こんにちは。東京学芸大学附属高校1年の大倉早葵です。
先日、1年間の活動の集大成である発表会が開催されました。今回は発表会、そして1年間講義を通じて感じたことを書いていきたいと思います。
発表会は、まさかの学年末テスト週間とモロ被り...の焦りの中、行われました。私は発展コースの受講生の一人として、もちろんテスト勉強は後回しで発表をさせて頂きました(笑)私が受講させて頂いたのは、東北大学大学院環境化学研究課の准教授である久保田健吾先生のご指導のもと行われた「遺伝子情報を用いた微生物群集構造解析ー細菌にとっての役割、構造と機能の相関を探るー」です。発表会に向けた活動は全てオンライン上で行いました。オンラインでの活動だからこそ今まで使用したことのないソフトを活用して作業を行うなど、実験とはまた違う観点での研究の面白さを知ることが出来ました。発表会終了後、実験室の見学を行い、また翌日実験を行わせて頂きました。実験を行い、予想に反する結果が出て研究の難しさを実感しました。私は少し悔しかったのですが、「目的」を持って研究に取り組む上では失敗があるからこそ次に繋げられるということを学び研究の楽しさに気がつきました。研究者とはどのようなものかを知る良い機会になりました。
今回の発表会は初めに3分間のプレ発表を、その後ブレイクアウトルームで本発表という流れで行われました。発展コースの全グループがそれぞれブレイクアウトルームで発表を行うため、私は他の発展コースの本発表を聞くことが出来ませんでした。しかし、本発表以前のプレ発表を聞いてプレゼンテーション能力がいかに重要かに気がつきました。研究内容の違いもありますが、聞いていて惹かれる発表は、スライドの作成など発表方法に工夫が凝らされているという印象を受けました。特に、図やイラストを用いたスライドは一目で分かりやすく伝わりやすかったです。また、印象に残ったグループの発表は、その研究内容を詳しく知らない私にでも理解できるように説明がされていて、難しいことを言っているのではないかという理解の壁を取り除いてくれ、受け入れやすかったと思います。興味を持って聞いてもらえることの大切さを学び、発表後に質問をしてもらえることで、さらに新たな課題が生まれることの楽しさを知りました。この発表会を通して、プレゼンテーション能力を向上することが出来たと思います。初めての発表会で緊張しましたが、新たな発見があり、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
発表会が終わった直後は、どうにかやり切ったという思いが強かったのですが、今、科学者の卵を振り返って、もう講義を受けられないのかと思うとすごく寂しい気持ちになります。学校で学習する内容を超えた講義は私にとって難しいものが多く、毎回のレポートも大変でしたが、自学もして理解できた時には達成感があり嬉しかったです。提出したレポートに先生方がコメントをして返却してくださり、そのコメントが次の講義へのやる気につながっていました。
オンラインが主体とはなってしまいましたが、全2回の講義を対面で受けることが出来ました。人生初の一人旅も経験し、行動力もついたのではないかと感じています。知り合いが一人もいない状態で臨んだこの講座でしたが、緊張を忘れるほど楽しい時間を過ごすことが出来ました。長いようであっという間の1年間でした。直接会うことが出来た仲間、出来なかったけど科学好きで繋がることが出来た仲間と別れるのが悲しいです。新たな仲間との出会いを与えてくれたこの講座に感謝しています。離れていてもいつでも仲間の存在を感じながら、大学生になって会いたいなぁと思っています。
先生方、事務局の方、受講生の皆さん、本当にありがとうございました!
投稿者:東京学芸大学附属高等学校