一昨日のうちにソウルから大田に移動しまして、夜の19時半頃にホテルに
到着しました。そこでは、かつて東北大学大学院生命科学研究科に留学を
されておられた宋先生がお待ちになっていて、その後ご同行の朴先生と
渡辺先生、等々力博士と私とで夕食に参りました。
宋先生・朴先生ともに東北大学にご留学経験があり、また渡辺先生はもう
申し上げるまでもありませんが、等々力博士もマスターは東北大学の生命
科学研究科であったとのことでして、私以外の方は東北大学のOB会の如き
様相の集いとなりました。いろいろな思い出話に華が咲き、傍聴している私
も大変面白くお聞き致しましたが、それにまして、お食事も美味しく、大変
楽しいひとときでした。
ご多忙のところ、当方等の到着をずっとお待ち下さり、遅くまでお食事に
付き添って下さった宋先生、ありがとうございました。
さて、翌日すなわち27日には、忠南大学校生命農学部を訪問致しました。
まず、午前中には附属農場を見学させて頂きました。ご案内は、崔研究員
でした。
農場は比較的広く、施設も充実していました。いくつかあるハウス棟の中
でブラシカ類(すなわちアブラナ科)の作物が各種栽培されていました。
いろいろな品種が植えられていましたが、水菜のような形質を示している
もの、あるいは大根と同じ白い花を咲かせたもの、また茎は緑色なのに葉は
紫色したものなど、さまざまな形質を示すものが植えられていて、きちんと
した管理がなされていました。
その後、昼食の際には、やはり東北大学に留学されておられた李研究員
も合流され、ふぐ料理を頂きました。それにしても、昨日の夜からは続々と
東北大学の留学経験者やアブラナ科植物を研究されている若手研究者の
諸氏がお出ましを下さり、我々の来訪をご歓迎頂き、そして各種のご支援
を頂いていることが大変有り難く、感謝することしきりでした。
皆様、ありがとうございました。
食事後は改めて大学の研究室に赴き、林容杓教授をお訪ね致しました。
林教授は、アブラナ科植物のゲノム解析に関する重要な論文を数多く発表
しておられ、世界的にも著名な研究者です。渡辺先生とは、以前から国際
学会等の場を通じて知り合いとなり、頻繁に各種の連携をなさっておられる
と承りました。
その林教授に今回の訪問の主旨と、我々科研班の目的についてご説明し、
今後の研究でのコラボやご助言・ご協力についてのご依頼申し上げたところ、
林教授には即座にご快諾を頂き、また有益なご助言と各種の参考資料等も
頂戴しました。
このディスカッションのあと、教授自ら研究室の施設をご案内して下さり、
またこの日の夜には、大変ご多忙な中お時間を割いて下さり、我々と夕食を
共にして下さいました。地元の料理を頂きながら、各種の情報交換に始まり、
またしてもいろいろお話に華が咲き、有意義な親睦・情報交換会となりました。
林教授、誠にありがとうございました。
それにしても、毎日頂くお食事がとても美味しいですね。
韓国料理というと、すぐ焼肉を連想する方が多いかと思われますが、焼肉は
ともかく、普段の料理では実に野菜などをふんだんに利用した調理をしている
ことに気がつきました。今の時期の旬の物というと、韓国では芹と蓬、そして
大根などのアブラナ科の作物でしょうか。
味付けは、日本人の口にも合うもので油濃くはなく、そろそろ旅疲れが出て
きそうな私にとってはとても有り難いものでした。
以上、たけだ識す。