東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

7.中間発表(私と植物への気づき)(農:鹿股とほこ)

2022年11月24日 (木)

 もう2セメスターの半分も経ってしまったのですね。あまりに時間の進みが早く驚きました。しかし、中間報告ということで、いつもと違う視点で栽培をすることについて書くことができそうです。

目次

1.驚いたこと

2.他の方の記事

3.先生からのコメント

4.双方向の講義

5.これからの栽培

1.驚いたこと

 私が最も驚いたことは、市販の種子でも育ち方が全然違うことです。前回の記事でも触れたのですが、キャベツについて、大きさがまるで違う個体が並んでいます。私は以前、自然に生えている植物をそのまま土に播いて育てたことがあり、その時は自然のものだから発芽時期はそろわず、成長スピードも個体同士で異なり、さらに発芽しない個体も多いということが起こりました。その際、市販に売られている種子ではこのようなことは起こらないのだろうと考えていたのですが、見事に期待を裏切られました。

IMG-6920.JPG

この写真では、大きな個体の下に小さな個体が隠れてしまって、小さな個体はほとんど見えない状態にまでなっています。発芽率に関しては100%、発芽時期も大体同じでしたが、成長スピードにこれほどの開きがあるとは驚きでした。

 また、先生の記事で「今年度は、あまりないようですが、栽培に苦労した方は、~」とあったので、書きたいと思います。私は食べることが大好きで小さいときから田舎で育ってきたので、農家という職業はとても身近なものでした。一方、実際に似たようなことを自分でやってみると、想像以上に植物のことをしっかりと観察し、考察し、行動を実行しなくてはならないのだと感じました。家に帰れば、スーパーに行けばおいしい農作物が簡単に手に入りますが、その難しさをこれまであまり考えたことが無かったように思います。これからの栽培でも生活でも、農家の方がどのような視点で植物と向き合っているのかを考えながら過ごしていきたいと思いました。

2.他の方の記事

 私が一番参考にしていた先輩は2021年度の農学部の小島蒼太先輩でした。農学部で親近感を感じたことと、2021年のブログの中で一番更新されていたこと、栽培の話だけでなく日常生活の話についても面白くわかりやすく書かれていたため、小島先輩のブログばかり見ていました。最初のブログから、目次を書くこと、見出しを付けること、タイトルに数字を付けて何回更新したかわかりやすくすること、写真に編集を加えて見やすくすることを真似していました。特に、目次と見出しはすべてのブログを通して行っています。目次については、先輩の目次は目次の下に長いラインが引かれているのでそれを真似したいと思いながら、まだその方法がわかっていません。また、見出しについては

私はこの見出し

を使っていますが、他にも

見出し2

見出し1

というバリエーションがあることは知っていました。一方、小島先輩のブログではえんじ色っぽい色が使われています。これはどのようにして設定しているのでしょうか。このことも謎の一つです。写真に編集を加えるということについては、

IMG_8447.jpg① はじまりはじまり ー準備と種まきーより)

このように写真に数字を書いて説明をわかりやすくしていたのを真似しました。また、私はできていないのですが、小島先輩は毎日の観察の様子を投稿されていたり、自分が栽培している植物以外の植物についても言及されていたりと、これからの投稿でお手本にしたい投稿がたくさんあります。

 また、2022年度の投稿では理学部の山本実永さんの投稿をワクワクしながら見ています。いつでも私の植物より成長スピードが速く、私がとても小さな植物を見てまだかなまだかなと思っている時にもうすでに植物を食べていらっしゃったことがとても印象的でした。最もブログの更新速度が速く、さらに毎日の記録を行っている点もお手本にしたいと思っていました。また、先生のコメントに対していち早く行動したり、一週間前の投稿では自分で温室を作ったりと植物を育てることに対してアクティブな姿勢に私も発奮されています。

3.先生からのコメント

 先生からのコメントはいつも面白く、長い文でほとんど写真がないにもかかわらず、いつも早く読みたいと思うようなコメントばかりで、先生からのコメントが来ているかどうか確認してしまいます。どのコメントも植物を育てていく上で重要なものばかりでしたが、私自身にいただいたコメントで特に印象に残っているコメントは「土寄せ」についてと、「徒長」についてです。土寄せは自発的には絶対行わなかったと思うので、それ以上そのまま栽培を続けていたら、ミックス同様にひょろひょろになったり、倒れてしまっていたと思います。また、徒長について、私自身はあまり植物を育てた経験が無いので、ちょっと徒長してしまった、という軽い気持ちでした。しかし、先生方からかなりの徒長だというご指摘をいただいたことで、植物の状態を多くの知識と経験をもっていらっしゃる先生方の視点からも見ることができ、とても感謝しています。他の受講生に対するコメントとしては、理学部の山本さんに対するコメントが参考になりました。このコメントでは、鉢受けと肥料についての話が掲載されていました。まず、鉢受けについては、最初のセットに含まれてはいないのですが、家にあるお皿かスチロールトレーでも代用できるとのことです。鉢に十分な水が入っているのかどうかを確かめるのにも役立ちますし、下が汚れることも防ぐことができます。私は水の吸収を考えて新聞紙を敷いていましたが、これから改めてみたいと感じました。また、肥料については、先生からいただいた肥料だけでなく、山本さん自身が購入した肥料について触れています。液体肥料を与えることは想定外だったので、新たな視点を得られ、さらに先生のコメントでそのメリットや使い方についても知ることができました。

