東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【9】最終発表 -毎日が展開ゼミ-(工:金井凌雅)

2020年1月28日 (火)

はじめに

 皆さんこんにちは。とうとう最終発表です。まだ上げたい記事があったのですが、間に合いませんでした、、、。テストの波が去ったら記事をあげたいと思います。あと、授業評価アンケートもしないとですよね。早めにします。

 さて、サムネイル画像は、いまだに自分がこの展開ゼミの中で撮った写真で一番のお気に入りです。オガタさんに学術的でないといわれてしまいましたが、そんな記憶も懐かしく。中間発表でも取り上げたものになりますが、不動の一番ですね。では、発表に移りたいと思います。

また、ぎりぎりでの提出になってしまいましたが、お許しくださいませ。


最終発表

(1) 植物、作物の栽培を行って、最初に想像していたよりも、たいへんだったこと、逆に、以外とうまくいったなどの栽培面で感じたことを、これまでの自分自身の記事(link挿入こと・必須)、さらには、他の受講生(link挿入こと・必須)との比較等で、説明して下さい。撮影していた写真だけど、これまでのプレゼンに使ってない写真を最低限、3枚使って、上述の説明をサポートすること。

 約半年間、作物(主に白菜)の栽培を行ってきて、発芽後の生長がとても大変だと感じました。度の受講生もそうかもしれませんが、徒長に悩まされたとおもいます。実際に、自分も徒長に悩まされました。先生方に常々言われていた、日光不足が原因であったと思いますが、日光がこれほどまでに植物にとって大切なのだと実感できました。少し目を離したら、すぐに徒長が進んでしまったので、大変だと思いやっと日照不足に取り組みだしましたが、そもそもことが起こってからでは、遅いのですよね、、、。(【3】徒長がはっきり現れました。20200128142926-8665045f5cb06233f6f070a776e48fd4e6d74f9f.JPG

 なにか、問題に対して取り組んでいるという点において、他の受講生の投稿で気になったのは、吉田朱里さんの記事です。([6]カビの発生・強風の影響)でした。どんなカビなのか、どのタイミングで収穫するかなど、細かくまとめられていて、素晴らしいなと思いました。自分もまねてみようと思いながらも、できずにいたことです。

 さて、うまくいったところですが、徒長の改善はかなりうまくいった(?)ように感じます。土寄せを行い、水やりの頻度を変え得ることで、かなりの改善を得ることができたと思います。植物の生命力を感じました。20200128142956-8503beca81c8ef63150f452cca4bca480719b690.JPG

 この最終発表の後にも、この白菜が育つまでこの投稿を続けていきたいなと思っています。最近は、生長があまり進まず、悩んでいますが、自分の展開ゼミの終わりは、この白菜を最後まで育て上げて、鍋にすることですので、何度かする投稿を温かく見守っていただけると幸いです。最近は、青々としていた白菜も、だんだん黄色が混じってきて、自分のイメージする白菜に近づいてきました。(660字)20200128143046-812013d406340bc9222ec2adbb41ce36d9e75f9c.jpg




 (2) シラバスにも書いたように、植物の観察眼を養うことを目的としていましたが、それ以外の科目などへの波及効果もあったのではないかと思っています。どの様なところに波及効果があったかを、実際の講義名を入れながら、どの様な波及効果なのかを実例を入れて説明して下さい。

 植物の変化に対して敏感になる必要があったこの講義ですが、他の授業への波及効果として、自分は社会論の「学び合いの技法」という授業をあげたいと思います。こちらの授業の概要としては、学び合い、話し合いの場において、活発な話し合いを促し、議題について自分の考えをより深めていく方法や、話し合い、学び合いの場を円滑に進めるファシリテーターという役割のことを学び、身に付けるというものです。この「学び合いの技法」の授業では、学び合いの場における参加者の意見を理解し、そこから自分の意見との相違点や、相手の考えの本意、根底にあるものを知ることで、気づきを得ることが大切になってくるということを学びました。他人の意見の本意や根底を知るということは、まさに、他人の言動を観察してこそ得られるものだと感じています。植物の変化と人の言動とで観察する対象がかなり違うように思えるかもしれませんが、一つテーマを決めて、そのテーマに沿って対象の変化を観察するという方法では、かなり近しいものを感じることができました。例えば、自分は、植物に対しては、葉の大きさ、葉の色など葉の様子というテーマを自分の中に設けて、観察に取り組んでいましたが、人の言動を観察することについても同じようにこの方法が生かせると感じ、4クオーターに入ったあたりから、「学び合いの技法」の授業にも取り入れて、取り組んでいました。そのあたりから、「この人は、この議題について、こんなことを主張したいのか。」という気付きを得ることができるようになりました。今思えば、植物に対する観察が、他の授業にも生きていたのだと思います。(681字)


