秋田県立能代高等学校二年の中村響です。
11月24日に科学者の卵研究発展コースの第一回講義に参加しました。
「今回の講義で学んだこと」
・大気中や土壌中の主な放射性物質
↳セシウム134・セシウム137・カリウム40
・ラドン(煙草に含まれる)は肺がんのリスクを高める
・被爆にはガンマ線による外部被曝とα・β線による内部被曝がある。(放射線の透過性による違い)
・同量の放射線なら、人口の放射線と天然の放射線は同じ影響
・放射性物質は生物濃縮が起こると危険なので、薄めてばらまくのが良い
・ある放射線量を超えて被爆すると現れる疾患(例:白内障、組織障害、個体死など)を確定的影響、DNAが少しずつ傷つくことで発がんなどのリスクが高まる事を確率的影響といい、被ばく量に対してリスクが増加する。
・放射線は被爆するほど発病するリスクが増えるが、他の発病を促す事柄の影響に比べて放射線の影響は小さい。
・医療現場では治療に使う放射線量に制限がない。(CTは20mSv)
・ヨウ素は甲状腺、セレンは筋肉、ストロンチウムは骨にたまりやすく、これを利用した治療がある。
・社会的・経済的要因(放射性物質に恐怖感を覚える人の声・放射線に汚染された物質の撤去や取り換えなど)を考慮に入れて、放射線量を合理的に可能な限り低くするという「放射線防護」の考え方が大事
・福島の原子力発電所から放射性物質が大気中や海中に流出したときは風によって一度関東まで運ばれた。
以上の事が今回の講義で覚えたものです。事前の予習は放射線の性質や種類、何に応用されているかを中心に学びました。しかし、生物への影響については学びが浅かった気がします。講義終了後、もっと詳しく調べられたのだな、と後悔しました。しかし、講義前半の量子力学のお話は、以前の科学者の卵養成講座や量子力学について詳しい友人と日ごろの会話の成果で知っていたことがほとんどでした。
また、放射線が意外と人体への影響が小さい(極端な量を浴びない限りは)と言う事に多少ショックを受けました。講義受講前の私の放射線のイメージは東日本大震災の時の原子炉の倒壊などその他過去に起きた事故や、発がんのリスクが高まるという二つのみでした。そのため私は被爆する放射線量は可能な限り少ない方が良いよなと考えていました。
しかし、日常的に被爆をしている事、放射線の人体への影響は少ない事を知る事ができ、放射線は総じて怖いという妄信がなくなりました。適切な知識を得る事の重要性を実感しました。
さて、次は私たちが行う実験についてです。私たちの最終目標は、収集したデータの可視化(わかりやすく表現する事)です。過去の研究も拝見しました。過去三年分ではグラフが多用されているなと感じました。私は、測定する場(今回の場合は東北大学青葉山キャンパス付近)の地図を利用するのが良いのではないかと考えます。例えば、地図をある面積ごとに区切ったメッシュマップにして測定した値を色分けして表現する、というものや、できるだけ多くのデータを集めて等値線図にするなどするとデータが見やすくなるのではないかと考えます。
次回の講義は12月8日です。次回は早速データ収集を始めます。より良い発表になるように尽力します。以上で終わります。
投稿者:秋田県立能代高等学校