みなさんこんばんは。仙台二華高等学校1年の川村琉菜です。
みなさんはカラザを知っていますか?カラザとは卵を割ったときに出てくる白いひも状のものです。カラザにはシアル酸というウィルスの感染を防ぐ抗がん物質が含まれているそうなので取り除かず食べたほうが健康にはいいらしいです。
さて、第4回の講義内容について書きたいと思います。
今回の講義では「次世代素粒子研究施設:国際リニアコライダー(ILC)計画」「化学反応の場を探る~マテリアル・デザインと新物質探索~」を学びました。
まずは滝澤先生の「化学反応の場を探る~マテリアル・デザインと新物質探索~」。
科学にはブレイクスルーといって新材料などの発見により能力などが飛躍的に進化するポイントがあります。磁石の磁力の強さや超伝導体の開発など様々な分野でブレイクスルーは起こっているのです。
物質の性質は化学組成、化学結合、結晶構造、形態によって変わります。結晶構造の違いの分かりやすい例としては有名な黒鉛とダイヤモンドがありますね。この二つは結晶構造が異なるだけであり炭素原子からなっていることには変わりないのです。しかしその結晶構造が異なると地球上でもっとも固い鉱物になったり普段使っている鉛筆の芯になったりします。
また、形態の違いとしては酸化アルミニウムを例にしましょう。酸化アルミニウムは焼き固めると真っ白な坩堝に。溶かしてゆっくり覚ますと美しいサファイアやルビーになります。このような物質の性質の違いを生かして新物質、新材料を開発しているのです。
マイクロ波ついても学びました。例えば電子レンジはマイクロ波を発してそのマイクロ波を吸収したものが発熱する特性を生かした機械です。このマイクロ波が新材料開発のキーとなります。マイクロ波加熱の3つの特性(選択加熱、内部加熱・体積加熱、急速加熱)を利用することで開発の幅が広がるのです。これからも新物質開発により化学はさらに発展していくでしょう。夢が広がる話です。
次に佐貫先生の「次世代素粒子研究施設:国際リニアコライダー(ILC)計画」。
この世界のあらゆるものは素粒子からできています。電子やアップクォーク、ダウンクォーク、ニュートリノや光子。そのほか17種類の素粒子が存在し、それらによってこの世界は成り立っています。この世界が成り立っているということは宇宙も素粒子でできている...?そうです。宇宙は現在ダークエネルギーが68%ダークマターが27%と存在が謎に包まれているものが多くあります。その中で素粒子はたったの5%。ですが初期の宇宙は電子・クォークが12%ニュートリノが10%光が15%。そのほかを占めているのはダークマターですが、現在よりは何で構成されていたかわかりますよね。
宇宙の始まりを知りたいと思ったとき皆さんはどうするでしょうか。遠くの星からの光は何万年も前のものだという話を聞いたことはないでしょうか。つまり、遠くのほうを見ればいいということです。しかし原理的に30万年より昔の光を観察することはできません。したがって宇宙の始まりを知りたいとなれば宇宙を作るしかないのです。ビックバンは何もないような小さなところに大きなエネルギーが集中し生まれたことにより起こった現象です。したがって高いエネルギーの電子と陽電子をぶつけるとビックバンを再現することができるのです。
そしてこれを実行するためのマシンがILC(国際線形加速衝突器)です。このILCのアイデアが提唱されたのが1965年。この後様々な国や地域が自分の地域や国に設置したいと誘致しましたが選ばれたのは何と日本。そうして2020年から国際推進チームが発足しました。設置する場所は岩手県北上山地の地下に建設予定です。ILCではヒッグス粒子やダークマターの正体に迫っていくようです。
建設が始まると外国の研究者なども来日し、国際化が進みまちづくりが発展します。また建設のために先端技術も必要になっていきます。私たちがこれから活躍できるチャンスかもしれませんね。
今回は講義後一週間以内にかけてよかったです。そろそろ寒くなってきましたし、コロナも第三波が始まりました。どうぞ体調を崩さないようにしてくださいね。ここまで読んでくださりありがとうございました。
投稿者:宮城県仙台二華高等学校