(3) 他の展開ゼミとは異なり、実質、「毎日が展開ゼミ」ということでたいへんだったこともあると思いますが、逆に、毎日の観察をすると言うことで、どの様なことが身についたのか、感じたことなどを、まとめて下さい。(1)と同様に、自分が行った観察事項については、これまでに書いた記事を参照(link挿入こと・必須)して下さい。先達から学び、それを後輩に伝えることが大事ですから。

 実は、自分は最初この授業をとるときにガイダンスが終わったら、受講生が集まるのは、それで最後とは思ってもいませんでした。家で育てるだけなんてなんて簡単なのだとすら思っていました。しかし、先生のおっしゃるように、実質毎日が展開ゼミとはその通りで、日々植物の変化に敏感でなくてはいけないし、定期的な投稿をしなくてはいけないなど、始めは勢いよく意気込んでいたものの、中間発表前にはほとんど折れかけていました。

 それでも、だんだん毎日の観察にも慣れてきて、文章を書くことにも慣れてきて、実験をしてみようと思えるほどに主体的にこの展開ゼミに取り組めるようになってきました。毎日の植物の観察でどのようなことが身についたか、自分は主体性だと感じています。植物は「あー。そろそろ徒長しそう。対策してくれ」なんてしゃべりません。自ら植物の変化に気付きにいかないとダメなのだと感じてからは、自分から植物の観察に向かうことができたと思います。個人的に嬉しかった発見の瞬間は白菜の"葉にかかる茎"がだんだん太く、白菜っぽくなってきたと気づいた時です。(【6】間引き・肥料)(472字)



 (4) 大学の講義の中でも、かなり、異端の講義形式になっていますが、このゼミ形式で文章を書いたり、それをいかにプレゼンするかと言うことも学んだのではないかと思います。それらを踏まえて、文章を書くという点で、ゼミ開始前とあとでどのような変化があったか、考察して下さい。

 小さいころから、自分自身文章を書くことに対して、それほど抵抗があるというわけではないですが、それが人に見せるために書いていた文章ではなかったからこその感じ方だったのかなと今は感じています。今回の展開ゼミでは、投稿する記事自体が出席であり、同時に自分の態度であり、正直に言うのであれば、とてもやりにくかったです。今までに経験したことがない、講義形式でした。今までは特に何も考えるでもなく走り書きしていた文章を、きちんと筋道を考え、実際に書いてみて、わかりにくいところを言い換えるなどして、読んでくれる人が難なく理解できるように書くということがこれほどにも難しいのかと感じ、途中、中間発表前に少し挫折しかけていました。最初は1つの記事を書くのに5時間や6時間は当たり前で、手を付けるのも抵抗があるほどに・・・。

 だんだんPCのタイピングにも慣れてきて、渡辺先生がおっしゃっていた、日々のメモを取るが大切だというアドバイスも取り入れ、自分の一番伝えたいことを主軸において長文を書くということを繰り返し取り組んでいるうちに、書きたい文章がスラスラと出てきて、いつの間にか1000字なんていうのは普通に書けるようになっていました。個人的には、この展開ゼミで得たことの上位トップ3くらいにタイピングが以前より圧倒的に早くなったというのも嬉しいことです。論理的に組み立てるためにアウトラインだけ作成するなどたくさんの工夫が取れるようになったのも、前半の苦労があってのことかなと感じています。今では、ひとつの記事を書くのに1時間かからないくらいに成長しました。まだまだ、足りない部分もあるかと思いますが、この展開ゼミ受講前と比較すれば、違いを実感できています。(720字)




