2017年度展開ゼミを終えるに当たり。。(1/23)(渡辺 正夫)
2018年1月23日 (火)
仙台の積雪は19cmとか。この程度の雪になれている方もいれば、さすがにこの雪はという方もいるのでは。屋外に出したままの植木ばちの場合、凍っていることもあるかも知れないですが、朝から、昼にかけて、気温も上がってので、多分、凍ってはないと思います。ただ、雪は早めに除去して下さい。湿害が起きるのはよくないですから。
さて、いつもであれば、最終発表の〆切である、先週の金曜日の夜に、今年度の展開ゼミの講義を行った側からのコメントをuploadしているのですが、木曜まで海外出張。土日が埼玉出張で。。。そんなで、最終発表へのコメントも遅くなったこと、お許し下さい。10/5(木)に始まった、展開ゼミ。先週の金曜日の最終発表を持って、形の上というか、講義という形式では、終了ということになります。前年度に比べて、出足が遅いというか、投稿数が少なくて、心配しましたが、後半当たりからはしっかり、毎週1回の投稿をきっちりこなした方が、半数を超えていたのは、高く評価できると思います。もちろん、毎回の投稿記事の内容に差が見られたことは、受講生の皆さんも他の方々の記事を見て、分かってくれていると思いますし、最終発表は終わりましたが、この受講生の記事はおもしろかった、あるいは、これからの自分の他の講義などに活かすことができるというのがあると思いますので、是非、試験期間が終わった当たりで、改めて、見直してみて下さい。よくいう言葉に、「人の振り見て我が振り直せ」というのがあるとおり、今回の講義で観察力を養成してもらいました。その観察力を活かして、是非、周りに対する注意力を上げてもらえればと思います。
植物の栽培になれている方、そうでない方、あるいは、普段の生活が、大学の講義以外のイベントなどで忙しく、十分に植物に対応できなかったという方もいたのではないでしょうか。講義に対する取組は、高校までのように、確認のテストがあるようなものもあれば、ないものもあります。というか、それぞれがどこまで学習するかは、ある意味、青天井です。上には上がいるということです。また、社会に出れば、それまでのバックグランドはある程度一定でも、それ以外の経験値が違うことは多くの場合あります。そうした色々な経験値が、実際の仕事に活きてくるようになる、そんなことの一端として、この展開ゼミで学んだ、観察力、文章力をさらに、研鑽頂ければと思います。
この講義は自由度が高い講義の設定にしてあります。スタートは、植木ばち、土、種子で、あとは、皆さんのペースでと。栽培環境も異なれば、それまでの背景も異なります。高校までの授業はそこまで自由度は高くありません。少しはやいですが、卒業研究、卒業ゼミなども、同じように、スタートは決まっていて、そこからどの様に発展させますかということになります。そのために、しっかりとした「記録」をつけること。実験であれ、調べたことであれ、きちんとまとめる。それも、ばらばらになるのではなく、まとまったノートに書くという習慣をつけて下さい。その実験が終わった頃、改めて、最初を見てみると、最後とは違ったことを考えていたり、新しい発見があったりしますので。
観察をするというポイントとして、身の回りの自然であったり、現象を当たり前と思わないこと。当たり前と思ったら、そこで、思考は止まります。なぜ、この形なのか、なぜ、このような動きをするのかなど、あるいは、なぜ、この時、このような行動をしたのか。色々とあると思います。「なぜ」という心を醸成されることができれば、身の回りは違った風景に見えるはずですから。それから、今回、うまくいかなかった方もいるかと。そんな1人の受講生がよい言葉を書いてくれていました。「周りの環境のせいにしない」と。確かにそうです。うまくいけば、ラッキー。でも、うまくいかないときは、しょうがないではなくて、なぜ、そうなったのかを考えるということです。そんな時というか、行動を起こすときの危機管理というか、そのような時の言葉を記しておきます。「危機管理の基本は、悲観的に準備し、楽観的に対処すること」(佐々淳行)と。。。いかがでしょうか。なかなか、そこまで準備するのは難しいですが。
手元で、まだ、収穫できてない植物があると思います。時間が許せば、是非、食レポなど投稿して下さい。実際、最終発表のあとにも投稿してくれている方々がいます。もちろん、ラボスタッフのオガタくん、ますこさん、渡辺がコメントをしますので。HPの右上の展開ゼミの日付が変わると、新しい記事が投稿されているということですので。受講生の皆さんとは、不思議なご縁で、半年間、植物を育てるということで、ご一緒しました。農学部の方が半分くらいでしょうか。渡辺は最初に自己紹介したとおり、農学部農学科、今の植物系の出身です。歴史小説が好きで、他大学の文学部などの文系の方と、共同研究を行っています。また、出前講義などを通じて、小中高生にアウトリーチ活動も。研究室の運営というのは、ある種の経営者ですから。昔は、工学部で電気系の仕事をと思っていましたが、いろいろあって、今の遺伝学を。。。こうしたheteroな受講生と半年間を過ごせたのは、楽しい時間でした。コメントをする上で、ラボスタッフのオガタくんとも、ずいぶん、議論しました。こちらもよい刺激をもらいました。ありがとうございました。また、どこかでお目にかかる機会があればと思いますし、さらに栽培を続けるというとき、植木ばち、土などは、こちらでも用意できます。手持ちであれば、種子も夏野菜のもあります。ということで、そんな時、お声かけ下さい。こちらも、研究室公開というか、オープンラボをやっています。興味がありそうな方に、mailをするようなこともあるかと。これも不思議な人のつながりですので。半年間、お疲れ様でした。それぞれの皆さんの活躍を期待しつつ、これで、2017年度の展開ゼミを終了としたいと思います。お疲れ様でした。ありがとうございました。
わたなべしるす
PS. 本文中に書くのは、ちょっと気が引けたので、追伸で。皆さん、皆さんの先輩方の努力があって、この講義が「平成29年度東北大学全学教育貢献賞」を受賞できました。こうした企画を行っても、がんばってくれる学生さんたちがいればこそなので。皆さんの頑張りのおかげです。ありがとうございました。
PS.のPS. 本題と少しそれるので、追伸で。コメントの中で、講義という言葉を使いました。一方で、評価をするシートは、授業評価ですし、一般には、授業というようになってきました。渡辺が学生の頃は、講義で、講義室でした。高校までを授業といって、それ以降を講義と。さらに、高校生までは生徒で、大学生は学生と。その意味をうまく説明してくれた教官がいました。「高校生までは、生きるための生業(なりわい)を授けてもらう」ということで、彼らは、徒(いたずら)に生きているので。そうではなくて、大学生になった時点で、生きることの本質とは何かを考え、学ぶので、学生だと。また、そうした場で語る教官の言葉は、義(ぎ)とは、何かということを講じるところなので、講義だと。。。」。体のいい言葉あわせかも知れないですが、自ら考え、何をすべきかということの一端を講義で来たのではと思うこともあり、渡辺はいまだに、講義という言葉を使っています。
PS.のPS.のPS. 授業評価を頂いてない受講生の方がいましたら、〆切は、2/2(金)です。詳細は、こちらに記してありますので、是非、ご協力下さい。