【アウトリーチ活動】福島高等学校・SSH運営指導委員会, 仙台第三高等学校・SSH運営指導委員会, 宮城第一高等学校・研究室探訪, 観音寺第一高等学校・特別講義・SSH発表会・運営指導委員会, 西条農業高等学校・特別講義・実習指導(6/14, 18, 19, 21, 22追記)
2018年6月16日 (土)
Professor Kaoのセミナー、国際会議と続いた今週。最後は、福島高校でのSSH運営指導委員会。途切れてしまって、ずいぶんになりますが、錦江湾高校でのSSH・ダイコンコンソーシアムでも、お世話になっていたり。。。鹿児島・桜島は爆発的噴火とか。キラウエア火山、中米グアテマラでも。地球レベルで物事を考えないと。そんな時代なのでしょう。きっと。
福島高等学校・SSH運営指導委員会(6/14)
今年度も運営指導委員会の委員長を賜り、今年度の計画、実施状況などをふまえて、運営指導委員の先生方との議論。中身については、。。。ですが、評価のところで、とても貴重な議論が。その中でも、評価のために評価をするようになると、評価の枠から出ているものは、評価できないと。。。これは、評価だけでなく、教育研究でも同じこと。新規なことをすると、なかなか評価が追いつかないのはよくあることで。改めて、大事なことだなと。。。もちろん、盛りだくさんの計画、こちらも参画できることは、今年度も一緒に活動できればと思いますので。最後になりましたが、今回のSSHの統括を頂いた竹田校長先生、細谷SSH主任をはじめ、関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。次年度、さらなる発展を楽しみにしております。 PS. 4月に講義をしたときのレポート、こちらにもどっていたのですが、あれこれあって、コメントを書けずに。。。週明けには、発送したいと。。。遅くなりました。
仙台第三高等学校・SSH運営指導委員会(6/18)
週明け、月曜日。出勤途中にいきなり、「緊急地震速報」。何かと思ったら、大阪北部で震度6弱。。。あっという間に、地震のニュースに。2011.03.11のことがよぎりましたが、内陸地震と言うことで。。。技術力なのか、システム力なのか、午後には、不通になっていた東海道、山陽新幹線も復旧。もちろん、在来線、私鉄などは、いまだ、復旧せずと言うところもあると思いますが、亡くなられた方もおられることから、哀悼の意を。。。日曜の午後には、群馬県という同じ内陸地震が。。。これ以上、他に拡散してほしくないのですが。。
先週が福島県立福島高等学校のSSH運営指導委員会。今週は月曜日が宮城県仙台第三高等学校、木曜日が香川県立観音寺第一高等学校のSSH運営指導委員会。いつもの6月末の忙しさに。。。宮城県仙台第三高等学校では、SSH通信という広報誌を出しており、その中に、SS講演会にノーベル化学賞を受賞された白川英樹博士が講演されたと。。この講演会ができたのも、生徒さんがとある講演会で、白川博士の講義を聴いたあとに、直接、交渉した結果だとか。積極性は何よりも大事なことだなと。全校体制での「課題研究」については、どこの実施校でも同じ大変な問題だろうと。。これはという「解」をどの様に見つけるのか。。。継続的実施に向けての重要なポイントとして、プログラムを行っている生徒、サポートしている教員の縦の繋がりをどの様に作るのか、これも同じくどこ高校でも同じ問題であり、かつ、現在の教育問題でも重要案件のような。。。他にも、これという議論がありましたが、その当たりは企業秘密ということで。。。最後になりましたが、今回のSSHの統括を頂いた阿部校長先生、西澤理数科部長をはじめ、関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。次年度、さらなる発展を楽しみにしております。
宮城第一高等学校・研究室探訪(6/19)