 (5) 理系・文系を問わず、この講義を受講できるようになっています。植物を栽培して、観察するということは、客観的に物事を捉えて、自然科学的なものの見方を学ぶということでもあります。そうした点について、自分自身が習得できたと思う点、他の受講生と比較して、さらに、研鑽を積むことが大事と思う点を、考察して下さい。

 自分は、日々の記事投稿の中で、白菜の報告レポートに加えて、「白菜の種子の発芽」についての実験を行いました。最初のガイダンスの時、「カイワレ大根の種子を発芽するまで、暗いところに置いていくように。」というアドバイスをいただきましたが、自分はそこに疑問を抱いたことが、実験をしようと思ったきっかけでした。どのような環境を種子の発芽時に整えることができれば、より早く、より多くの種子を発芽させることができるのかという実験です。はじめ、【5+α】実験内容の決定 の記事では、オガタさんにたくさんのご指摘を頂きました。「本来ならこの実験設定はどうするべき」などです。客観的に第三者の視点から意見を頂けることで、自分の見方がまだまだ甘いということがよくわかりました。また、日々の白菜の報告レポートでは、主に自分の場合は定規でしたが(ほかの受講生は、温度計や光量測定器など)、見る人全員が共通で認識できる指標というのが、報告レポート、プレゼンという場合においてはとても大事だと強く感じました。もう遅いですが、温度計、光量測定器などを用いることで植物の変化により客観的な姿勢で取り組めたのではないのかと感じました。グラフなどで、一定期間の変化を記録している記事を途中で見受けられたので、大変参考になりました。(例:松木優佳さんの第四回記事)こまめに、同じペースでデータを取り続けるということが、自分に足りなかったこと、これから研鑽すべきことかなと感じるところです・・・。観察の基本ですからね。(637字)


 (6) 双方向性を意図して、構築した展開ゼミで、ラボスタッフのオガタくん、増子さん、渡辺がコメントしました。そのコメントにどの程度、followできたのか、意味があったのかということについて、positive, negativeを問わず、記して下さい。

 まずは、オガタさんのコメントについて。自分が日々の投稿で特に双方向性を感じていたのは、オガタさんの、投稿に対するコメントであったと思います。細部まで、自分の記事を読んでいただいているなというように感じました。毎回の投稿で、客観的な視点から自分の記事の内容、植物の栽培方法についてご指摘いただき、自分もなるべくそのご指摘に近づけていけるよう、工夫をしました。自分の場合、種子を発芽させるまでのスタートで他の受講生の方々と比べて遅かったので、全体に対しての渡辺先生のコメントはいつも先取りになってしまっていたのですが、オガタさんのコメントはアドバイスなどを現状に合った形で頂くことができたので、自分としては、白菜の栽培には、大変重要なものでした。ただ、最後まで写真の撮り方は注意されてしまいました。

 次に、増子さんのコメントですが、写真の撮り方や、文章の書き方、コラージュ画像の利用などの表現方法のヒントを頂いていました。特に、記事作成がラク&記事が読みやすくなる(かもしれない)3つのポイントの記事を参考にして、定型文を作成することで、記事作成の構成にかける時間を大幅にカットすることができました。

 最後に渡辺先生のコメントですが、自分はまず一つとして、自分の投稿が何回分遅れているかというのを計るのに使っていました・・・。加えて、台風や雪などの普段と違う天気の時の対策をとるようにと、注意を呼び掛けて頂いたのは大変心強い手助けでした。普段ほとんどテレビを見ない自分ですので、渡辺先生のコメントで初めて"台風の接近を知る"ということも一度ありました。側近で印象に残っている記事は、「雪への対策、規制対策の結果、目指せ長文」です。(4)でも少し触れましたが、メモを取るというアドバイスを参考にさせて頂きました。

 全体としては、これほどに学生の学びに対してのサポートが手厚い講義はこれから受けることはないだろうなと感じることができるほどに、渡辺先生のおっしゃる双方向性は自分にとって満足できるものでした。それに応える事が出来ていたか今振り返ると、自分の不誠実さを感じざるを得ません。後悔している部分であります。(899字)