4.双方向の講義

 双方向の講義は、私にとってはメリットしかないです。私の記事に対して先生方がコメントをくださるというワクワク感もありますし、何といっても専門的なことをたくさん知っていらっしゃる先生から、様々な視点でコメントを頂けるということは、とても幸せです。あまり植物を育てた経験がなく、右も左もわからないという状態でも、先生にわざわざ会いに行かなくても、植物を先生に見せに行かなくても、自分の家で植物を育て、それに対してコメントをいただいて、それを基に実行してみることは、とても効率がいいですし、自分の好きな時間に行えることも魅力です。

 他の講義では、やはり対面の講義が多くなってきました。私自身はオンラインだと人の目がなくて怠けてしまいそうなので対面の授業が好きなのですが、こういった授業はオンラインの方が持って行って鉢を壊すというリスクも少ないですし、研究室で育てていたら毎日観察することは難しくなります。そのため、このような講義の方法はとても私にはあっていました。しかし、投稿の期限等がほとんど設けられていないため、自分でスケジュールを管理する力がかなり試されました。不定期になってしまったり、忙しい行事があると投稿をおろそかにしてしまったりしました。次の投稿の日にちをしていすることで少し改善されてきていると思うので、これからも続けたいと思います。

5.これからの栽培

 これからは、まずは植物体を大きくすることがメインになってきますが、

キャベツについては茎の付き方の角度とどのような形になるのかの観察、

ミックスについてはまずひょろひょろにしないで育てること、

スプラウトについてはしっかり育成して食べられるようにすること

を目標にしていきたいと思います。

次回は11月29日火曜日までに更新します。

コメント

農学部 鹿股さん

農学部の学生という高い意識を持った書き出しですね。書かれているとおり、作物の栽培をやってみると、意外と簡単ではないということ。発芽から小さな苗ができるまでの生育は結構難しい。なので、DIYなどに行くと野菜、花などの育苗されたポット苗が市販されています。講義で話したり、渡辺のコメントにも書いたかも知れないですが、講義が始まるのが、10月でなくて9月であれば、もう少し暖かいので初期生育もよいという条件が取れます。もう少しもどってお盆過ぎぐらいから播種することを農家の方はされているのでは。宮城県であればもう少し前から播種かも知れません。というように、栽培適期からは少し外れて講義枠が設定されていることも、栽培を困難にさせているわけです。ただ、そのおかげで、初期生育の大変さを理解できているのはよいことです。是非、後半戦は農家目線で植物の生育に向き合って下さい。もちろん、近くの農家の方にどうするのがよいかなど相談した先達もいました。そうしたところからの学びは大いに歓迎しますので。

誰の記事を模範にするのか、「型」というのは意外と大事なことです。誰に師事するかでそのあとの物事の考え方が変わると言われています。渡辺自身を考えると、影響を受けた先生方をあわせたような人間になっている気がします。もちろん、negativeなところは参考にしないようにしていますが。なので、これと決めた「型」以外にもよいものがあればその部分を取り込むようなことをしてみて下さい。新しい鹿股さんらしい「型」が生まれると思います。というか、作ってみて下さい。この講義では基本のものは用意しますが、これまでの受講生にも色々なものを用意したり、作成してきた猛者がいます。積極的な取組だと思っています。というか、そうしたチャレンジ精神が他の講義にも影響するのではないでしょうか。是非、そんなことにもチャレンジする後半戦に。

スケジュール管理は毎年皆さん苦労されます。さまざまな方法で継続的な観察・投稿を維持するかということです。これも渡辺の例ですが、予定黒板に1ヶ月先までの予定を書いておきます。その上で、やることが多いときはその日にやるべきことを書き並べて、順番に消していきます。そうすると、やったという達成感も出てきます。言われるように、まあ、ちょっとくらいあとになってもと思ったり、これよりもやりたいと思うこともあるかと思います。その時、冷静にここでやらないと、何が起きるのかをイメージする様にしてみて下さい。例えば、記事を書くのを遅らせると、そんな時に限って別案件が入って忙しくなる。人生とは何とも絶妙なものだと思っています。スケジュール管理を前倒しするくらいの勢いでやられることを楽しみにしております。

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わたなべしるす