こんにちは。盛岡第一高等学校2年高橋大輝と申します。我、卵ぞ?と偉そうにしているようですがいいタイトルが思いつかなかった結果です。特に自尊しているわけではありません。ところで前回の科学者の卵の講義を欠席してしまったため、第二回が私の初めての講義になりました。同じ学校の受講生が自分の予想よりも少ないなと感じています。
初回ということもあり緊張して1時間前からタブレットの前にスタンバイしていましたが、さすがにZOOMに1時間前から居座るわけにもいかずただただ暇を持て余していました。ですがいざ始まってみると学校の授業よりも難しいことを学んでいるにも関わらず、眠くならない!そして何倍も楽しい!さすが教授の方々の教え方は違うのだなあとしみじみ感じています。
それはさておき第二回の講義についてお話ししたいと思います。今回の講義は他の方の記事にもあるように1コマ目が「プラズマと核融合」、2コマ目が「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」で、3コマ目が英語ミニ講義でした。
まず「プラズマと核融合」について話します。プラズマとは物体の第4の状態で気体からさらに熱運動を激しくすることでプラズマ状態になります。このプラズマ状態の粒子を核融合を用いて発電に使おうというのが今回のメインテーマです。「核」と聞いてものすごく危険なものだ核反対と拒絶反応を起こす方もいるかもしれませんが核融合はすごく危険な認識をされる核分裂よりは安全なものです。私も核兵器は反対しますが。端的に核融合を説明すると核分裂の反対が核融合といったイメージです。それでこの核融合でどのように発電するのかというと重水素(陽子1個電子1個の水素に中性子1個を足したもの)とトリチウム(重水素にさらに中性子を1個足したもの)で核融合反応を起こし中性子とヘリウムを作り出します。このときに反応前後の質量の差からエネルギーが生まれます。エネルギーの式はE=MC²で表せられます。このとき、Mは粒子の質量、Cは光速です。この式は何度も目にしたことがあるのですが意味については今回初めて知りました。このエネルギーを電気に変換することで発電を可能にしているそうです。科学の力ってすごいですよね。ちなみにこの発電方式の実験施設がフランスのカダラッシュというところに建設中です。YoutubeやVRで建設の様子を見ることができます。気になる方はぜひ見てみてください。
次に「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」についてです。自家不和合性とは簡単にいうと自分のおしべから出る花粉では受粉ができない仕組みを説明したものです。また、自家和合性の植物も存在し、この形質をもつ植物は自分のおしべの花粉をめしべに受粉させることができます。二つの形質の存在比は大体1;1で何万年の時間をかけて自家不和合性と自家和合性が形質転換することもあります。2つの特性には良い点、悪い点があります。まず自家不和合性です。利点は他の個体の花粉で受粉するため遺伝子的多様性が高く農作物の品種改良が比較的容易です。りんごは品種がとても多い農作物ですが、りんごも自家不和合性の植物です。欠点は近くに別個体の花粉がないと受粉できないことです。トウモロコシが良い例で、複数のトウモロコシを植えないと実がすかすかになります。また、純系を保つことが難しく雑種になりやすいです。次に自家和合性についてです。利点は受粉が成功しやすいことです。特に雌雄同花の植物はおしべのすぐ近くにめしべがあり受粉が容易いことは容易に想像できますよね。また、ハチなどに花粉を運んでもらう必要が無くそのため花を派手にすることや蜜をたくさん作る必要が無いのでそれらに使うエネルギーを別のことに使えます。欠点は自身のみで受粉を完了させるため自殖弱勢が起こりやすいことです。これは人間も同じで三等身以内の同血族の人とは結婚できません。そのため自家和合性をもつ農作物は毎年新しい種を購入する必要があります。自家和合性、自家不和合性は生活に深く関わっているんですね。
最後に英語ミニ講義「How to Train Yourself to Spend Like a Native Speaker」です。私は英語がとても苦手で今回の講義も苦手意識を持ったまま臨んでしまいました。ですが私の苦手意識が改善された部分もあります。音の強弱です。内容語(apple,good,hurry,eatなど)は強く発音し、機能語(at,is,thoseなど)は弱く発音するということを知りました。最初は半信半疑でしたが、やってみるとなんと自分の発音がネイティブのそれっぽい発音に聞こえる気がするのです。自分の英語力が上がったと感じる瞬間でした。もっと英語を話したいと思えるようになりました。
私が想像していたよりも何倍も楽しい科学者の卵養成講座第2回でした。仙台で実際に受講生の皆さんとお会いできたらもっと楽しいものになったのだろうと思います。次回の講座も楽しみにしています。それではまた。
投稿者:岩手県立盛岡第一高等学校