 (7) 中間発表で目指した点がどれだけ達成できたのか、positive, negativeな側面について、実際の自分の投稿記事、他の受講生の記事を引用(link挿入こと・必須)して、記して下さい。また、できなかった理由についても考察して下さい。

 自分の中間発表記事を見返してみたのですが、こんなことが書いてありました。(これからの投稿に向けて)「自分が一番注意するべきことは、今よりも短い期間の報告を定期的に行うことです。(中略)目標としては、きちんと自分の納得できる成果、文章の構成や問題に対しての取り組み方などを、最終報告までに得ることです。」

 自分が中間発表で立てた目標について、100点満点で点数をつけるとするなら、75点といったところでしょうか。白菜の栽培において、自分の納得できる成果というのは、まだ得られておりません。この最終発表までに白菜が大きく育っていないというのが判断基準です。展開ゼミ後も継続して育て、鍋にして食べるまで、この目標の達成、失敗は保留したいと思います。次に、文章の構成については、大きな成長をとげることができたと感じています。日々の報告もそうですが、個人的に一番、文章構成力の生長を感じることができているのは、今書いている最終報告です。書く前に、軽く筋道を立てて、書くことが自然にできるようになっているような気がします。中間発表の文章よりも心なしか読みやすい気がしていますがどうでしょうか、、、。また、問題に対しての取り組み方というのも、自己評価ですとかなり満足した収穫がありました。白菜の種子の発芽について実験を3つ行いましたが、実験を通し、発芽について理解を深めるとともに、自分であることを調べるために条件を設定し、どんな結果が得られるかを予想した上で実際に実験をやってみる。さらに結果に対して考察をするということは、まさに研究活動と同じ作業であり、ある課題に対して取り組む上でとても大切なことだと感じています。

 1セメスターに、研究論文を書く時のための練習として「自然科学総合実験」という授業がありましたが、そこで行う実験は、あらかじめ実験内容が設定されているものでした。自分で実験内容を設定するという点で、よい経験だったと感じています。最後に、中間発表で「一番注意するべきこと」と詠っていた、投稿の習慣化ですが、なんとも言えないところです。投稿回数だけで言えば中間発表までに投稿した記事の2から3倍ほどですが、そのうち4つが実験の内容や結果報告だったことに加え、1月の投稿数が多い(記事はこちら)ということが理由です。詰め込みというのは否めないですね。ただ観察するということは、欠かさずにできていたと思うので習慣化ということに関しては50%ぐらいの達成度でしょうか。と、中間発表で立てた目標に対しての出来具合はこんな感じです。今思えば、達成を確実に実感できたものもありますし、まだ突き詰めることができたところはあったかなというところで、やはり75点が妥当だと思います。(1128字)


 (8) 以上の(1)~(8)を踏まえて、この展開ゼミで学んだことを、大学での活動を含めた日々の生活に対して、どの様に活かすことができるか。さらには、まだ、収穫していない作物を今後、どの様に管理したいかを記して下さい。

 今回の展開ゼミですが、その特徴は、講義がないにも関わらず、毎日が展開ゼミということでしょうか。今後生かす場面といわれて今自分が思い浮かべるのは、卒業論文です。ある事象に疑問を抱き、どのように解決に向かうか。ある問題に対して、どんな解決策をとるかなど、まだ学部一年生の自分が想像している卒業論文そのもののような気がするのですが、どうでしょうか。

 今回の投稿は最終報告となります。今後、白菜は今まで通り栽培していきたいと思っています。せっかくここまで見守ってきたからには、大きくなるまで育てたいというのが正直な気持ちです。このまま白菜の栽培を続け、食レポの記事を投稿したら、自分の中で展開ゼミが終わりだと思っていますが、もうすでに生活の一部になっていた白菜の栽培が無くなってしまうのはとても寂しい気がします。ですので、もしかしたら自分で夏に向けての作物栽培をするかもしれません。白菜は来冬に試してみたいと思います。(404字)