梅雨の晴れ間なのか、昼前当たりから、少しばかりの日差しも。前線の位置がどこなのか、見ている時間がないこともあって、。。ただ、昨日の大阪北部での震度6弱の地震で屋根から瓦が落ちているようなところもあって、これ以上被害が広がらないことを祈るばかりですが、余震が続いているのは、2011.03.11の時と同じで。1日も早い収束を祈るばかりです。 4月に出前講義に伺った宮城第一高等学校の生徒さんたちが研究室へ。よりたくさんの方々をwelcomeしたいのですが、研究室のサイズもあって。それでも、ゼミを行うテーブルの周りがあっという間に満席に。渡辺からの講義資料は、今年度の研究科概要と先月のオープンラボの資料。高校1年生ですから、大学院の研究室というのが、イメージできないかも知れないですが、その当たりの、「学部と大学院(研究科)」の違いから簡単に。。。。研究科が改組されたので、それに伴って、今の研究ユニットがどうなっているかというようなことから、渡辺の研究室で行っているアブラナ科植物の自家不和合性研究の意義などを。今の教育課程では「メンデルの遺伝学」は、中学校で履修するとか。。。もちろん、1遺伝子座の簡単なものを。高校では、この遺伝学の発展型の2遺伝子座の相互作用などは、履修しないとか。こんなことは、話をしなかったのですが、とある会議で話題になったので。。。そんな遺伝学をベースに、品種改良の基礎的なことを研究するのが、植物分子育種分野。植物は1つの花の中に雌雄の生殖器官である雄しべ、雌しべがあるのが、一般的。なので、F0, F1, F2という遺伝学というか、F1を自殖して、F2を得ることができるわけですが、動物などで一般的な雌雄異体の場合には、これはもちろん成り立たないので、少し違った遺伝学をやるのだと思いますが。。。で、自殖を続けると、植物種に寄りますが、「自殖弱勢」がでることがあるわけで、動物でも近交系同士で交雑をすると、弱勢になるのでは。。。そんな植物と、動物の違いもあって、遺伝学と生殖を結びつけるのは、難しいのかも知れないですが。。。今回の研究室訪問をきっかけに、そんなことを考えてもらうことができればと。。
渡辺の説明のあと、D2の岡本君が研究室、温室の案内を。そのあとは、宮城第一高等学校の前身である宮城第一女子高等学校の卒業生である、増子さん、あと、展開ゼミでコメントをしてくれているラボスタッフのオガタくんもjoinしてもらい、大学、研究等について、議論頂いたのでは。。。というのも、説明をしたところで、渡辺は出かけてしまったので。。。高校と研究室、そんなに遠いわけではないです。また、昨年度は、展開ゼミで、とてもしっかりした受講生の方がいました。なので、そんな先輩に倣って、今年度の受講生がでてくれるのを期待しております。最後になりましたが、本企画を頂きました、山田先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。また、渡辺以上にしっかり対応してくれた岡本君、増子さん、オガタくんをはじめとするlab memberに感謝です。ありがとうございました。
観音寺第一高等学校・SSH特別講義「大学教授からの進路選択アドバイス」(6/21)
平成23年度から運営指導委員として、お世話になっている香川県立観音寺第一高等学校。前年度に、出前講義・SSH採択に向けた先生方の思いを伺ってから7年になるのかと。。。何年前からになるか、忘れてしまいましたが、1年生向けに「キャリア教育」を。5月に石井先生、真鍋先生が研究室訪問を受けて、普段の研究室での実験風景と言うことで、この時期に研究室で行っている「花粉管の観察」の一連の実験手順を紹介。大学での研究の一端を理解してもらったのでは。。。 講義の最初に渡辺の自己紹介のあと、小学校から現在までを振り返り、何を考え、どの様な決断をしたのか。単に、大学進学という進路だけでなく、どの様な職を糧とするのか。ということを考えてほしいと。そのためにも、高校時代に、しっかりと自分で考える、行動すると言うことを学ぶことの大切さを。。今や、英語を日本語に翻訳するために、Google翻訳もある時代。そんな時に、なぜ、英語を学ぶのか、最後の質問でこんな質問を頂き、答えに窮しましたが、その当たりは、年の功で。。。
渡辺の行動パターンを考えると、どこまでもあきらめずに、がんばること。もちろん、青天井のorderが違うようなレベルの違いでれば、。。。ということもありますが。小学校から大学までのところをしゃべることについて、ずいぶん時間を使ってしまい、日々の行動として、こんなことを考えてほしいというようなところは、少し時間をはしょってでしたが、これから学び、生きていくためのこれというヒントになればと。。。発表のあと、10人あまりの質問があったかと。どれも講義を踏まえて、自分が生きる道をどう考えるのか、よく考えていたのではないかと。これからもがんばって下さい。最後に、代表の方からの挨拶からもその当たりを読み取ることができました。これからの高校生活をがんばって下さい。
観音寺第一高等学校・SSH理数科課題研究発表会(6/21)
