こんにちは。宮城県仙台二華高等学校1年の渋谷陽歌です。まずは、科学者の卵養成講座に参加させていただけることを、とても嬉しく思っております。第1回となる今回は、主に講義についてまとめますが、私が講座に応募した経緯や、後輩へのメッセージもいずれ書きたいと思います。
開講式では、科学者のひよこと呼ばれる、以前受講生だった方のお話がありました。「先生のHPを講義前に見ておく」など、経験者だからこそ分かる、飛躍のコツを知ることができました。
第一回講義の振り返りです。今回の講義は、大学院農学研究科の伊藤幸博先生による「DNAと遺伝子組み換え植物」。オンライン開催ということで、事前に予習用の動画を見ておき、当日はさらに発展した講義を受けるというものでした。
予習動画をごくごく簡単にまとめると、次の2つです。
①突然変異体の利用による遺伝子機能の解明
②アグロバクテリウム(細菌)による遺伝子組み換え法
①の例として、先生が行われた、稲の表皮を分化させる遺伝子ONION1の解明のプロセスをご紹介いただきました。ONION1を突然変異させると、稲の芽が正常に育たず、白いラッキョウのようになってしまいます。(先生はラッキョウがお嫌いなので、玉ねぎから取って命名されたそうです。)顕微鏡観察と実験の結果、ONION1遺伝子は表皮形成と内部の成長に関わることが解明されたそうです。
②では、アグロバクテリウムという植物に感染する細菌を用いた遺伝子組み換え法についてお話しいただきました。アグロバクテリウムは、自身のDNAの一部を植物のDNAに組み込み、自分専用の栄養分を植物細胞に合成させて殖えます。そこで、植物に入れたい遺伝子をアグロバクテリウムに入れておき、植物に感染させることで、目的遺伝子を植物に組み込むことができるそうです。
また、当日の講義では、家畜への抗生物質の代替となる、植物に合成させた抗菌タンパク質の開発についてお話しいただきました。最先端の研究内容に触れられ、非常に興味深く感じました。
印象的だったのは、講義後の質問タイムです。質問タイムと聞くと、「気まずくなりがちなアレでしょ?」と思ってしまう方もいるかもしれませんが、科学者の卵養成講座はそうではありません!ブレイクアウトルームでの他校生さんとの交流の時間では、お一人お一人がしっかりとした質問をされており、唸らされっぱなしでした。先生への質問では、ZOOMの「挙手」ボタンを押す速さがモノを言います。(後日質問できるシステムもあるので、ご安心を!)幸運にも、全体での質問の場で私は指名していただきました。大学の先生と学術的な交流ができた、貴重な体験でした。
悔しかったのは、本来ならば30分で仕上げるはずのレポートに、何時間も掛かってしまったことです。自分の思考力、記述力の不足を痛感しました。次回は、講義前にレポート用紙を見ることはせず、講義直後の30分で書いてみたいと思います。
第一回のブログは以上です。読んでいただき、ありがとうございました!
2021−08−01 更新 (iPadでは、メモの文章を編集サイトにコピーした後、段落間を丸ごと1行スペースで埋めると1行分の空間が出力されます。受講生の方々のご参考までに。)
投稿者:宮城県仙台二華高等学校