はじめまして。青森県立青森東高校2年の加藤優喜です。先延ばしに先延ばしを重ねて、第1回講座からかなりの時間が経ってしまいました。この先延ばし癖は改善せねばなぁと痛感しております。
自己紹介
ヒトの体や脳のしくみを考えるのが好きで、行動経済学や人類学に興味があります。具体的には、どのような考え方に基づけば正しい意思決定ができるのか、どんな食生活が人間の健康状態を左右するのかといったテーマを調べたり考えたりしています。とはいっても、私の学問への興味はすぐに変わり、結局何の分野を学びたいのか分からなくなりがちです(笑)。実際、物理や化学、生物の分野にも興味があり、特に物理は学べば学ぶほど不思議が増えるなぁと感じています。そんな興味のバラバラな私がこの「科学者の卵養成講座」で幅広い分野の学問を学べることは、本当に貴重な経験だと感じています。毎回の講座を大事にしていきたいです。
第1回講義の感想
第1回講義は伊藤幸博先生による「DNAと遺伝子組換え植物」でした。遺伝子組換えとは、人間しかできない技術だと思っていたのですが、アグロバクテリウムというバクテリアもこの技術を持っていると知って驚きました。アグロバクテリウムは植物に自分の遺伝子を導入する性質を持っていて、この性質を人間が利用し、アグロバクテリウムに遺伝子を組み換えさせているわけですね(アグノバクテリウム法)。また、遺伝子組換え技術を応用して、稲藁をバイオエタノールにできて米も食べれる優秀なイネを作る研究や、家畜への抗生物質使用量を減らすための抗菌タンパク質を低コストで生産する研究が行われていることも知りました。さらに、講義後のレポートは、自分の考えた夢の植物を仮想実験によって調査するという内容で、基本的な対照実験の考え方や、余計な変数がないかチェックしながら比較実験を行う力を学ぶことができたと思います。
遺伝子組換え作物、安全なのか問題
講義の内容と直接は関係ありませんが、印象に残った場面だったのでメモ。以下は、この講義の質疑応答の中で「遺伝子組換え作物は食べても安全なのか?」という質問に対して伊藤先生がおっしゃった内容です。
「わざと危険な作物になるように操作しない限り基本的には食べても安全。まれに、アレルギー症状が出るから危険であるといった主張を見かけるが、非遺伝子組換え作物でもアレルギー反応は起こる話であり、アレルギー反応と遺伝子組換え作物を食べたことに直接の因果関係を見出すのは無理がある。」
今は当たり前の話のように聞こえても、この考え方は科学的な視点で物事を考える上でとても大切なことではないでしょうか。ネットの記事や、報道の仕方によって印象が大きく変わるテレビなどをこの視点を持たずにぼんやり見ていると、私たちはうっかり騙されてしまうのではないかと思います。常日頃、科学的な視点を大事にしたいものです。次回の活動ブログも読んでいただけると嬉しいです。それではまた。
投稿者:青森県立青森東高等学校