午後からが「SSH理数科課題研究発表会」。今年度も物理・化学・生物・地学、さらに、数学を含む10課題の発表。特徴的なのは、プロ野球などのbig dataを解析して、どうやれば、勝てるのかという研究が行われているということ。ただ、難しいのは、big dataであれば、どこからかもらうと言うこと。では、もっと規模が小さくてもよいので、自分たちで取ることができないのか。それこそ、先乗りスコアラーのように。。。統計解析という意味では、統計的に有意な差があるとは、どういうことなのか、検定をすると言うことかと思いますが、それを理解するのも大事なことなのでは。。。また、身近な材料である、紙、あるいは、落ち葉などを材料として研究を展開しているも、興味深いところで。。。紙は、隣の愛媛県川之江市、伊予三島市(現・四国中央市)は、紙の町として有名ですので。。。 コメントをされる先生方の多くは、運営指導委員の方々ですが、分野も多岐にわたり、先の研究をほぼカバーできるスタッフを集めているのは、この発表会の特徴でもあるような。。地元の香川から宮城までの先生方をリクルートした先生方のactivityの高さにも感動なのでした。
観音寺第一高等学校・SSH運営指導委員会(6/21)
発表会に続いては、運営指導委員会。今年度から、1期目のSSHの時に、教頭先生をされていた多田先生が校長先生として戻られて。。。2期目の2年目のスタートには、ありがたい人員配置ではないのかと。。。
議論は、課題研究を普通科全体に展開するためには。。。どこのSSH実施校でも問題になっていること。どんな議論があったのか。これは、企業秘密ということで、お許しください。かなりdeepな議論で、歴史、ツール、指導要領、科学史、地域性、などなど。たくさんのkey wordがでたのも事実で。。。実験計画という言葉が出てきて、育種学の中だったと思います。実験配置法、ラテン方格という言葉を思い出して、思わず、Googleしたのでした。。。現場の問題を考えると、難しいことなのだろうな。。最後になりましたが、多田校長先生、SSH主任・床田先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。今年1年間、よい方向に物事が進むことを祈念しております。ありがとうございました。
西条農業高等学校・特別講義「高等植物における生殖・受粉反応」(6/22)
前日が曇り空でのスタートが夕方には晴れ間も。あけて、木曜は梅雨の晴れ間と言うよりも快晴。観音寺から電車で30minのところが伊予西条駅。西条農高へは、駅から山手の方へ歩くと30min近く、かかるのでは。西条農高に伺うのも、今年で4年目。今年も、別府先生にお世話になりました。ありがとうございました。今年度も講義と実習の指導を。スタートが受粉・受精のステップの講義。昨年度に続いて、大きな会議室で。1年前にセッティングしたのを覚えてなくて。。。講義室の設定の写真くらい残しておくものだと。。。改めて、反省。
講義は、農作物の「花」からスタート。収穫物に目が行くので、意外とみたことがないかも知れないですが。。受粉作業は、ナス科のトマトなどで実習していると思いますが、その動態を見るのは、なかなかないこと。こんな不思議なことが起きているのだなと。普段の実習に反映してもらい、教科書での理解をカバーできたのであれば、幸いです。 最後は、品種改良の基礎的なこと。今の品種の多くは、F1雑種育種。それをどうやって育成するのか。実際に使っている種子がどの様にできるのか。意外な側面だったのでは。野菜の多くが、F1雑種であったり、果樹は基本、クローンであるというような、普段の授業での教科書を少し超えるようなことも多かったかも知れないですが、実習で行っていることの「からくり」というか、そんなことも理解できたのであれば。。。というか、実習でしっかり観察することもしてみて下さい。
PS. 訪問した当日までだったそうですが、山口大・農学部の学生さんが、教育実習に。大学側でサポートされているのが、農学部の執行先生。。。学会などでお目にかかって、お世話になっていて。。。こんなところにも繋がりがあるとは。驚きでした。世の中は、狭いのだと。。。 PS.のPS. 講義の途中で、校長先生が見学にいらしたのですが、早速、西条農業高校のHPに、講義の記事がuploadされていました。ありがとうございました。
西条農業高等学校・特別課題研究実習「作物の観察・管理と受粉・受精」(6/22)
