こんにちは。仙台青陵中等教育学校4年の只野佑之介です。
春の暖かな日差しが差し込む季節となってきましたね。
先日地震がありましたが、皆さんご無事でしょうか。私の家は結構な被害があり、工事が必要となってしまいました...
大変遅くなってしまいましたが、第七回講義の感想を書かせていただきたいと思います。第七回講義では、浅井圭介先生による講義と、留学生の方々とディスカッションをするミニ講義がありました。
浅井圭介先生による講義では、「進化する航空機~ライト兄弟から火星飛行機まで~」という題で、人類が空を飛ぶための挑戦の歴史や、科学的側面から見た航空機の原理、最新の航空機・ロボットの開発事情などを教えていただきました。私は今まで「飛ぶ」ということに関して知識を持っていなかったので、何もかもが新鮮で勉強になりました。特に驚いたのは、「飛ぶ」ことには揚力に加えて推力も必要だということです。私は昔の人々同様、鳥は羽ばたくことで上向きの力だけを得て揚力を発生させているのだと思っていましたが、今回の講義で、羽ばたくことで推力を得て、その力で羽を通過する空気に渦が生まれて揚力を得ているのだと知りました。これを学んで、いかに鳥や昆虫の羽が精密にできており、人間の手では作り出せない価値のあるものであるかということに改めて気づかされました。
また、ライト兄弟の偉大さにはとても感銘を受けました。飛行機を作ることはできないと言われていた時代において、他の人々や自分の研究結果を冷静に分析し、自作の装置も駆使して「人類初の有人飛行」という未来につながる偉業を成し遂げた彼らは、熱意とその気持ちを形にする行動力のどちらも持ち合わせていたのではないかと思います。特に、彼らが100年以上前から、現在の科学と似ているシステム工学的アプローチをとっていたことは驚きでした。彼らのような勇気ある人々の努力が今の生活につながっているのだと感じ、先人の姿勢や考え方、行動には見習うべき点が多くあると思いました。
また、今回の講義で物理の新たな面白さも実感することができました。例えば生物分野では、突然変異など予測不可能な現象が多く起こると思いますが、物理の分野ではベルヌーイの定理やクッタの理論といった物質の決まった性質や動き方を利用することで、思考実験を行ったり、研究結果を糧にして新たな航空機を作ったりできます。そのプロセスに新鮮さを感じ、興味が増しました。そして、この講座を通して航空という未知の領域に新たな枝を伸ばすことができ、学校で習う定理を理解してひたすら計算していく物理が、組み合わせることで大きな成果をもたらしてくれるということを実感できました。改めて振り返ると、この「科学者の卵養成講座」は、日ごろ私たちが学校で学んでいることと、科学者の研究成果の結晶とをつないでくれる架け橋のようなものだったと感じました。
その後、留学生の方々とSNSの使い方についてディスカッションを行いました。私は普段はSNSをあまり使わないのですが、ルームの中では日常的に使っている人の意見も聴くことができ、英語でのディスカッションの貴重な機会となったばかりでなく、使い方のマナーも再確認できました。留学生の方がとても丁寧に説明してくださったおかげで意見を伝えることができましたが、今後どのような場でもはっきり自分の考えを伝えられるよう、ブラッシュアップしていきたいと思います。
「科学者の卵養成講座」も残り1回となってしまいまい、大変名残惜しく思います。次の最後の講座も、締めくくりということで気を引き締めて臨みたいです。最後まで読んでいただき有難うございました。
投稿者:仙台市立仙台青陵中等教育学校