどの決定的な影響を与えた、それはそれは大きな飢饉です。


この飢饉でアイルランド人口の少なくとも20%が餓死および病死、10%から20%が国外へ脱出した。また婚姻や出産が激減し、最終的にはアイルランド島の総人口が最盛期の半分にまで落ち込んだ。さらにアイルランド語話者の激減を始め、民族文化も壊滅的な打撃を受けた。


恐ろしいですね......

 この出来事、キーワードは「遺伝的多様性」です。

ジャガイモの原産地であるアンデス山脈では、異なる品種のジャガイモを同じ畑で育てることで「遺伝的多様性」を保っていました。

これにより、ある一つの病気に強いスペシャリスト(イメージです)が集まり、病気にかかりづらいイモが出来るような仕組みになっていました。


しかし当時のアイルランドの場合、同じ品種のイモを同じ畑に大量に育てていました。

これにより「遺伝的多様性」が低くなってしまいます。イモは無性生殖で増やしていたので、ある病気にだけ弱い特徴(遺伝的脆弱性)を持ったイモがいっぱい出来てしまいました。

その結果、病気が大流行し、主食のジャガイモがすべて腐る、ということが起きたのです。


生殖という観点で「自家和合性」と「自家不和合性」を比べたとき、物量で押すことのできる「自家和合性」のほうが有利なのではないかと考えていました。しかし、この出来事が示しているように、ある病気にかかった時、すぐさま全滅してしまう、という大きなデメリットを抱えているのです。

では「自家不和合性」のほうが有利かといえば、それも違うと思います。確かに、病気に強い個体はできやすいですが、密集とまではいかないにしろ近くに自分と同じ種類の別の個体がいなければ受精が出来ず、数を増やすことが出来ません。


量で攻めるか、質で攻めるか。より生き延びるのに適しているのはどちらなのでしょうか......


どこか広い土地があったら検証してみたいです。貸してくれる方、いらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。まる。




「ジャガイモ飢饉」を、私は中学三年生のころに習いました。成績下がり気味でイライラしてた当時の私は「これ受験にいるかな?」ぐらいしか考えることが出来ていませんでした。


違う、そうじゃない。学んだことが「使える」だとか「使えない」だとかは、すぐに決めつけるものではないということがよくわかりました。


まさか、去年習った、しかも社会という別の教科で習ったものが今回へと繋がるとは思いませんでした。強い衝撃を受けました。


思い返せば、この「学び」があったからこそ、今回の講座の理解度をさらに深め、私は「本質」へ近づくことができました。


ある一つの目標に進むにしても、そこへのたどり着き方はたくさんあります。


たどり着き方の「多様性」を広げておくことは、自己実現の達成の為に、(種の存続と同じように?)最も重要なことだと思います。


「多様性」が広がれば、これからの生き方すべてに共通する「本質」に近づく。また、「本質」に近づくことで、人生の「多様性」が広がる。


幅広い知識、主体性、協働性、そして、本質を見抜く「洞察力」。


この四つを今回の「卵」で得るべく、日々考えて活動をしたいです。


また、自分を成長させられるように、精一杯、楽しんで勉学に励みたいです。まる。

投稿者:青森県立青森高等学校

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