農学部農学科を卒業した渡辺にとって、畑での作業というか、仕事はある意味、ほっとする場所。メロン・トマトが結実していたり、キュウリ、スイカなどの栽培も。夏らしい、ナス科、ウリ科の作物が多いのも。ちょうど、トウモロコシが開花している状態で。以前に伺ったときには、ダイコン、雑菜などのアブラナ科という春の作物が栽培されていたのを思い出すと。 講義のあとの実習では、これからの課題研究を踏まえて、ウリ科のメロン、スイカを使って、果実の観察、受粉作業を。通常の授業の中では、トマトを肥培管理しているようなので、ナス科とは異なる雌雄異花のウリ科を使って。。昨年度よりも作付けの時期が遅かったようで、メロンの肥大も大きくない代わりに、うまく結実できてないものや、摘果をするような果実もあり、それらを使って、横断面、縦断面の観察。切ってみると、少しくらいはメロンの香りがするくらいで。
スイカは、雌花が咲き始めた頃。この日に開花していた雌花は数花。これを使って、受粉の実体験。黄色い花粉がつくことで、柱頭の先端が黄色くなると言うのを実感。何よりも、自分でやってみるというのは、大事なことではないかと。これからも、自分たちが管理しているトマトの果実を観察したり、これから行うであろう、課題研究に向けて、しっかりと、観察する、自分でやってみることを大事にして下さい。 PS. 出前講義先で、教育実習の方々に、講義のサポート等でお目にかかることはあるのですが、実際の授業を拝見するのは、はじめではないかと。。。渡辺自身、学部4年生の時(1987年)に、母校の今治西高校で行ったのをふと、思い出しながら、。。30年以上もたつのだと。。。「初心忘るべからず」というとのが、最適な授業の見学でした。ありがとうございました。
西条農業高等学校・特別講義「農学・生命科学入門」(6/22)
午前の実習・講義に続いて昼休みには、特別講義「農学・生命科学入門」。集まってくれたのは、2年生の10名くらいだったでしょうか。食事の時間をどの様に捻出したのか、心配になるところはあったのですが。。前半を簡単に植物の生殖の仕組み、自家不和合性の話を。半分くらいの受講生は、午前中の講義も聴いていたので。。その当たりは、復習になったのではないでしょうか。 後半は、いわゆる、キャリア教育。2年生なので、そろそろ、進路を考える頃。進学するものもいれば、就職する方も。では、そんな時、よりよい方向というのは難しいまでも、どんなことを手がかりに、方向性を決めるのがよいかという、渡辺なりのヒントを。渡辺自身は、子供の頃のアニメが科学者のきっかけであり、NHK特集「謎のコメが日本を狙う」が、遺伝学、育種学を目指そうと思ったきっかけでした。また、これまでの自分の歩みを振り返り、自分にできること、それを自分で決断して、しっかり決めることができるようになって下さい。
最後になりましたが、出前講義を設定頂きました、松永校長先生、別府先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよいコラボができればと思います。何よりも、畑があって、栽培環境が整っているというのは、渡辺にとっては、ふるさとのようなものですので。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
PS. 今回の午後からは、日差しが強い中で、圃場の見学と平行して、課題研究の支援なども。。。こちらが普段栽培してないようなものもあり、野菜類の肥培管理を行う上での頻度なども頂きました。これを普段の研究に活かすことができればと。。。とても参考になりました。ありがとうございました。
わたなべしるす
PS. 帰る直前になったのですが、松永校長先生と一緒の写真を。また、伺うことができればと。何より、今日1日お世話になった会議室に、こんな言葉が。。。「稲のことは稲に聞け、本質に迫れ!答えは現場にあり」と。。。「餅は餅屋」として、しっかりとした育種学、遺伝学をやることの大切さと、現場を見ること、現象を見ることの大切さを改めて。ありがとうございました。 PS.のPS. 西条農業高等学校での出前講義のあと、この4月からSSHに採択された愛媛県立西条高等学校へ。SSHに関する情報交換を、佐伯校長先生、SSH副主任・矢野先生と意見交換ができました。今まで、愛媛県内でも、中予、南予にはSSH実施校があったのですが、東予にははじめて。これからの5年間、よい形でコラボができればと。楽しみにしております。よろしくお願いいたします。失敗したのは、最後に、佐伯校長先生との写真を忘れたこと。また、次回伺ったときに。。。ということでお許し下さい。なにより、渡辺の母校である今治西高校は西条高校の分校として設置されたこともありますので。。。