合計5601字

最後に、最終発表にあたり、投稿したい記事があるから、最終発表の期限を少しだけ延期して頂きたいとメールを送らせていただきましたが、最後まであきらめないこと、と自分を甘やかすことをせずに対応して頂きました。結果としては一つ記事を投稿できませんでしたが、それはそれで、時間内に最大限やるということを自分の中でできたと感じています。他の科目との並行で大変でしたが、これが今の自分の力だと確認することができました。大変感謝しています。この展開ゼミを受講させていただき本当に良かったです。ありがとうございました。追って記事は投稿させていただきます。

コメント

工学部・金井さん

 育種の渡辺でございます。毎日が展開ゼミ。言われるとおりと思います。それが将来の卒業論文の礎になると思います。というか、どの様な研究をするかにもよりますが、基本、毎日、研究室に行き、その中で、過去の論文を読む、自分の実験結果とすりあわせる、その比較から次にどんなことをするのがよいか、考える。ある種、そのようなことの繰り返しになると思います。今回は植物を観察すると言うことだけでしたが、研究によっては複数の実験を組合せて、結果を考察し、次に発展させると言うこともあると思います。そう考えれば、小さな卒業論文のようなものだったと思います。また、研究をやっていて、その波に乗っていると言うこともあれば、体調がよくないなど、波に乗れないときもあると思います。今回の講義の中でも、コンスタントにできたこと、そうでない時期など、あったことの背景にどんなことが潜んでいたのかを考えて見て下さい。そうすることで、将来の大きな研究、仕事をよりよく行うためのポイントが見えてくると思いますので。

 確か、建築系だったように記憶しています。なので、最初の写真がよしとするのだと思います。もちろん、建築物の荘厳な姿を撮影することを考えたとき、そんな写真ももちろん、ありです。でも、一方で、より分かりやすく、影がないように撮影したような写真も必要になってくるはずです。今回の観察対象はまさに、物言わない植物です。その気持ちに立つというか、どういう状態なのかを考えたのは、よいことで、この講義が目指しているところです。また、講義でいろいろな実験にチャレンジしたように、どれだけ主体性を持って、物事に取り組めるのか、この講義が最初に集合して、あとは自由というところで、主体性が磨かれたのではないでしょうか。

20200130115106-e878f7bb996723ddbcb03005e5b163274b23a847.JPG 文章を書こうとするとき、例えば、思いついた順番に書くと、何となく、散漫な文章になりがちです。なので、その日の主軸というか、お題を決めて、どの様なことを書くのか。そのために、例えば、書こうと思うことを書きだしてみること。そうして、どの順番に並べることが読み手取って分かりやすいのか、考えることはとても大事です。こうしたある意味でのレポート、報告書であれば、あまり自己主張をしなくてもよいのかもしません。しかし、将来、書くであろう論文はこの論文で何を言いたいのか、何を理解してほしいのかと言うことを決めることが大事です。同じdataでも見せ方によってずいぶんと違うような論文ができます。そんな読み手を意識した文章を書き続けるように精進して下さい。また、論文を書くとき、あるいは実験をするとき、今回戸惑ったように、先輩などの指導的な立場の方がいるはずです。そうした方とより深い議論をすること。その時にくれたコメントを大切にすることで、実験、研究の方向性も違ってくると思いますので。

 天気を気にしないというのは、驚きでした。最近の学生さんはテレビを持ってないのが一般的なのでしょうか。今回の植物を観察したのと同じというわけにはいかないかも知れないですが、身の回り、社会の変化にも注意を払って下さい。建築で実際にものを構築するとき、天候からの影響は少なからずあるはずです。また、天候の変化を加味した建築物というのはuser-friendlyになるのではないでしょうか。そうした毎日のちょっとした気配りをするためにも、詰め込みでなくて、毎日コンスタントに物事に取り組むという姿勢を大事にして下さい。最終報告は終わりますが、もちろん、投稿はwelcomeです。コメントもしますので。とある先生から、「建築物も植物も基本、重力に逆らって伸びる」と。もちろん、横に広がることもあるわけですが。また、木材という植物のパーツを使って建築物ができているはず。そんな接点を考えながら、なるほどという建築物を作って下さい。


 わたなべしるす